[DPM 2012] DPM 2012 SP1 における Hyper-V バックアップのロードマップ その 2


こんにちは。日本 マイクロソフト System Center サポート チームの濱中です。

前回のブログでもご紹介した通り、System Center 2012 DPM SP1、もしくは、それ以降のバージョン (以下 DPM 2012) では、Windows Server 2012 における CSV 2.0 に対してのバックアップ機能が追加されています。 

技術情報: What's new in System Center 2012 SP1 - DPM
http://technet.microsoft.com/en-us/library/dn296605.aspx
※ "Improved backup performance of Windows Server 2012 Hyper-V over CSV 2.0 deployments" の項目をご覧ください。

前回のブログ: [DPM 2012] DPM 2012 SP1 における Hyper-V バックアップのロードマップ
http://blogs.technet.com/b/systemcenterjp/archive/2012/06/20/3504815.aspx

この機能追加に伴う改善点についてご説明いたします。

  

- パフォーマンスの改善

 従来の CSV 1.0、すなわち Windows Server 2008 R2 の CSV 環境における仮想マシンのバックアップでは、前回のバックアップからの差分のみの転送が出来ず、毎回、VHD ファイルを全て読み出し・比較するという動作が必要でした。(詳細については、以下の参考情報 1. 2. をご参照ください。)  しかしながら、今回の機能追加により、予め、変更があったブロックを追跡しておき、バックアップの際には、そのブロックのみを転送することができるようになり、名実ともに "高速完全バックアップ" が可能となりました。これにより、最大 900% に及ぶパフォーマンスの向上が期待できると見積もられています。この機能改善は CSV 2.0 のみならず、後述の SMB 共有上に VHD を配置した仮想マシンのバックアップでも恩恵を受けることができます。

参考情報 1. [DPM] なぜ Hyper-V のバックアップは時間がかかるのか?
http://blogs.technet.com/b/systemcenterjp/archive/2012/05/23/3499541.aspx

参考情報 2. Hyper-V バックアップ (オンライン バックアップ、オフライン バックアップ、DPM へのデータの転送) の方法を教えてください。
http://technet.microsoft.com/ja-jp/systemcenter/gg675302

  

- OS 既定のソフトウェア VSS プロバイダーによる並列バックアップの実現

 従来のCSV 1.0 環境においては、OS 既定のソフトウェア VSS プロバイダーを使用する場合には、同時に Hyper-V ノード・LUN毎に 1 つの仮想マシンしかバックアップを実行することができませんでした。このため、ソフトウェア VSS プロバイダーではバックアップに際して十分なパフォーマンスを発揮することができず、並列バックアップを実現するために高価なハードウェア VSS プロバイダーが必要とされるケースがございました。今回の機能追加により、Windows Server 2012 (もしくはそれ以降の OS ) 既定のソフトウェア VSS プロバイダーを使用した環境でも並列バックアップを実現することが可能となりました。

※ ただし、これはハードウェア VSS プロバイダーが全く不要となったことを意味するものではありません。ハードウェアVSS プロバイダーには、バックアップに際して特定のストレージの機能を最大限発揮できるよう、ハードウェアに合わせてチューニングされた様々な機能が実装されています。選定に際しては十分なベンチマーク テストを実施してください。

 

- 非コーディネーター ノードでのパフォーマンス低下の改善

 従来の CSV 1.0 環境においては、ソフトウェア VSS プロバイダーを使用したバックアップ時には、コーディネーター ノード以外のノードからの CSV へのアクセスは、一度、コーディネータ ノードを経由するリダイレクト I/O により実施することが必要でした。そのため、ダイレクト I/O に比べてアクセス速度が低下するという点と、アクセスの間、コーディネーター ノード以外のノードへの負荷が発生するという 2 点の懸念点を抱えており、ハードウェア VSS プロバイダーが必要とされる理由の 1 つとなっておりました。(詳細については、以下の参考情報 3. をご参照ください。)  今回の機能追加によりこれらの懸念点に対して改善が図られました。

参考情報 3. DPM 2010 による Hyper-V 2.0 CSV 環境のバックアップ その 1
http://blogs.technet.com/b/systemcenterjp/archive/2010/11/30/dpm-2010-hyper-v-2-0-csv.aspx

 

- SMB (ファイル共有) 上に仮想マシンの VHD を配置する構成のサポート

 Windows Server 2012 では、SMB (通常のファイル共有) に仮想マシンの VHD を配置し、Hyper-V ホストから参照して仮想マシンを動作させる事が可能です。これにより、仮想マシンのライブ マイグレーションが同一クラスタ間だけでなく、他クラスタ グループや、他のスタンドアロン Hyper-V ホストに対しても可能となりました。 DPM 2012 SP1 では、この構成のバックアップに対応しています。また、前述のパフォーマンスの改善は、この構成のバックアップに対しても反映されます。

 

これらの改善により DPM 2012 では Windows Server 2012 以降の Hyper-V 環境のバックアップのパフォーマンスが格段に向上すると期待できます。是非とも DPM 2012 の導入をご検討ください。

 

コミュニティにおけるマイクロソフト社員による発言やコメントは、マイクロソフトの正式な見解またはコメントではありません。

 

 

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