OWA において DIV タグが過剰に入れ子構造になっているメールを IE11 で閲覧すると、IE11 が異常終了する事象について


今回は、OWA で特定のメールを閲覧した際に、IE11 が異常終了する事象についてご紹介します。

 
1. 事象について

オンプレミス製品の Exchange Server および Exchange Online の OWA において、DIV タグが過剰に入れ子構造になっているメールを IE11 で閲覧すると、IE11 が異常終了する場合があります。

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2. 原因について

DIV タグが過剰に入れ子構造になっているメールを IE11 で閲覧した際、IE11 がタグを処理する過程でスタック オーバーフローが発生し、処理が継続できない状態になります。
本事象は OWA に限って発生する事象ではなく、DIV タグが過剰に入れ子構造になっている WEB ページを閲覧した場合にも、同様の事象が発生します。

OWA では、過去のメールに対して "全員に返信" や "転送" を行う度に、本文中の DIV タグが増加する動作となるため、繰り返し "全員に返信" や "転送" を行うと、今回ご紹介の事象が発生しやすくなります。
※"全員に返信" や "転送" 時の DIV タグの増加量は元のメールによって異なりますが、通常は DIV タグが数個程度増加するのみとなり、直ちに問題となるわけではありません。

動作検証においては、700 個程度の DIV タグが使用されているメールは IE11 で閲覧可能であるものの、800 個程度の DIV タグが使用されているメールでは IE11 が異常終了することを確認しています。
しかしながら、IE11 で閲覧可能な DIV タグの上限に、明確な制限値があるわけではありませんので、あくまで上記の指標は目安としてお考えください。

なお、以前のバージョンの IE (IE8) では、同程度の DIV タグのメールを閲覧した場合にも異常停止しないことを動作検証で確認しています。
これは、IE8 と IE11 では使用しているレンダリング エンジンが異なることに起因すると考えられます。

 
3. 対処方法について

前述のとおり、IE11 で閲覧可能な DIV タグの数に明確な制限値があるわけではありませんので、可能な限り DIV タグの数を削減してメールを再送いただく必要があります。

その他に考えられる改善手段としては、以下があげられます。

 A. 閲覧ウィンドウを OFF にする
 B. OWA の Light モードでメールを開く

 
A. 閲覧ウィンドウを OFF にする

OWA では、メールの本文以外にも DIV タグが使用されているため、ページ全体の DIV の数を考慮する必要があります。
閲覧ウィンドウを OFF にすることで、メール閲覧時の全体的な DIV タグの数をある程度削減することが可能です。
しかしながら、メールの本文自体に使用されている DIV タグだけで上限値に達する場合は、この対処による改善はできませんのでご留意ください。

[管理者から閲覧ウィンドウを OFF にする手順]
Exchange Online または Exchange Server 2016 では、以下のコマンドで、管理者から閲覧ウィンドウを OFF にすることが可能です。

 Set-MailboxMessageConfiguration -GlobalReadingPanePosition off

 [参考情報]
 Title: Set-MailboxMessageConfiguration
 URL: https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd638117(v=exchg.160).aspx

※Exchange 2016 より以前のバージョンにおいては、Set-MailboxMessageConfiguration コマンドは存在するものの、GlobalReadingPanePosition オプションが実装されていないため、同様の手順は実施できません。

 
B. OWA の Light モードでメールを開く

OWA の Light モードでは、IE5 の互換モードで画面を表示するよう試行されます。
IE5 から IE11 の間にレンダリング エンジンが刷新されており、IE5 と IE11 で表示可能な DIV タグの限界値も異なっていると考えられるため、OWA の Light モードで事象が改善される可能性があります。

なお、OWA のプレミアム モードは IE5 の互換モードでの使用をサポートしていないため、IE の互換モードを変更することで、OWA のプレミアム モードにおける事象を改善することはできません。

 
※本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。


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