Exchange 2013 の Server Role Requirements Calculator を更新


(この記事は 2015 年 6 月 19 日に Office Blogs に投稿された記事 Exchange 2013 Calculator Updates の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)

本日、Exchange 2013 Server Role Requirements Calculator (英語) の更新版をリリースしました。

このバージョンでは多数のバグが修正されたことに加え、CPU 使用率表、ReplayLagManager のサポート、MaximumPreferredActiveDatabases のサポート、Restore-DatabaseAvailabilityGroup に関連したサポート、および推奨サイズのガイド機能などの新機能が導入されています。これまでの変更履歴についてはこちらのページ (英語) をご確認ください。また、こちらのページ (英語) から更新版を直接ダウンロードできます。この記事では、新機能について詳しくご説明したいと思います。

CPU 使用率表

[Role Requirements] タブには、各モードで予想される理論的な CPU 使用率の概要を示す表が含まれています。

  • 通常の実行時モード (ActivationPreference=1 に設定されていて、アクティブなデータベース コピー間で負荷分散されている状態)
  • サーバー 1 台での障害モード (1 台のサーバーで障害が発生し、アクティブなデータベース コピー間で負荷分散を再割り当てしている状態)
  • サーバー 2 台での障害モード (2 台のサーバーで障害が発生し、アクティブなデータベース コピー間で負荷分散を再割り当てしている状態)
  • サイトでの障害モード (データセンターのアクティブ化)
  • 最悪の障害モード (この値は前述のいずれかのシナリオと同じ値、またはサイトでの障害とサーバー 1 台での障害が組み合わさったシナリオと同じ値となる場合があります。メモリおよび CPU の要件は、最悪の障害モードに基づいて計算されます)

次に例を示します。

この例のアーキテクチャには 4 つのデータベース コピーが存在するため、最悪の障害モードはサイトでの障害 + サーバー 1 台での障害となります。

ReplayLagManager のサポート

ReplayLagManager は Exchange Server 2013 の新機能であり、可用性が損なわれた場合に時間差データベース コピーを自動的に再生します。この機能は既定では無効になっていますが、推奨されるアーキテクチャの一部として有効化することをお勧めします。

バージョン 7.5 がリリースされるまでは、Server Role Requirements Calculator は [Distribution] タブで作成されたスクリプトの ReplayLagManager のみがサポートされていました ([Role Requirements] タブおよび [Activation Scenarios] タブではサポートされていませんでした)。そのため、このツールでは時間差データベース コピーを最悪の障害モードでアクティブ化可能なターゲットとして使用していませんでした。しかし当然ながら、サイズはアクティブなデータベース コピー数により決定されること、およびサーバー上のアクティブなデータベース コピーが増加すると CPU やメモリの要件への影響も増大することから、このサポート状態は問題となっていました。

4 つのデータベース コピーが存在し、4 つめのデータベース コピーが時間差データベースとなっている 2+2 のサイト復元設計では、障害モードの観点から、Server Role Requirements Calculator は最悪の障害モードであるサイトでの障害 (2 つの HA コピーが失われ、1 つの HA コピーのみが残存している状態) を考慮して環境のサイズを決定します。上記の CPU 使用率表の例を基に考えてみましょう。この場合、7.5 以前のバージョンでは、22 個のアクティブなデータベース コピー (3 個のコピーが失われ、時間差データベース コピーが再生されアクティブな残存コピーとして使用されている状態) ではなく、18 個のアクティブなデータベース コピー (サイトでの障害モード) が、設計要件の基準として使用されます。

ReplayLagManager は、(Server Role Requirements Calculator から見て) 下記の設計となっている場合にのみサポートされます。

  • 複数のデータベースおよびボリュームが存在する
  • HA コピーが 3 つ以上存在する

MaximumPreferredActiveDatabases のサポート

Exchange 2010 では MaximumActiveDatabases パラメーターが導入されました。これは BCS が 1 台のサーバーでアクティブ化できるデータベースの最大数を定義するもので、メールボックス サーバーのサイズを決定する際に使用されます (同時に Server Role Requirements Calculator で最悪の障害モードを定義します)。

Exchange 2013 では、さらに MaximumPreferredActiveDatabases パラメーターが追加されました。このパラメーターでは、メールボックス サーバーで使用されるデータベースの最大数の推奨値を指定します。MaximumPreferredActiveDatabases の値は、最適なデータベース コピーとサーバーが選択され (フェース 1 ~ 4)、データベースとサーバーの切り替えが可能であり、さらに DAG の再調整を行う場合にのみ適用されます。

バージョン 7.5 以降では、合計 4 つ以上のデータベース コピーが存在する場合、MaximumPreferredActiveDatabases を設定するように推奨されています。また、[Export DAG List] フォームでは MaximumPreferredActiveDatabases の設定を確認することが可能で、また、createdag.ps1 でこのパラメーターの値を設定できます。

Restore-DatabaseAvailabilityGroup に関連したサポート

以前のリリースでは、[Distribution] タブで Fail WAN モードのみがサポートされており、WAN の障害による影響をシミュレートし、監視サーバーの場所に応じて残存しているデータセンターの応答がモデル化されていました。ただし、Fail WAN はクォーラムを縮小しないため、追加のサーバーを無効化しようとすると下図のような状態になります。

バージョン 7.5 以降では、Server Role Requirements Calculator に Fail Site という新しいモードが追加されています。Fail Site を使用すると、データセンターの切り替えが実行され (ここでクォーラムが縮小されたり、必要に応じて代替の監視サーバーが使用されたりします)、追加のサーバーを無効化できるようになります。これにより、最悪の障害モードをシミュレートし、また [Role Requirements] タブと [Activation Scenarios] タブで識別できるようになります。

: Fail Site モードから復旧する場合は [Refresh Database Layout] ボタンをクリックする必要があります。


推奨サイズのガイド機能

Jeff Mealiffe が「パフォーマンス チームに聞く: サイズの限界を超過していないか (英語)」の記事で説明しているとおり、マイクロソフトは現在、各 Exchange 2013 サーバーに展開するプロセッサのコア数およびメモリ容量の上限の推奨値を明確に提示しています。Server Role Requirements Calculator では、この推奨される上限値を設計時に超過しようとすると警告が表示されます。

いつものご案内ではありますが、マイクロソフトでは皆様のご意見、ご感想をお待ちしています。ぜひご協力をお願いいたします。

Ross Smith IV
Office 365 カスタマー エクスペリエンス担当
主任プログラム マネージャー

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