Azure Machine Learning サービスのビジュアル インターフェイス

執筆者: Meng Tang (Principle Program Manager Lead)

このポストは、2019 年 5 月 22 日に投稿された Visual interface for Azure Machine Learning service の翻訳です。

Title image, text reading Visual interface for Azure Machine Learning service.

マイクロソフトは Microsoft Build で、Azure Machine Learning サービスのビジュアル インターフェイスのプレビューを発表しました。Azure Machine Learning サービスに導入されたこの新しいドラッグ アンド ドロップのワークフロー機能によって、コーディングよりもビジュアル ツールを好むユーザーの皆様は、機械学習モデルの構築、テスト、デプロイをより簡単に実施できるようになりました。ユーザー エクスペリエンスが大幅に向上し、Azure Machine Learning Studio の機能が使いやすくなります。

ビジュアル インターフェイス

Azure Machine Learning のビジュアル インターフェイスは以下の方々にとって使いやすく、高い生産性を発揮できる設計になっています。

  • コーディングよりもビジュアル ツールに慣れているデータ サイエンティスト
  • 機械学習の経験がなく、直観的に操作しながら学習したいユーザー
  • プロトタイプを手早く作成したい機械学習エキスパート

ビジュアル インターフェイスには、データの前処理、特徴量エンジニアリング、トレーニング アルゴリズム、モデル評価といった一連のリッチなモジュールが用意されています。また、完全な Web ベースのツールであり、ソフトウェアのインストールが不要というメリットもあります。初心者からエキスパートにいたるあらゆるユーザーが、データをより利用しやすい形で表示し、簡単に操作することができます。

 

An image showing the new visual interface for Azure Machine Learning service.

トレーニングをスケーリング可能

データ サイエンティストにとって最も大きな課題の 1 つは、トレーニング データ セットのスケーリングが面倒なことでした。小規模なモデルからトレーニングを始めると、その後のデータ量の増加に合わせて拡張が必要になります。また、トレーニングを継続するためにデータ セット全体を移行しようとすると、アルゴリズムが複雑になってしまいます。こうした制約を緩和するために、新しい Azure Machine Learning のビジュアル インターフェイスを導入するにあたりバックエンドを変更しました。

ドラッグ アンド ドロップで作成したテストは、Azure Machine Learning のコンピューティング クラスターであればどれでも実行できます。大規模なデータ セットや複雑なモデルでトレーニングをスケールアップする場合、Azure Machine Learning のコンピューティング機能では、テストを送信して実行するたびに単一ノードからマルチノードに自動スケーリングできます。この自動スケーリングにより、まず小規模なモデルから始めて、後から問題なくデータ規模が大きい運用環境に拡張することができます。スケーリングの問題を心配せずに済むため、データ サイエンティストはトレーニングに集中できます。

デプロイが容易

これまでトレーニング済みモデルを運用環境にデプロイするには、コーディング、モデル管理、コンテナー サービス、Web サービスのテストに関する知識が必要でした。マイクロソフトは、このような知識がなくても簡単にモデルをデプロイできるようにしたいと考えていました。新しいビジュアル インターフェイスでは、あらゆるユーザーがわずか数クリックでトレーニング済みモデルをデプロイできます。このインターフェイスの起動方法は、後ほど説明します。

モデルをデプロイすると、すぐにこの新しいビジュアル インターフェイスから Web サービスをテストできます。サンプル モデルが正常にデプロイされたか確認すると、便利なことに、すべての Web サービスの入力事項が入力済みになっています。Web サービス API とサンプル コードも自動生成されています。通常、この手順には何時間もかかりますが、新しいビジュアル インターフェイスを使用すればわずか数クリックで済みます。

An image of the new web services visual interface.

Azure Machine Learning サービスを完全に統合

Azure Machine Learning サービスの最新機能であるこのビジュアル インターフェイスは、Azure Machine Learning サービスと Machine Learning Studio の長所を併せ持っています。ビジュアル インターフェイスで作成されたテスト、演算、モデル、画像、デプロイなどのアセットは、Azure Machine Learning サービスのワークスペースで使用、管理できます。また、実行履歴、バージョン管理、セキュリティなどの Azure Machine Learning サービスの機能はネイティブに継承されます。

使用方法

このインターフェイスがいかに使いやすいかは、数クリックするだけで実感できます。使用するには、Azure Portal で Azure Machine Learning のワークスペースを開き、[Visual interface] (プレビュー)、[Launch visual interface] の順に選択して起動します。

An image of the visual interface docs page.

今すぐ使い始めましょう