パイプライン トレースの設定と確認


こんにちは、Exchange サポート チームの小間です。今回は Exchange Server 2007 以降で利用できるパイプライン トレースをご紹介します。

パイプライン トレースは、各トランスポート エージェントがメッセージに適用した変更について、詳細な情報をキャプチャします。以下、Exchange Server 2010 を例にご紹介します。


パイプライン トレース の設定


パイプライン トレースは特定の電子メールアドレスから送信されたメッセージをログに記録します。また、既定ではパイプライン トレース ログの場所は C:\Program Files\Microsoft\Exchange Server\TransportRoles\Logs\PipelineTracing です。送信者とログの場所を構成し、最後にパイプライン トレースを有効にします。

この例では、user01@contoso.com という SMTP アドレスを、Server01 というコンピューターのパイプライン トレース送信者アドレスとして構成しています。またパイプライン トレース ログの場所を C:\Pipeline Tracing Logs に設定し、最後にパイプライン トレースを有効にしています。

Set-TransportServer Server01 -PipelineTracingSenderAddress user01@contoso.com
Set-TransportServer Server01 -PipelineTracingPath 'C:\Pipeline Tracing Logs'
Set-TransportServer Server01 -PipelineTracingEnabled $True

なおログが大量に出力される可能性がありますので、パイプライン トレース ログの取得後は以下のようにパイプライン トレースを無効にしてください。この例では、Server01 というコンピューターのパイプライン トレースを無効にしています。

Set-TransportServer Server01 -PipelineTracingEnabled $False


パイプライン トレース ログの確認


パイプライン トレースの設定後、user01@contoso.com からメールが送信されると、上記の例では C:\Pipeline Tracing Logs\MessageSnapshots にログが保存されます。ログはメールの GUID ごとにフォルダーが分かれています。Exchange 組織内で user01 から user02 に送信したメールのログはデフォルトでは以下のように 17 個の .eml ファイルが作成されます。

 

Original.eml は user01 の送信した元のメールの内容です。Routingnnnn.eml はメールがトランスポート パイプラインを通過してイベントやトランスポート エージェントによって処理されるたびに作成されます。ログはメモ帳などのテキスト エディターで開いて内容を確認できます。X-MessageSnapshot-Source ヘッダーを確認することで、そのログがどの処理の際に作成されたものかを確認することができます。その他にもログの内容を確認することで、ヘッダーやメールの内容に加えられた処理の内容を確認することができます。

例として Routing0012.eml の内容を確認すると、X-MessageSnapshot-Source ヘッダーは  OnRoutedMessage,Journal Agent となっています。これによりこのログは OnRoutedMessage イベントで Journal Agent による処理を行った際のものであることが分かります。

 

また Routing0011.eml には存在しなかった X-MS-Exchange-Organization-Processed-By-Journaling ヘッダーが追加されていることが確認できます。

 

なお配布リスト宛てのメールや Exchange 組織外宛てのメールなど、途中でメールの GUID が変わるとログのフォルダーも分かれます。また SMTP で受信したメールに対してパイプライン トレースを行うと、SMTP 受信時のイベントやエージェントによる処理が行われるたびに SmtpReceivennnn.eml というファイル名のログが記録されます。

パイプライン トレースを利用することによって、どの処理によってメッセージにどのような変更が適用されたかを確認できます。ぜひトラブルシューティングにお役立て下さい。

- 以下は弊社技術情報です。併せてご参照ください。

TITLE: パイプライン トレースを有効にする
URL: http://technet.microsoft.com/ja-JP/library/bb125018(v=exchg.141).aspx

TITLE: トランスポート パイプラインについて
URL: http://technet.microsoft.com/ja-JP/library/aa996349(v=exchg.141).aspx

TITLE: パイプライン トレースを使用したトランスポート エージェント問題の診断
URL: http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb125198(v=exchg.80).aspx

今後も当ブログおよびサポート チームをよろしくお願いいたします。


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