System Center Operations Manager 2012 R2 管理パックの上書きに関する考え方 2


こんにちは、日本マイクロソフト システムセンターサポートの新木です。

前回は管理パックの上書きについての考え方や設定のコツを説明しましたが、今回は管理パックに対して実際にどのように上書きの設定を行うかについて説明いたします。

 

ルールやモニターを有効化または無効化する、ルールやモニターの監視間隔やしきい値などのプロパティを変更するといったときには、上書き用の管理パックに、管理パックの変更内容を保存します。

このとき、この変更を反映する範囲を指定する必要があります。

 

具体的には、以下 4 つのパターンのうち、1 つを選択します。

 

(1) クラス <クラス> のすべてのオブジェクト

    ルールまたはモニターのターゲットとなっているクラスのすべてのオブジェクトに上書きの設定が適用されます。

 

(2) クラス <クラス> の特定のオブジェクト

    ルールまたはモニターのターゲットとなっているクラスのオブジェクトのうち、指定したオブジェクトだけに上書き設定が適用されます。

 

(3) グループ

    指定したグループのメンバーだけに上書き設定が適用されます。

  ※ グループを作成する場合は、封印されていない、新規作成した管理パックにグループを保存します。上書きも自動的にこの管理パックに保存されます。

 

(4) 別のクラスのすべてのオブジェクト

  このオプションを選択すると、ターゲット クラス以外のクラスのオブジェクトに上書き設定が適用されます。

  このオプションは、複雑な運用シナリオを実現する際に選択します。上級者向けの設定ですのでこのオプションを使いこなすには、SCOM のクラスの考え方をよく理解する必要があります。

 

 

クラスとグループの考え方については以下公開情報をご参考ください。

 

クラスとオブジェクトの理解

https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh457568.aspx

 

 

 

 

上書き設定の優先度は以下の通りとなります。

 

[クラスの特定のオブジェクトに適用される上書き] > [グループに適用される上書き] > [クラスのすべてのオブジェクトに適用される上書き]

 

 

 

たとえば、COMPUTER1 と COMPUTER2 の 2 台の Windows コンピューターがあるとします。つまり、COMPUTER1 と COMPUTER2 は両方とも Windows コンピューター クラスのオブジェクトです。COMPUTER1 は GROUP-A のメンバーです。COMPUTER2 はどのグループのメンバーでもありません。

Windows コンピューターのクラスに対して、CPU モニターのしきい値を 70% に変更する上書きを適用します。さらに、GROUP-A に適用する上書きとして、そのモニターのしきい値を 90% に設定する上書きを作成します。これで、COMPUTER1 のしきい値は 90%、COMPUTER2 のしきい値は 70% になります。

この状態で、COMPUTER1 という、Windows コンピューター クラスの特定のオブジェクトに適用する上書きとして、しきい値を 60% に設定する上書きを作成すると、COMPUTER1 のしきい値は 60% になります。これは、オブジェクトの上書きがクラスやグループの上書きよりも優先されるからです。

 

 

さらに優先度の高い、「強制属性を使用した上書き」というオプションも存在します。

興味のある方は以下公開情報をご参照ください。

 

上書きに強制属性を使用する

https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh212819.aspx

 

 

 

ルールやモニターの監視間隔やしきい値などのプロパティを変更する手順については、以下公開情報をご参照ください。

 

ルールまたはモニター [om12] をオーバーライドする方法

https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh212869.aspx

 

 

★重要:

なお、手動でルールやモニターを作成する場合、あるクラスのすべて (または特定) のオブジェクトに対してのみ有効化する場合、または、あるグループのメンバーに対してのみ有効化する場合は、作成時に対象のルールやモニターを無効化した状態で作成する必要があります。具体的には、作成ウィザードにおいて、「有効にする」というチェックボックスを外した状態で作成を実施し、後から対象クラスのすべて (または特定) のオブジェクトや、対象グループのメンバーに対して上書きを用いて有効化を行います。

 

 

 

– その他参考情報:

ターゲット設定と上書きによる監視の調整

https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh230704.aspx

 

System Center Operations Manager 2012 R2 管理パックの上書きに関する考え方 1

http://blogs.technet.com/b/systemcenterjp/archive/2015/06/02/3650435.aspx

 


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