Exchange Server 2013 のオンライン保守スケジュールの設定

いつも Exchange Server をご利用いただきありがとうございます。 今回は度々お問い合わせいただくことがある Exchange Server 2013 のデータベースの保守とその設定についてご説明します。   Exchange Server 2013 のデータベース保守 Exchange 2013 では、日々更新されるユーザーのメール データをメールボックス データベースにより管理していますが、継続して使用するうえで性能劣化やデータの不整合といった問題が発生しないように、データベースに対しての下記のようなタスクが自動的に行われます。 データベースの圧縮 データベース最適化 データベースのチェックサム確認 ページに対するパッチ ページの解放 Exchange Server 2013 では、これらのメンテナンス タスクはスケジュールされた特定の時間帯に実行される処理ではなく、サーバーの負荷状況に応じて、調整ベースでバックグラウンド実行される処理となります。 Exchange Server 2013 の運用においては、これらの処理の実行タイミングをお客様で意識する必要はなく、設定を変更する方法もございません。 一方、Exchange Server 2010 では、SP1 以降のバージョンにおいて既定で同様に調整ベースのバックグラウンド処理として実行されます。 ただし、Exchange Server 2010 ではデータベースのプロパティにおいて [バックグラウンド データベース保守 (24 x 7 ESE スキャン) を有効にする] の設定を無効にしていた場合には、上述のタスクのうち [データベースのチェックサム確認] のみ [保守のスケジュール] で指定した時間帯に実行されます。…


バージョン間のメールボックス移動について

いつも Exchange Server をご利用いただきありがとうございます。Exchange サポート チームの松崎です。 今回は異なるバージョン間のメールボックスの移動についてご紹介します。 Exchange 2010 以降のバージョンでは、同一のバージョン間でのメールボックスの移動はオンライン移動となり、移動の最終処理を行う短い時間以外は、ユーザーはメールボックスの移動を意識することなくメールボックスへの接続が行えます。 また、異なるバージョン間 (Exchange 2000、Exchange 2003、Exchange 2007、Exchange 2010) でのメールボックスの移動については、以下の URL 先にある通り Exchange 2007 SP3 から Exchange 2010 への移動以外はオフラインの移動 (移動中はユーザーがメールボックスに接続できない移動) になります。 Title : 移動要求について URL : https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd298174(v=exchg.141) 上記の情報では Exchange 2013、Exchange 2016 に関する記載がありませんが、実際には以下の通りとなります。新しいバージョンから Exchange 2007 へ移動する場合のみ、オフラインが前提ということになりますので、何らかの理由で過去バージョンへ移動する場合にはご注意ください。 * 本 Blog 執筆 (2017/4/17) 時点で、Exchange 2007 につきましてはサポート ライフサイクルが終了しております。もし一時的に Exchange 2007 への戻しを行う必要が生じた場合でも、可能な限り早めにサポートされるバージョンへの移行をご計画いただきますようお願いいたします。 Exchange…


Windows Server 2016 上の Exchange Server 2016 OWA に接続できない事象が発生する

こんにちは。Exchange サポートの日紫喜です。 本日は徐々に採用いただくことも増えている Windows Server 2016 と Exchange Server 2016 の組み合わせにて、 Google Chrome や Firefox からの OWA 接続が行えないという事象と対処方法についてご紹介します。   事象 Exchange 2016 を Windows Server 2016 上に構築後、Google Chrome や Firefox からの OWA アクセスに失敗する事象が発生します。ブラウザによって詳細は異なりますが、アクセス失敗時には、”INADEQUATE_SECURITY” が記録されます。 Exchange Server 2016 を Windows Server 2012 R2 上でご利用いただいている場合や、ブラウザとして Internet Explorer や Edge をご利用いただいている場合には発生しません。 図1 Firefox にてアクセスに失敗する場合 (NS_ERROR_NET_INADEQUATE_SECURITY) 図2 Google Chrome…


ハイブリッド構成ウィザードで実行される内容について

Exchange Online への移行のため、ハイブリッド環境を構成することを検討されるお客様も多くなっております。 ハイブリッド環境を構成する際にはハイブリッド構成ウィザードを実行いただくことになりますが、ハイブリッド構成ウィザードについて以下のようなお問合せをいただくことがあります。 ・ ハイブリッド構成ウィザードではどんな処理が行われるのか? ・ ハイブリッド構成ウィザードを実行すると、オンプレミス側で何が変更されるのか? ・ 2 回目のハイブリッド構成ウィザードの実行で設定が戻ってしまったりしないか? ハイブリッド構成で実行される項目については以下のブログでもご紹介しているものの、実行されるコマンドや設定値等、より細かい内容等は残念ながら現時点では公開されておりません。 Title : ハイブリッド構成について ~ まとめ編 ~ URL : https://blogs.technet.microsoft.com/exchangeteamjp/2014/10/03/441/ また、ハイブリッド構成ウィザードについては、随時修正や変更が加えられていることや、実行する環境の構成、選択するオプションによっても実行される内容が異なり、全ての環境で同一の項目が設定されるといったものでもありません。 加えて、例えば新規ドメインを追加する場合などには、改めてハイブリッド構成ウィザードを実行する必要がありますが、前回のハイブリッド構成ウィザードの実行後に意図的に設定を変更していた場合などは、これらの値が変更されてしまう可能性などもあります。 では、ハイブリッド構成ウィザードがどんな内容を設定したのかわからないのか?というと、そんなことはなく、ハイブリッド構成ウィザードにもログがございますので、こちらから実行された内容をご確認いただくことが可能です。 前置きが長くなりましたが、今回はこのハイブリッド構成ウィザードのログについてご紹介したいと思います。   ハイブリッド構成ウィザードのログについて ハイブリッド構成ウィザードのログは 2 種類あります。 ・ yyyymmdd_xxxx.log ・ yyyymmdd_xxxx.xhcw 上記はどちらもハイブリッド構成ウィザードの実行毎にファイルが作成され、ハイブリッド構成ウィザードをインストールしたコンピューター上の以下のパスに出力されます。 %appdata%\Microsoft\Exchange Hybrid Configuration 簡単に内容についてご紹介しますと、yyyymmdd_xxxx.log にはハイブリッド構成ウィザードで実行した内容 (どのサーバーに接続して、どんなコマンドを実行したのかなど) が出力されます。 ただ、コマンドまでは確認できても、指定されたパラメーターや値までは出力されません。 そこで必要になるのが yyyymmdd_xxxx.xhcw のログで、実行されたコマンドや指定されたパラメーター、値が出力されますので、実際にどのような変更が行われたかを確認するにはこちらのログが有効です。   yyyymmdd_xxxx.xhcw のログの見方 それでは、yyyymmdd_xxxx.xhcw のログの内容を見ていきましょう。 yyyymmdd_xxxx.xhcw はテキスト エディタで開いていただければ、内容を確認することが可能です。 以下は実際にハイブリッド構成ウィザードを実行した環境のログとなります。…


リッチテキスト フォーマットのメッセージに返信すると NDR が配信される

いつも Exchange Server をご利用いただきありがとうございます。 今回は、リッチ テキスト フォーマット (以下 RTF) 形式のメッセージに対して返信する際に、送信エラーとなる現象についてご説明します。 この現象は、Exchange Server 2007 から 2016 までのいずれのバージョンでも発生します。   – 現象 Outlook クライアントで RTF 形式のメッセージに対して、返信を重ねる形で複数回にわたって送受信を行う。このメッセージについて、さらに返信、またはそのメッセージを新しいメッセージに添付して送信しようとするとメッセージの送信に失敗し、下記のような文言を含む NDR が差出人に送付される。 「このメッセージの処理中に電子メール システムで問題が発生しました。このメッセージは再配信されません。」   – 原因 この現象は、Exchange サーバーが RTF 形式の本文を処理する際の制限に抵触しているために発生している可能性がございます。 Exchange サーバーでは、メッセージの配信時に SMTP プロトコルでのメッセージ送信に必要な MIME 変換などの処理と併せて、RTF 形式の本文の構造解析を行います。 この構造解析を行う際に RTF 形式の文書内で使用するフォントの情報を確認しますが、Exchange サーバーの実装上、フォント情報が 2048 を超える場合には破損しているメッセージとみなされます。 破損しているメッセージは上記エラーとなって送信に失敗します。 * RTF のメッセージ内で実際に使用されているフォント数ではなく、RTF 文書内で定義されるフォント テーブルに存在するエントリーをカウントしています。   –…


Exchange Server 2010、2016 混在環境でモデレーションがループする事象について

こんにちは。Exchange サポートの黒崎です。 今回は Exchange Server 2010 と 2016 の混在環境でモデレーションがループしてしまう不具合についてご紹介いたします。 Exchange Server 2010 から 2016 への移行の際、一時的に混在環境になる場合があると思いますが、以下にご案内するモデレーションがループが発生した際は、以下にご案内する回避策を実施することで回避できます。   事象1 システム メールボックスが Exchange Server 2010 上に存在し、モデレーション ルールの適用されるユーザーが Exchange Server 2016 に存在する場合、モデレーションがループする (何度承認してもメールが送信できない)。   事象2 システム メールボックスが Exchange Server 2016 上に存在し、モデレーション ルールの適用されるユーザーが Exchange Server 2010 に存在する場合、モデレーションが 2 回発生する (2 回の承認を経て、メールが送信される)。   原因 どちらの現象も、システム メールボックスとモデレーション ルールの適用されるユーザーの存在するサーバーのバージョンの違いによって引き起こされる製品の不具合となります。 また、この問題は Exchange Server 2010…


OWA から迷惑メール フォルダー内のメールの URL が警告なしに開けてしまう

今回は Exchange Online またはオンプレミスの Exchange 2013 以降の環境に OWA でアクセスすると、迷惑メール フォルダー内のメール本文に記載されている URL に警告なしでアクセスできてしまう問題についてご案内いたします。 (オンプレミスの Exchange 2010 環境では発生いたしません)   Outlook からExchange Online またはオンプレミスの Exchange 2013/2016 に接続し、迷惑メール フォルダー内のアイテムを参照した場合は、自動的にリンクの機能が無効となり、URL のリンクをクリックした際に以下のような警告メッセージが表示されます。 一方、OWA から迷惑メール フォルダーのアイテムを開いた場合はリンクが無効にならず、URL をクリックすると警告メッセージの表示もなくリンク先に移動できてしまいます。   本記事の執筆時点 (2017 年 2 月 22 日) において、本事象は OWA をご利用いただく際の制限事項として弊社でも認識しておりますが、現時点で動作に関する修正は見送られております。 今後この問題に関するアップデートがございましたら、本記事にて改めてご案内をさせていただきます。   お客様にはご不便をお掛けしますことを、お詫び申し上げます。   ※本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。


MFCMAPI でのトラブル解消

こんにちは。Exchange サポートの河本です。 日々弊社 Office 365 サービスをご利用頂きありがとうございます 今回は MFCMAPI と呼ばれるツールの使い方とトラブル シューティング例について紹介します。   ================== MFCMAPI について ================== MFCMAPI を説明する前に MAPI について簡単に説明します。 オンプレミス Exchange Server や Exchange Online (ExO) では MAPI (Messeging Application Programming Interface) と呼ばれるマイクロソフトが独自に開発した規約に基づいて実装されています。 MAPI では、メッセージ アプリケーションをクライアント アプリケーションとサービス プロバイダに分けて定義しています。 クライアント アプリケーションはユーザー インターフェースを提供するもので、Outlook に相当します。 サービス プロバイダは実際にメッセージの送受信などを行うメッセージ サービスにアクセスするためのインターフェースを提供するもので、Exchange サーバーに相当します。 MAPI にはもうひとつ重要な概念としてプロパティというものがあります。 メッセージには件名や本文、フォルダにはフォルダ名や未読件数、受信者にはメール アドレスや表示名というように関連付けられるデータがあり、それらを MAPI ではプロパティと呼んでいます。 今回紹介する MFCMAPI ツールは…


メールボックスのサイズ制限に気をつけましょう

こんにちは。Exchange サポートの河本です。 日々弊社 Office 365 サービスをご利用頂きありがとうございます。 長らく Office 365 を利用されているユーザー様でメールボックスがサイズ制限を超過してしまい、[削除済みアイテム] フォルダーからメールを完全に削除できなかったりサイズ制限越えの警告メッセージを受信する問い合わせを頂くことがあります。 今回は長期に渡って Office 365 を利用する場合に、メールボックスのサイズ制限に抵触しないように運用する方法をご紹介します。   ============================ 格納域のサイズ制限について ============================= 各ユーザー メールボックスのサイズ制限は Exchange Online (ExO) へリモート PowerShell 接続し、Get-Mailbox -Identity “<メールボックス名>” |fl *Quota* を実行することで簡単に確認できます。 出力例) ProhibitSendQuota : 99 GB (106,300,440,576 bytes) ProhibitSendReceiveQuota : 100 GB (107,374,182,400 bytes) RecoverableItemsQuota : 100 GB (107,374,182,400 bytes) RecoverableItemsWarningQuota : 90 GB…


迅速な技術サポートを提供するために 「マイクロソフト リモート アシスタンス サポート」

マイクロソフトでは技術サポートのご提供において、マイクロソフト リモート アシスタンス サポート (LogMeIn) によりサポート エンジニアがお客様のコンピュータ画面を見ながら対応させて頂くことができます。 より迅速で的確な技術サポート提供を目指し、以下のような状況でリモート アシスタンスを活用させて頂いています。 マイクロソフト製品の操作方法をお客様にお伝えする際、お客様のコンピュータ画面を見ながらのサポートが可能となります。 お客様のコンピュータ上で発生している事象や問題について、サポート エンジニアが実際の画面を見ながら視覚的に詳細を把握できます。 問題の調査を行うために必要な各種情報をお客様のコンピューター上から採取する操作を、画面を見ながらご案内することができます。 お客様がマイクロソフト製品を操作する際に不安がある場合は、お客様の画面を見ながらサポート エンジニアがアドバイスすることができます。 お客様はこのマイクロソフト リモート アシスタンス サポートのセッションを開始するために、事前の準備は必要ありません。 サポート エンジニアにリモート アシスタンスのセッションを開始したいことを伝え、URL (http://support.microsoft.com/help) にアクセスください。 (サポート エンジニアからセッションを提案させて頂くこともございます。) 以下の操作手順もご参考としてください。   ~ セッション開始から終了の流れ ~ 1. サポート エンジニアにコンピュータ画面の共有によるセッションを開始することを電話上で伝えます。 2. 専用の URL (http://support.microsoft.com/help) にアクセスすると [マイクロソフト リモート アシスタンス サポート] の利用にあたり契約内容の記載があります。内容を確認し問題が無い場合は [同意をする] をクリックします。 3. サポート エンジニアからセッションを始めるための 6 桁の番号を確認し、以下の画面で入力します。 4. [マイクロソフト リモート アシスタンス…