MS クラウド ニュースまとめ – Windows Server 2019 の発表 他 (2018/3/21)

執筆者: Cloud Platform Team

このポストは、2018 年 3 月 21 日に投稿された Cloud Platform Release Announcements for March 21, 2018 の翻訳です。

Azure Databricks の一般提供

3 月 22 日に、Azure Databricks の一般提供を開始しました。Azure Databricks は、Azure に最適化された、高速で簡単かつインタラクティブな Apache® Spark™ ベースの分析プラットフォームです。Apache Spark の創始者の協力の下、Databricks と Azure 両方のメリットを組み合わせて設計されているため、ワンクリック セットアップや合理化されたワークフローのほか、データ サイエンティスト、データ エンジニア、ビジネス アナリストが共同で作業できるインタラクティブなワークスペースなど、イノベーションを加速する機能が豊富に揃っています。Azure のサービスである Azure Databricks には、Power BI、SQL Data Warehouse、Cosmos DB といった他の Azure サービスとネイティブに統合できるメリットだけでなく、Active Directory との統合、コンプライアンス、エンタープライズ レベルの SLA など、企業に必要なセキュリティのメリットもあります。

Azure SQL Data Warehouse と Databricks の統合

Azure SQL Data Warehouse は、速度、柔軟性、信頼性に優れたエンタープライズ向けの分析プラットフォームです。このたび、データ サイエンティストの皆様が Azure SQL Data Warehouse と Azure Databricks のサービス間でデータを簡単にエクスポートおよびインポートできるよう、統合を強化しました。この新機能により、データ サイエンス業務の生産性が向上し、分析用データの準備にかかる時間を短縮することができます。詳細については、https://azure.com/sqldw をご覧ください。

FastTrack for Azure

FastTrack for Azure を利用すると、Azure エンジニアによる直接のサポートやパートナーの協力を受けながら、お客様自身で迅速かつ確実に Azure ソリューションを構築することができます。FastTrack では、お客様の実体験に基づくベスト プラクティスとツールを提供し、ロードマップに沿って Azure ソリューションのセットアップから構成、開発、運用までお客様を支援します。FastTrack for Azure の提供地域は現在、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、英国、西ヨーロッパ* となります。詳細については、Azure.com/FastTrack をご覧ください。

* 西ヨーロッパ リージョン内の国々 (オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス) にて、英語のみで利用可能。

Azure のセキュリティと運用管理に関する更新: Azure Alerts の一般提供

Azure Monitoring Services では、インフラストラクチャ、アプリケーション、Azure プラットフォームのスタック全体のメトリックとログ データの監視アラートを設定することができます。このたび、新しいアラートの一般提供を開始します。新しいアラート機能の詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。

バックアップおよび復元のパフォーマンス強化と大容量ディスクのバックアップ

大容量ディスク搭載仮想マシン (VM) のバックアップのサポートと、バックアップおよび復元時間を短縮する機能強化が提供されます。この機能強化と大容量ディスクのサポートは、新しい VM バックアップ スタックに含まれており、Managed Disks と Unmanaged Disks の両方に適用されます。新しいスタックへのアップグレードは、現行のバックアップ ジョブに影響することはなく、バックアップおよび復元のセットアップ方法も変わりません。

今回の機能強化は次のとおりです。

  • 大容量ディスクのサポート: Managed Disks と Unmanaged Disks の両方で、最大 4TB (4,095 GB) の VM をバックアップできるようになりました。
  • 即時復旧ポイント: バックアップ ジョブ中にスナップショットを取得した後、すぐに復旧ポイントとして使用できるようになりました。これにより、バックアップのデータ転送フェーズが完了するまで復元のトリガーを待機する必要がなくなります。この機能は、修正プログラムを適用する場合に便利です。
  • バックアップと復元のパフォーマンス強化: バックアップ ジョブ中に取得したスナップショットを 7 日間保持します。これにより 2 つのバックアップ ジョブの差分を効率的に計算して、バックアップ時間を短縮することができます。また、復元をトリガーすることもでき、復元時間が数時間から数分に短縮されます。
  • 復元される VM ディスクの分散: Unmanaged Disks の VM を使用している場合、すべてのディスクは同一ストレージ アカウントに復元されます。今回追加された機能では、元の VM と同じストレージ アカウントにディスクを分散するように指定できるため、復元後に再構成を行う必要がなくなります。

ポータルの場合

Recovery Services コンテナーのダッシュボードに表示されるバナーをクリックすると、上記の機能強化を含むスタックのアップグレード画面が開きます。任意のコンテナーからサブスクリプション全体をアップグレードします。完了後、サブスクリプション内のすべての VM バックアップが新しいスタックでバックアップされます。

PowerShell の場合

PowerShell ターミナルから管理者権限で以下のコマンドレットを実行します。

  1. Azure アカウントにサインインします。

PS C:> Login-AzureRmAccount

  1. プレビューに登録するサブスクリプションを選択します。

PS C:> Get-AzureRmSubscription –SubscriptionName “Subscription Name” | Select-AzureRmSubscription

  1. このサブスクリプションをプライベート プレビューに登録します。

PS C:> Register-AzureRmProviderFeature -FeatureName “InstantBackupandRecovery” –ProviderNamespace Microsoft.RecoveryServices

Windows Server 2019 の発表

2018 年 3 月 20 日、マイクロソフトは Windows Server 2019 のプレビュー ビルド (英語) を発表しました。Windows Server 2019 は、Long-Term Servicing Channel の次期リリースで、Microsoft SQL Server、Microsoft SharePoint、Windows Server Software-Defined Solutions など、Windows Server の大部分のワークロード シナリオにおける推奨バージョンとなります。

お客様からのフィードバックが多く反映されている Windows Server 2019 には、ハイブリッド クラウド、セキュリティ、アプリケーション プラットフォームとコンテナー、ハイパーコンバージド インフラストラクチャ関連の新機能が含まれています。

ぜひ Windows Insider Program にご登録のうえ、プレビュー ビルドをダウンロードしてください。

Azure のセキュリティと運用管理: Security Center を組み込んだ VM エクスペリエンス

現在プレビュー版として仮想マシン エクスペリエンスに組み込まれている Azure Security Center を利用すると、仮想マシンのセキュリティ状況の把握や対応を簡素化することができます。

仮想マシンを保護する方法については、Security ブログ (英語) をご覧ください。

Azure Traffic Manager の Real User Measurements の一般提供

Azure Traffic Manager の Real User Measurements 機能の一般提供を開始します。これを使用すると、Azure Traffic Manager のプロファイルに対するクエリのルーティング精度を向上させることができます。また、ユーザーが個々に接続するネットワークに対して、Azure Traffic Manager の既存のネットワーク レイテンシ インテリジェンスを確実に適用できます。この機能を使用する場合、お客様が Web プロパティで Azure から提供される JavaScript コードを実行し、ユーザーのネットワークから Azure リージョンまでのレイテンシを測定します。この値は Azure Traffic Manager サービスに送信され、ルーティング精度を向上するために使用されます。Real User Measurements 機能は、ネットワーク レイテンシを最小限に抑えたい場合に効果的です。

料金および詳細については、Real User Measurements の概要ページAzure Traffic Manager の料金ページをご覧ください。

Azure Traffic Manager の Traffic View の一般提供

Azure Traffic Manager の Traffic View 機能の一般提供を開始します。Traffic View では、ユーザー ベースが存在する地域 (DNS リゾルバー レベルの粒度まで)、その地域のトラフィック量、発生するレイテンシの代表値などを把握することができます。また、各ユーザー ベースからユーザーが利用する Azure リージョンへの特定のトラフィック パターンを詳しく調べることもできます。この情報は、Azure ポータルの地図に表示したり、生データとしてダウンロードしたりすることが可能です。既存の Azure リージョンに加えて、将来的に拡張したい新たな Azure リージョンのキャパシティ管理に役立てることができます。料金および詳細については、Traffic View の概要ページAzure Traffic Manager の料金ページをご覧ください。

Power BI Desktop の新機能

Power BI Desktop で以下の新機能と強化機能の一般提供を開始

レポート機能: レポート ページでプレビュー版のヒントを開始しました。ブックマーク機能に加えて、テーブルやマトリックスの列の表示単位と小数点の精度制御機能が一般に利用できるようになりました。さらに、レポートの閲覧モードでビジュアル ヘッダーを非表示にする機能、改善された既定のビジュアルも追加しました。

カスタム ビジュアル: Mapbox、User List by CloudScope、Timeline by CloudScope、KPI Chart by Akvelon、R DataTable、Outliers Detection、Data Insights by MAQ Software、Dumbbell Chart by MAQ Software、Clustering using OPTICS by MAQ Software のカスタム ビジュアルを使用できるようになりました。

データ接続: SAP HANA コネクタ機能が強化され、DirectQuery の多次元サポートと SSL 証明書の検証サポートを使用できるようになりました。また、SAP BW DirectQuery と Azure Analysis Services コネクタがリリースされました。

エラー報告: 強化されたエラー報告機能とエラー履歴を表示する機能を使用できるようになりました。

機能の詳細については、Power BI ブログ (英語)2018 年 3 月の更新まとめ (英語) をご覧ください。

Power BI モバイル アプリの新機能と Mixed Reality アプリ

Power BI モバイル アプリの新機能と強化機能の一般提供を開始しました。レポート ヒントのタッチ操作の最適化、Power BI for Mixed Reality アプリ (プレビュー)、永続フィルター、埋め込みレポートのスマートフォン最適化、外部共有などをご利用いただけます。

新機能やその他の機能の詳細については、Power BI ブログ (英語) および Power BI for Mixed Reality のパブリック プレビューの発表記事 (英語) をご覧ください。

Power BI サービスの新機能

ご要望の多かった Power BI の新機能が、エンド ユーザーの皆様にご利用いただけるようになりました。新機能には、アプリの自動インストール、Premium の P4 および P5 ノード、組織のカスタム ビジュアル (プレビュー)、オンプレミス データ ゲートウェイの 2 月の更新が含まれます。今すぐ powerbi.microsoft.com にサインインしてお試しください。機能の詳細については、Power BI ブログ (英語)Power BI サービス/モバイル アプリの 2 月の更新まとめ (英語) をご覧ください。

MySQL および PostgreSQL 用の Azure データベース サービスの一般提供

Azure Database for MySQL と Azure Database for PostgreSQL の一般提供を開始

SLA で 99.99% の稼働率が保証された Azure Database for PostgreSQLAzure Database for MySQL をご利用いただけるようになりました。これは、コミュニティ バージョンの MySQL および PostgreSQL データベース エンジンに、組み込みの高可用性、柔軟なパフォーマンス スケーリング、業界トップのセキュリティとコンプライアンスを統合したデータベース サービスです。任意のフレームワークや言語、豊富なツールやサービスを含むエコシステムによってアプリ開発の柔軟性が高まり、インテリジェントなアプリを簡単にすばやく構築できるようになります。

各リージョンにおける提供状況は、Azure サービスの Web ページでご確認ください。

Azure SQL Database の Columnstore の一般提供

Standard SLO Azure SQL Database に列ストア テクノロジを追加

SQL Server 2016 SP1 から Azure SQL Database に引き継がれてきた、列ストア テクノロジを含む共通プログラミング環境を Standard SLO サービスに追加することを発表しました。2018 年 3 月より、S3 レベル以上のデータベースに列ストア インデックスを作成できるようになります。

発表の詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。

Azure SQL Data Warehouse の提供範囲を西日本、オーストラリア東部、インド西部に拡大

このたび、3 つのリージョン (西日本、オーストラリア東部、インド西部) で新たに Azure SQL Data Warehouse の一般提供を開始します。これにより、速度、柔軟性、安全性に優れたエンタープライズ向けの分析プラットフォームである SQL Data Warehouse は、主要なクラウド データ ウェアハウス プロバイダーの中で最多となる、世界の全 33 のリージョンで提供されることになります。

Visual Studio Team Services Release Management のデプロイ グループの一般提供

Visual Studio Team Services Release Management でデプロイ グループの一般提供を開始します。これに伴い、新たに事前設定不要の堅牢なマルチマシン デプロイがサポートされ、複数のマシン間のデプロイを調整してローリング アップデートを実行したり、デプロイ プロセス全体を通じてアプリケーションの高可用性を確保したりできるようになります。 仮想マシンをデプロイ グループに追加するには、Visual Studio Team Services エージェントをインストールするか、Azure ポータルの [Continuous Delivery] ブレード (現在プレビュー中) から取得します。

Azure Gov (Fairfax) での DevTest Labs の一般提供

Azure DevTest Labs を利用した組織の DevOps 導入

Azure Government クラウド (開発コードネーム: Fairfax) で Azure DevTest Labs の一般提供を開始しました。Azure DevTest Labs は、無駄や管理コストを最小限に抑えて開発/テスト環境をすばやく構築できる Azure のセルフサービス型サンドボックス環境です。ラボ作成者は、ラボの使用、セキュリティ、コンプライアンス、ガバナンスなどの項目ごとに、Azure Marketplace のイメージ、カスタム イメージ、ユーザーがオンデマンドで作成できる定義済みの数式を使用して VM ベースを定義します。承認されたラボ ユーザーは、再利用可能なアーティファクトを使用して拡張機能を実行し、VM 作成後にアプリケーションをデプロイすることができます。これにより、IT のボトルネックが解消され、ソフトウェア チームは俊敏性の高いセルフサービス形式の DevOps 環境で業務を行うことができます。

公共機関のお客様は、以下のシナリオで Azure DevTest Labs を活用することができます。

  • リソース配分を改善し、コストを最適化する。
  • 従来のアプリケーションや IT インフラストラクチャを刷新する。
  • 組織構造をできるだけ変更せずにアジャイル開発と DevOps を採用する。
  • 低リスクのシナリオで IT スキルを持たない担当者を育成する。

企業のお客様による DevTest Labs の活用方法については、Daimler (英語)Aurora Health Care (英語)RMS (英語) の各事例をご覧ください。

DevTest Labs の最新情報は、こちらのブログ (英語) でご確認ください。

Azure Active Directory の Office 365 グループの有効期限ポリシー

Azure Active Directory でテナント内の未使用のグループを自動的に削除できるようにする、有効期限ポリシーをリリースします。これにより、所有者が MyApps ポータルでグループ情報を確認したり、直接グループを更新したりできるようになります。また、通知メールの刷新によりユーザーのワークフローが簡素化されました。

有効期限ポリシーの詳細については、こちらのブログ (英語) をご覧ください。