Azure Files の共有スナップショットの一般提供を発表

執筆者: Rena Shah (Program Manager, Azure Storage)

このポストは、2018 年 3 月 27 日に投稿された Announcing the general availability of Azure Files share snapshot の翻訳です。

 

Azure Files の共有スナップショットのパブリック プレビュー (英語) を開始してから、数ヶ月が経ちました。それ以来、多くのお客様にAzure のファイル共有でご利用いただいてきましたが、このたび、この Azure Files の共有スナップショットを世界中のすべての Azure リージョンで一般提供することになりました。これは、Azure Files のサーバー メッセージ ブロック (SMB) 共有の差分バックアップを取得する機能で、ストレージ管理者はスナップショットを直接使用することが可能なほか、バックアップ プロバイダーは Azure Files のバックアップと復元機能を製品に統合することができます。

主なメリット

差分のみで高速 – データの変更箇所のみがスナップショットに保存されます。共有元から使用できるデータは、スナップショットには複製されません。スナップショット作成後に変更がない場合は、スナップショット容量はゼロのままです。初回のスナップショットも同様で、データは一切複製されません。このため、スナップショットの容量やコストを抑えられ、スナップショットの作成にかかる時間も短くなります。共有のスナップショットは、一瞬で作成することができます。スナップショットは共有レベルで取得されますが、ファイルは個別に復元可能です。アイテム レベルでの復元により、復旧作業も高速で効率的です。

使い慣れたエクスペリエンス – Windows の「以前のバージョン」、Azure ポータル、ストレージ エクスプローラー、Storage SDK、REST API などのスナップショットからさまざまな方法でデータの閲覧や復元を行うことができます。スナップショットを作成すると、Windows エクスプローラーで過去のすべてのバージョンを表示できるようになります。また、お好みの差分ユーティリティを使用して、Windows でファイルのバージョン間の変更を確認することができます。Azure はパブリック クラウド プロバイダーとして初めて、ファイル共有の瞬間スナップショット作成機能、ボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) と同様の Windows エクスプローラーでの閲覧機能、Windows エクスプローラーからの復元機能などを実現しました。また、Azure のポータルとストレージ エクスプローラーで新たに共有スナップショット機能をサポートし、Windows、Linux、macOS での UI エクスペリエンスを可能にしました。

バックアップの統合 – Azure Files は、REST API をネイティブにサポートしているクラウド ネイティブなファイル共有機能であるため、ツールやスクリプトも非常に柔軟に利用することができます。バックアップ プロバイダーは、REST API を使用して完全にネイティブなバックアップ ソリューションを提供することができます。さらに、Azure Backup の Azure Files のサポートのプレビュー (英語) を使用すれば、Azure File Sync ユーザーもクラウドのファイル共有を保護できるようになります。Windows にネイティブ統合されているほか、Azure PowerShell、.NET、Python、Node、Java SDK でスナップショット機能をサポートしているため、スクリプトで使用したり、スナップショットのデータにプログラムからアクセスしたりする場合にも便利です。

まとめと今後のステップ

共有スナップショット用のストレージ料金は、データ用ストレージと同じです。パブリック プレビュー期間中、スナップショット用ストレージは無料で提供されていましたが、数週間後から有料となります。しかし、スナップショットは差分のみであるため、料金は最小限に抑えられます。

ぜひ Azure Files の共有スナップショット機能をお客様のクラウド ストレージ管理ツールキットに追加し、ご活用ください。スナップショット機能の詳細については、Azure File の共有スナップショット機能のドキュメントでご確認ください。

Azure Files に関する不明点は、ページ下部のコメント欄までお寄せください。また、機能に関するご要望は UserVoice (英語) にご投稿ください。