System Center 2016 に含まれる Configuration Manager (version 1606) について

みなさま、こんにちは。System Center Support Teamです。
10/12 に System Center 2016 をリリースいたしました。

 

以下で発表しました Blog の通り、System Center 2016 には Configuration Manager (version 1606) が含まれます。

Configuration Manager: a progress update on the current branch and a new servicing branch
https://blogs.technet.microsoft.com/enterprisemobility/2016/10/12/configuration-manager-a-progress-update-on-the-current-branch-and-a-new-servicing-branch/

 

本ポストでは、System Center 2016 に含まれる Configuration Manager (version 1606) と
既にリリースしている Configuration Manager Current Branch (version 1606) で一体何が違うのかをご紹介したいと思います。

 

結論から申しますと、System Center 2016 の Configuration Manager は、インストールの際に Current Branch の他に
LTSB (Long-Term Servicing Branch) が選択できる点が異なります。


System Center 2016 に含まれる Configuration Manager (version 1606) の新モデル LTSB とは何か

 

Configuration Manager (version 1606) の LTSB は、Configuration Manager Current Branch (version 1606) から
定期的にアップグレードが必要な機能と、クラウド関連機能を削減したバージョンになります。具体的には以下の機能が削減されています。

 

・Windows 10 Current Branch (CB) と Current Branch for Business (CBB) のサポート
・将来リリースされる Windows 10 LTSB と Windows Server の新機能のサポート
・Windows 10 サービス ダッシュボードとサービス プラン機能  (※1)
・Microsoft Intune サブスクリプション機能 (ハイブリッド MDM / オンプレミス MDM が利用できません。)
・資産インテリジェンス機能 (※2)
・クラウドベースの配布ポイント機能 (※3)
・Exchange Server コネクタ を使った Exchange オンライン機能
・Configuration Manager Current Branch のプレリリース機能 (※4)

 

Configuration Manager (version 1606)  LTSBは、Current Branchのように定期的な機能更新を予定しておりません。
セキュリティに関する更新プログラムのリリースのみ予定しております。
つまり、LTSB バージョンは、Current Branch のように定期的にアップグレードしながら最新機能を利用するのではなく、
アップグレードおよび、機能を更新せずに運用し続ける利用シーンに向いています。

 

(※1) System Center Configuration Manager を使用して、サービスとしての Windows を管理する
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/mt627931.aspx
(※2) System Center Configuration Manager の資産インテリジェンスのテクニカル リファレンス
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/mt488923.aspx
(※3) System Center Configuration Manager でのクラウド ベースの配布ポイントの使用
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/mt592051.aspx
(※4) Use pre-release features from updates
https://docs.microsoft.com/en-us/sccm/core/servers/manage/install-in-console-updates\#a-namebkmkprereleasea-use-pre-release-features-from-updates

 

Configuration Manager (version 1606) LTSB のメイン ターゲット ユーザー

 

次の 2 つの利用シーンに該当するユーザーの方が LTSB のメイン ターゲット ユーザーになります。

 

・Configuration Manager で管理する対象が既存の OS または Windows 10 LTSB のみで新機能に対応の必要がないので、
Configuration Manager も機能更新しない LTSB を使いたいユーザーの方

・Current Branch を利用するユーザーで 2016/10/1 以降にソフトウェア アシュアランス (SA)
またはそれと同等のサブスクリプション機能 (Intune や EMS) を失効するユーザーの方 (※)

 

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(※) SA やそれと同等のサブスクリプション機能が失効すると、製品ライセンス上 Current Branch ユーザーは速やかにCurrent Branchをアンインストールし、
継続的に利用の権利を有するそれ以前のバージョン、Configuration Manager 2012 に戻す必要がありました。
今回リリースの Configuration Manager (version 1606) LTSB は、10 年のライフサイクルを有しますため、今後は、Configuration Manager 2012 にする以外に Configuration Manager (version 1606) LTSBを選択肢として利用することができるようになりました。
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なお、Configuration Manager (version 1606) LTSB は既述の通り機能が更新されないので、
現時点で必要なくても将来、新しい Windows 10 や Windows Server の管理や新機能の利用の可能性のあるユーザーの方は、
Configuration Manager Current Branch の選択をお勧めします。

 

一方、将来も新しい OS や新機能の利用がないと決まっており、何より Configuration Managerをアップグレードしない利用形態を
希望されるユーザーの方にとっては今回の LTSB が有効な選択肢となりますので利用をご検討ください。

 

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