SQL Server の新しいサービス モデルを発表


執筆者: Pedro Lopes (PL)

このポストは、2018 年 9 月 28 日に投稿された Announcing the Modern Servicing Model for SQL Server の翻訳です。

 

従来の SQL Server サービス モデル

SQL Server 2016 までは、メジャー バージョンのリリース後 2 か月ごとに累積更新プログラム (CU) を提供し、約 1 年ごとに Service Pack (SP) を提供していました。SP にはその時点までのすべての CU がまとめられており、ローカライズによる機能補完やサポート強化もこれに含まれます。SQL Server の差分サービス モデル (ISM) の詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。

これまでは、RTM とその後の SP ごとに新しい製品ベースラインを設け、それぞれのベースラインごとに、次の SP のリリースか、製品ライフサイクルのメインストリーム期間が終了するまで、約 12 か月にわたって CU を提供していました。

セキュリティ関連の修正のみを含む一般配布リリース (GDR) は、製品ライフサイクル全体の中で必要に応じてリリースしています。
 

新しいサービス モデル

SQL Server 2017 からは、次のとおりシンプルになった予測可能なメインストリーム サービス ライフサイクルを採用します。

  • SP を廃止し、CU と GDR (必要な場合) のみを提供します。
  • ローカライズされたコンテンツを CU に含めることにより、新しい機能補完やサポート強化を迅速に提供します。
  • 製品のリリース当初は CU の提供頻度を従来よりも高くし、12 か月間は毎月提供します。5 年間のメインストリーム サポート期間のうち残り 4 年間は、頻度を下げて四半期ごとに提供します。

2018 年 10 月 8 日: 上記内容が改定されました!

  • SQL Server 2017 CU13 から、CU の提供が四半期ごとではなく隔月となります。CU13 は 2018 年 12 月 18 日にリリースを予定しています。なお、メインストリーム サポートの 3 年目に、CU の提供を四半期ごとに切り替える必要があるかどうかを再評価します。詳細については、ブログ記事「SQL Server の新しいサービス モデルの改定のお知らせ」をご覧ください。

: 新しいサービス モデルは SQL Server 2017 以降にのみ適用されます
 

サービスのライフサイクル

サービスのライフサイクルは、SQL Server 2016 から変更ありません。

  • リリース~ 5 年 (メインストリーム サポート): セキュリティと機能に関する問題の修正プログラムを CU で提供。必要に応じて GDR でセキュリティに関する問題に対応。
  • 6 ~ 10 年 (延長サポート): セキュリティの問題、機能に関する重大な問題の修正プログラムを提供。
  • 11 ~ 16 年 (Premium Assurance): 延長サポートの有償オプション (提供範囲は変わらない)。

 

よく寄せられる質問

よくあるご質問を以下にまとめました。ご不明な点がございましたら、まずは以下の FAQ をご確認ください。

Q1: 従来の SP は完全にローカライズされたもので、サポート言語ごとに 1 つの更新ファイルがリリースされていましたが、SP 廃止後はどのようになるのですか。
A1: SQL Server 2017 以降は、CU がローカライズされます。そのため、CU もこれまでと同様に 1 つの更新ファイルで提供します。

Q2: 旧バージョンの SQL Server からアップグレードする場合、SP1 の段階でマイクロソフトが提供するスリップストリーム メディアを使用してアップグレードしていました。SP 廃止後はどのようになるのですか。
A2: CU12 で CU ベースのスリップストリーム メディアを提供する予定です。

2018 年 10 月 8 日: 上記内容が改定されました!

  • SQL Server 2017 CU12 以降で、スリップストリーム メディアの提供は行わないことになりました。この改定の詳細については、ブログ記事「SQL Server の新しいサービス モデルの改定のお知らせ」をご覧ください。
  • CU のスリップストリーム メディアの代わりとして、SQL Server のセットアップに含まれる既存のスリップストリーム機能を使用して、RTM メディアと適用するアップデート メディアを同時にインストールすることをお勧めします。この「手動スリップストリーム」は、インストール時やアップグレード時のセットアップ コマンドに、/UPDATESOURCE=<適用するアップデート メディアのパス> という引数を指定すると実行できます。詳細については、コマンド プロンプトから SQL Server をインストールする方法をご覧ください。

Q3: 旧バージョンからアップグレードする場合、いつも SP1 がリリースされるまで待っていました。今後はどうすればよいでしょうか。
A3: SQL Server 2016 は、一般提供が開始される前でも、マイクロソフト内部と多数のプレビュー ユーザーによる徹底的なテストを経た CTP の最終版が、運用環境で使用できる品質を備えていると評価されていました。このように、SP のリリースまで最新版の SQL Server のインストールを待っていただく必要はなく、特定のバージョンの一般提供が開始されたら安心してインストールしてください。
アップグレードの際は任意の CU をターゲットにすることができます。たとえば、CU12 をターゲットにして、必要に応じて手動スリップストリームを利用してアップグレードできます。

Q4: これまで GDR のみを適用し、CU は利用せずに SP を適用していました。重要度が低い更新やセキュリティ関連以外の修正が必要な場合は、CU による更新を利用するしかないのでしょうか。
A4: はい。これまでは SP のみを適用することが可能でしたが、今後は最新の CU を適用する必要があり、CU を適用すると、GDR の更新のみに戻すことはできなくなります。

Q5: メインストリーム サポート終了後にリリースされるセキュリティ更新プログラムは、GDR のみなのですか。その場合、CU のみを適用していたとしたらら、GDR のインストールはどうすればよいですか。
A5: 延長サポート期間中は、GDR と GDR-CU を個別に提供します。これは、有償の Premium Assurance の場合も同様です。

Q6: RTM ベースラインを使用していて SP2 がリリースされた場合、修正プログラムを適用するには SP1 か SP2 にアップグレードする必要がありました。これについてはどうなりますか。
A6: ベースラインは RTM のみとなり、5 年間は CU を提供します。CU を適用する場合に SP にアップグレードしたり、CU の適用先のベースラインが RTM であるか SP であるかを考慮したりする必要がなくなります。また、メインストリーム サポート期間中は、どの CU を適用しているか気にすることなく修正プログラムを適用することができます。

Q7: RTM ベースラインを使用していて、たとえば CU20 がリリースされたとき、テクニカル サポートを受けることはできますか。
A7: 場合によります。数年の間に多数の更新が適用された部分で問題が生じていて、最新の CU の適用が必要な場合は、テクニカル サポートを受けることができます。

Q8: SQL Server on Linux でも CU と GDR が提供されますか。
A8: はい。現行のすべての Linux プラットフォームに向けて CU と GDR を提供します。

Q9: CU と GDR のサポート技術情報の記事は、Windows 版と Linux 版の両方の SQL Server に対応するのですか。
A9: はい。各リリースで解決された問題は、対象となるプラットフォームごとに分類されます。

Q10: SQL Server on Linux の CU と GDR は、Windows 版 SQL Server と同様に既存のインストールを更新するのですか。
A10: いいえ。SQL Server on Linux の更新は、既存のインストールのバイナリをすべて置き換えます。

Q11: SQL Server on Linux では、更新を削除することはできますか。
A11: はい。ただし、その場合は以前のサービス レベルのパッケージを再インストールすることになります。

Q12: CU のテストと品質のレベルは SP と同等なのですか。
A12: はい。どのバージョンの SQL Server も CU のテストは Service Pack と同等のレベルで行っています。2016 年 1 月に発表したとおり、SP のリリースのたびにインストールしていただいていたお客様には、同様に安心して CU をインストールしていただけます。詳しくはこちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。

Q13: マイクロソフトでは常に最新版を使用することを推奨していますが、毎月という CU のリリース間隔は短すぎて、自社では対応できるとは思えません。
A13: 最初の 12 か月間は提供間隔が短いですが、理論的にはペイロードは 50% 程度にまで減るため、その分対応が容易になるはずです。もちろん、最初の 12 か月の間も隔月で CU を適用することもできます。その名のとおり、CU は更新プログラムが累積されたものです。

Q14: 最初の 1 年間だけ CU を毎月リリースして、その後 4 年間はリリース頻度が下がる理由を教えてください。
A14: 過去のデータから、メジャー リリースに対する修正プログラムの大部分が最初の 12 か月以内に発生しており、重要度の高いものがその期間に集中しています。こうした修正プログラムを毎月お届けすることで、大きな影響のある問題に迅速に対応してまいります。12 か月経過後の 4 年間は提供頻度を下げて、お客様や運用担当者の負担軽減を図ります。

Q15: CU の入手方法には変更はありますか。
A15: Windows 用 SQL Server の CU については変更の予定はなく、ダウンロード センター、Windows カタログ、WSUS で最新の CU を提供します。古い CU は、Windows カタログで入手していただけます。

Q16: SQL Server on Linux の CU と GDR はどこで入手できますか。
A16: 最新のものも古いものも、更新はすべてリポジトリに格納され、そこから入手していただけます。

Q17: [Setup] から Reporting Services (SSRS) をインストールできなくなっていますが、どこからインストールすればよいですか。また、このサービスは今後どうなるのですか。
A17: SSRS は、セットアップ画面にあるリンクからダウンロードできます。このサービスは今後独立する予定です。

Q18: 新しいサービス モデルが適用されるのは SQL Server 2017 (以降) のみですか。
A18: はい。新しいサービス モデルは SQL Server 2017 以降にのみ適用されます。

Q19: Microsoft Update カタログで CU の提供が開始されるタイミングを教えてください。
A19: CU は、Microsoft Update カタログと WSUS でも提供します。Microsoft Update カタログでは、ダウンロード センターでリリースされてから 7 営業日以内に提供が開始されます。

 

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