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Windows Server 2012 標準的なリモート デスクトップ サービス環境構築手順について

2017/02/22 追記。

こんにちは。Windows プラットフォーム サポートの吉田です。

今回は、Windows Server 2012 (R2 含む) における、標準的なリモート デスクトップ サービス環境の構築手順をご案内いたします。

なお、構築の前提条件といたしまして、対象サーバーが Active Directory に参加している環境としています。

ワークグループ環境での構築につきましては、以下を参照ください。

– Windows Server 2012 リモート デスクトップ環境の構成について

http://blogs.technet.com/b/askcorejp/archive/2012/12/28/windows-server-2012.aspx

また、本稿においては、[セッション ベースのデスクトップ展開] に特化した手順となっており、MS VDI (Virtual Desktop Infrastructure) 環境の構築には言及しておりません。

VDI 環境の構築につきましては、別途公開させていただく予定としています。

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Windows Server 2012 以降においては、リモート デスクトップ サービスおよび RemoteApp アプリケーションを公開するためには、同一ドメイン内に 下記の役割を持つサーバーが必須となっています。

なお、下記の役割は全て一台のサーバーに集約する事が可能です。

  • リモート デスクトップ  (RD) セッション ホスト
    – デスクトップ セッション、RemoteApp プログラムを提供します。
  • リモート デスクトップ (RD) 接続ブローカー
    – ユーザーからの接続要求および再接続時の割り当てを管理します。
  • リモート デスクトップ (RD) Web アクセス
    – RD セッション ホスト、RemoteApp プログラムへの接続ポイントを提供する Web ポータルとなります。
  • リモート デスクトップ (RD) ライセンス
    – RD セッション ホスト、RemoteApp プログラムを使用する際に、ユーザーが接続するのに必要なライセンス (RDS CAL) を管理します。

また、Windows Server 2012 以降においては、リモート デスクトップ サービスおよび RemoteApp を [セッション コレクション] という概念で、管理・公開いたします。

[セッション コレクション] の単位にて、複数台のセッション ホスト サーバーを管理する事が可能となっており、[サーバー マネージャー] 上に展開される [リモート デスクトップ 管理サービス (RDMS)] にて一元管理、設定が可能です。

[セッション ベースのデスクトップ展開] におきましては、以下 2 種類の展開方法があります。

  • 標準の展開
    – 各役割を、複数、または一台のサーバーに展開する場合に使用します。
  • クイック スタート
    – 各役割を、一台のサーバーに集約する場合に使用します。

一台のサーバーに展開する場合、[クイック スタート] での展開が簡易ですが、評価環境での構築を意図しているため、一台のサーバーに展開いただく場合においても、[標準の展開] を選択いただく事を推奨いたします。

以下の手順におきましては、[標準の展開] での構成方法をご案内いたします。

< サーバーの追加 >

複数台のサーバーに各役割をインストールいただく場合には、接続ブローカーの役割をインストールいただくサーバーにおいて、各サーバーを管理対象としていただく必要があります。

一台のサーバーに全ての役割をインストールする場合には、この手順は必要ありません。

  1. 左ペイン の [全てのサーバー] 右クリック、[サーバーの追加] 選択します。
  2. 検索ボタンで、ドメイン内のサーバーを検出し、各役割をインストールするサーバーを選択します。
  3. [OK] ボタンで完了です。

< 役割のインストール >

  1. 接続ブローカーの役割をインストールいただくサーバーにて、ドメインの administrator でログインし、[サーバー マネージャー] を開き、[管理] – [役割と機能の追加] を選択します。
  2. [インストールの種類] にて [リモート デスクトップ サービスのインストール] を選択します。
  3. [展開の種類の選択] にて [標準の展開] を選択します。
  4. [展開シナリオの選択] にて [セッション ベースのデスクトップ展開] を選択します。
  5. [役割サービスの確認] 画面が表示されますので、[次へ] を押下します。
  6. [RD ブローカー サーバーの指定]、[RD Web アクセス サーバーの指定]、[RD セッション ホスト サーバーの指定] のそれぞれにて、インストールいただくサーバーを選択します。
  7. [選択内容の確認] にて、各役割の選択サーバーに間違いがない事を確認し、[必要に応じてターゲット サーバーを自動的に再起動する] にチェックをいれ [展開] を押下します。
  8. 各役割のインストールが実行され、RD セッション ホストの役割がインストールされるサーバーにつきましては、再起動が実施されます。
  9. 再起動完了後、インストールを実施したサーバーの [
    進行状況の表示] において、すべての役割で [成功] となっていたら、インストール完了です。
     また、RD セッション ホスト の役割をインストールされていないサーバーと、インストールされているサーバーとでは、ログオン画面の動きが変わります。
    ログオン画面の動きが変わる詳細につきましては、以下を参照願います。

    < RD セッション ホスト サーバーのログオン画面で最後にログオンしたユーザー名が表示されない動作について >
    https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2017/02/21/rdsh-logonscreen/

< セッション コレクションの作成 >

  1. サーバー マネージャーにて、左ペインより、[リモートデスクトップ サービス] – [概要] を選択します。
  2. 右ペインの [展開の概要] にて、RD セッションホスト を右クリックし、[セッション コレクションの作成] を選択します。
  3. [コレクション名の指定] にて任意のセッション コレクション名を指定します。
  4. [RD セッション ホスト サーバーの指定] にてサーバー プールから、 セッション コレクションを作成する RD セッション ホスト サーバーを追加します。
  5. [ユーザー グループの指定] にて利用を許可するユーザーまたはグループを指定します。
  6. [ユーザー プロファイル ディスクの指定] にてユーザー プロファイルの保存先を指定します。ユーザー プロファイル ディスクを有効にしない設定でも問題ありません。
  7. [作成] をクリックし、[進行状況の表示] にて全て [成功] となっていたら、セッション コレクション作成完了です。


 < セッション コレクションのプロパティ >

  1. サーバー マネージャーにて、左ペインより、[リモートデスクトップ サービス] – [(コレクション名)] を選択します。
  2. 右ペインの [プロパティ] の [タスク] – [プロパティの編集] を選択する事で、セッション コレクションの各設定をカスタマイズする事ができます。
  • 全般
  • ユーザー グループの指定
  • セッションの設定の構成
  • セキュリティ設定の構成
  • 負荷分散の設定の構成
  • ユーザー プロファイル ディスクの構成

< RemoteApp アプリケーションの公開 >

  1. サーバー マネージャーにて、左ペインより、[リモートデスクトップ サービス] – [(コレクション名)] を選択します。
  2. 右ペインの [RemoteApp プログラム] の [タスク] – [RemoteApp プログラムの公開] を選択します。
  3. RemoteApp プログラムの選択] にて公開したいアプリケーションを選択します。
    公開するアプリケーションは、RD セッション ホスト サーバーにインストールされている必要があります。
  4. [確認] 画面にて公開するアプリケーションを確認し、[公開] をクリックします。
  5. [完了] 画面にてエラーがない事を確認し、[閉じる] をクリックします。
    以上にて、RemoteApp アプリケーションの公開が完了です。

< ライセンス サーバーのインストール >

  1. サーバー マネージャーにて、左ペインより、[リモートデスクトップ サービス] – [概要] を選択します。
  2. 右ペインの [展開の概要] にて、[RD ライセンス] の (+) マークをクリックします。
  3. [サーバーの選択] にて、RD ライセンス の役割をインストールするサーバーを選択します。
  4. [選択内容の確認] でインストールするサーバーに間違いがない事を確認し、[追加] をクリックします。
  5. [進行状況の表示] にて [成功] となっていたら、ライセンス サーバーのインストール完了です。

< ライセンス モードの設定 >

  1. サーバー マネージャーにて、左ペインより、[リモートデスクトップ サービス] – [概要] を選択します。
  2. [展開の概要] から [タスク] – [展開プロパティの編集] を選択します。
  3. 左ペインより [RD ライセンス] を選択します。
  4. [接続デバイス数] または [接続ユーザー数] を指定します。

ライセンス サーバーのアクティブ化およびライセンスのインストールにつきましては、Windows Server 2008 R2 と同様となりますので、下記を参照願います。

– リモート デスクトップ ライセンス サーバーをアクティブ化する

http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc771547.aspx

– リモート デスクトップ サービス クライアント アクセス ライセンスをインストールする

http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc725890.aspx

上記までを実施いただくことで、標準的なリモート デスクトップ サービス環境が構成されます。

なお、Windows Server 2012 以降においては、RemoteApp アプリケーションは RD Web アクセスのポータル サイトからのご利用が標準となっています。

クライアントから、以下の URL にアクセスいただいてご利用ください。

https://(Web アクセス サーバー FQDN 名)/rdweb

例 :  https://WebAccess.contoso.com/rdweb