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データ シリーズ: Windows Azure 仮想マシンでの SQL Server のセットアップ方法

このポストは、7 月 16 日に投稿された Data Series: How To Setup SQL Server on Windows Azure Virtual Machines の翻訳です。

編集者注: 今回の記事の寄稿者は、カスタマー エクスペリエンス チームのシニア テクニカル ライター、Rick Byham (英語) です。本稿では、詳細なガイダンス資料 (ページ下部にリンクがあります) の概要について説明します。

データベースの運用をクラウドにすばやく移行する方法の 1 つとして、Windows Azure仮想マシン上で稼働する SQL Server インスタンスにデータベースを移行する方法があります。

仮想マシン上で稼働する SQL Server は、オンプレミス版と同じ完全な機能を備えた SQL Server インスタンスです。オンプレミス版 SQL Server 2012 のフル バージョンであるため、大抵のアプリケーションはそのまま実行できます。Windows Azure で実行されるため、ハードウェアにコストをかけずに容量を拡張できるというメリットがあります。オンプレミス版 SQL Server データベースの開発者なら誰でもその機能を熟知しているという点も見逃せません。

仮想マシン ライブラリをご用意していますので、Windows Azure 仮想マシンは手軽にお試しいただけます。このライブラリには、SQL Server 2012 の評価版をプロビジョニング済みの仮想マシンもあります。

基本的なセットアップは非常に簡単です。まず Windows Azure ポータルにアクセスし、アカウントをまだ取得していない場合は作成します。次にライブラリにアクセスして、Windows Server 2008 R2 上で稼働する SQL Server 2012 の評価版が実装されている仮想マシンを選択します。プロビジョニングの手順では、仮想マシンの名前やローカルの管理者ユーザーのパスワードなど、基本的な情報が必要となります。既定値をそのまま使用するか、または仮想マシンのサイズや Windows Azure アフィニティ グループなどの項目をカスタマイズすることができます。

仮想マシンのプロビジョニングには数分程度かかります。この間に仮想マシンの作成、起動、指定した名前への変更、新しい名前での再起動が行われます。SQL Server では、SQL Server インスタンス名を仮想マシン名に対応した名前に変更するなどの処理が自動的に実行されます。仮想マシンの起動後は、リモート デスクトップから接続して、設定を詳細にカスタマイズできます。続いて、データベース エンジンを TCP/IP ポートでリッスンするように構成し、データベース エンジンを混合モード認証に変更して、1 つまたは複数の SQL Server ログインを作成します。この仮想マシンはドメインに参加していないので、クライアントから データベース エンジンに接続する際に Windows 認証を使用できません (仮想マシン上で実行されている場合は除く)。プロビジョニングが完了したら、バックアップの復元などの手法でデータベースを SQL Server の仮想マシン インスタンスに移動します。

一部、特に注意が必要な作業があります。仮想マシンにはリモート デスクトップ接続用のエンドポイントが用意されていますが、データベース接続用に別のエンドポイントを追加する必要があります。このとき、仮想マシンの Windows ファイアウォールが有効になっているので、仮想マシンのエンドポイントからデータベース エンジンが使用する TCP ポートへの接続を許可するファイアウォール規則を追加する必要があります。この接続の流れを次の図に示します。

この流れを理解しやすくするために、また各手順でのミスを防ぐために、手順ごとのチュートリアルを作成しています。このチュートリアルは、Windows Azure での SQL Server 仮想マシンのプロビジョニング (英語) のページにあります。

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