SCCM 2007 におけるバックアップ・リストアの注意点について


システムセンター サポート担当の美馬です。

SCCM 2007 サイト サーバーのバックアップファイルからリストアを実施するシナリオとしては、
サイト サーバーのハード ウェア障害等により同一筐体にリストアする場合や、
サイト サーバー自体をまったく同じ構成で別筐体に移行する場合があります。

そのようなシナリオを考慮して、バックアップ・リストアを実施する際の注意点をQ/A 形式でご紹介いたします。

目次
Q1 :SCCM のバックアップ・リストアに関する技術公開情報を教えてください。
Q2 :SCCM のバックアップ・リストアに関する修正プログラムはありますか?
Q3 :SCCM のバックアップファイルからリストアするときの SCCM サイト サーバーの構成を教えてください。
Q4 :SCCM バックアップで取得するファイル以外にバックアップが必要なファイルはありますか?
Q5 :SCCM バックアップを運用する上で注意点はありますか?
Q6 :SCCM バックアップで指定するバックアップ先フォルダの指定で注意点はありますか?
Q7 :SCCM リストア前に実施すべき作業はありますか?
Q8 :SCCM リストア実行時に「サイトの修復ウィザード」が Crash します。
Q9 :SCCM バックアップ、リストア時に出力されるログファイルを教えてください。
Q10:SCCM サイト サーバーとは別筐体に配布ポイントの役割を付与してますが、バックアップは必要ですか?
Q11:SCCM で複数サイトを構成していますが、どのような順番でリストアすればよいですか?
Q12:SCCM バックアップ完了後を契機にバックアップ ファイルコピーなどの処理を行いたい。
Q13:SCCM で利用しているデータベースのみ移行する方法を教えてください。
Q14:SCCM リストア作業に伴う SCCM クライアント側での作業が必要ですか?
Q15:SCCM リストア後に必要な確認項目はありますか?

■Q1:SCCM のバックアップ・リストアに関する技術公開情報を教えてください。

SCCM 2007 のバックアップ・リストアに関する技術情報となりますので、まずはご一読いただくことをお勧めいたします。

バックアップと回復の計画
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb633229.aspx

Configuration Manager サイトのバックアップ
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb694133.aspx

Configuration Manager サイトの回復
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb680751.aspx

サイトのバックアップのタスク
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb680862.aspx

サイトの修復ウィザードについて
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb680393.aspx

サイトの修復ウィザードの使用方法
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb632962.aspx

■Q2:SCCM のバックアップ・リストアに関する修正プログラムはありますか?

SCCM 2007 のバックアップ、リストアに関す修正プログラムは以下となります。
バックアップ対象の SCCM サイト サーバーだけでなく、リストア前の SCCM サイト サーバーにも適用していただくことをお勧めいたします。

ConfigMgr 2007 サイト サーバー上の「ConfigMgr のサイト サーバーのバックアップの作成」タスクの失敗します。
http://support.microsoft.com/kb/981640

システム センター構成マネージャー (SCCM) 2007 SP2 サイトの修復ウィザードを使用すると、疑問符 (?) は、構成マネージャー コンソールで日本語の文字が表示されます。
http://support.microsoft.com/kb/981796

ステータス メッセージを処理しているときにランダムにシステム センター構成マネージャー 2007 Service Pack 2 (SP2) サイト サーバーがハングします。
http://support.microsoft.com/kb/982399

 

■Q3:SCCM のバックアップファイルからリストアするときの SCCM サイト サーバーの構成を教えてください。

リストア対象の SCCM サイト サーバーは、下記の構成である必要があります。

・ホスト名の一致
バックアップ サーバーとホスト名が一致している必要があります。
ただし、IP アドレスは一致させる必要はありません。

・SCCM サイト サーバー インストール ディレクトリ、サイト コードの一致

バックアップ サーバーにある SCCM サイト サーバーのインストール ディレクトリ、
サイト コード(3 桁の英数字)と同じである必要があります。

なお、SCCM サイト サーバーのインストール ディレクトリは、既定は下記のパスとなります。
特に、32 ビット OS から 64 ビット OS へ移行する場合は、ご注意ください。

32 ビット OS
C:\Program Files\Microsoft Configuration Manager

64 ビット OS
C:\Program Files (x86)\Microsoft Configuration Manager

・SCCM サイト サーバーの更新プログラムレベルの一致

バックアップ対象の SCCM サイト サーバーに SCCM 用のサービス パックや R2/R3、
更新プログラムが適用されている場合、リストア実行前に同一の更新プログラムを適用しておく必要があります。

・SCCM で利用するSQL Server のインスタンス名、データベース ファイルパスの一致

SCCM で利用する SQL Server にて、インスタンス名(既定のインスタンス、名前付きインスタンス)や、
データベース ファイルパス(mdf、ldf ファイルの格納パス)を一致させる必要があります。
また、SQL Server のバージョンや CU レベルも合わせていただくことをお勧めいたします。
※  32 ビット版、64 ビット版を一致させておく必要はございません。

■Q4:SCCM バックアップで取得するファイル以外にバックアップが必要なファイルはありますか?

技術情報「バックアップと回復の計画」にあるとおり、SCCM 機能により取得される
バックアップファイルは、下記項目となります。

・SCCM サイト データベース (SQL Server データベース)
・サイト サーバーでの Configuration Manager のインストール ディレクトリ
・マスタ サイト コントロール ファイル (.\Inboxes\Sitectrl.box\Sitectrl.ct0)
・サイト サーバーでの SMS および NAL のレジストリ キー

そのため、下記の情報もバックアップしていただくことをお勧めいたします。

・「ソフトウェアの配布」、「ソフトウェアの更新」機能で利用しているパッケージのソース ディレクトリのフォルダ

「ソフトウェアの配布」、「ソフトウェアの更新」機能をご利用いただいている環境では、
パッケージを作成する際に配布元となるソース ディレクトリを指定しています。
該当のソース ディレクトリで指定しているフォルダも合わせてバックアップしてください。

※配布ポイント サーバ側にある各パッケージのファイルは、上記のソース ディレクトリからコピーできますので、
バックアップいただく必要はございません。

・SCCM サイト サーバーと同一筐体にある WSUS サーバー(必要に応じて)

「ソフトウェアの更新」機能を利用している環境では、WSUS サーバーを構築して
「ConfigMgr ソフトウェアの更新ポイント」という役割を付与しています。
そこで利用している WSUS サーバーが SCCM サイト サーバーと同一筐体にある場合で、
リストア作業、および動作確認の時間を短縮したい場合は、事前に WSUS サーバーのカタログ、
およびコンテンツ情報をバックアップしていただくことをお勧めします。

WSUS サーバーのバックアップ、リストア方法につきましては、下記をご参照ください。

WSUS 3.0 SP2 をデータベースごと移行する方法について
http://blogs.technet.com/b/jpwsus/archive/2012/09/20/wsus-sql-migration.aspx

■Q5:SCCM バックアップを運用する上で注意点はありますか?

運用上の注意 1 :バックアップ スケジュールについて

SCCM バックアップは、保守タスクにより実行されております。
保守タスクには、「期限切れ探索データの削除」などの複数のタスクがありますが、
各タスクは同時に実行することができません。

そのため、他のタスクと実行時間帯が重複しないよう設定してください。

運用上の注意 2 :バックアップ データの保持について

SCCM バックアップ処理が実行されますと、指定したバックアップ先フォルダ直下のファイルを
すべて削除してから各種ファイルがバックアップされます。
そのため、バックアップ完了後に該当ファイルを別の場所にバックアップしておかないと、
次回のバックアップ実行時に前回のバックアップファイルが削除されてしまいます。

また、バックアップ先フォルダ直下のファイル・フォルダはすべて削除しますので、
その他のファイルを格納しないようお願いいたします。
※バックアップ先フォルダ直下に作られる「###Backup」フォルダ(### はサイトコード)のみを削除するのではございません。

例:バックアップ先フォルダ「D:\Backup」、サイト コード「CM1」の場合のバックアップ フォルダ/ファイル構成

D:\Backup
└─CM1Backup
│  BackupDocument.xml
│  smsbkup.log

├─SiteDBServer
│      SMS_CM1.mdf
│      SMS_CM1_log.LDF

└─SiteServer
│  ConfigMgrPrereq.log
│  ConfigMgrSetup.log
│  SMSbkSiteRegNAL.dat
│  SMSbkSiteRegSMS.dat

└─SMSServer
├─data
│  │  ・・・

├─inboxes
│  │  ・・・

├─Logs
│  │  ・・・

└─srvacct
srvacct.CM1

■Q6:SCCM バックアップで指定するバックアップ先フォルダの指定で注意点はありますか?

下記 KB にあるとおり、バックアップ先フォルダ名の一番最後に「\」を付与する、間に「*」などの文字があると、
バックアップ先フォルダに古いファイルが削除されず残ったままになるなどの問題が発生します。

例:
D:\
D:\Back*up
D:\Backup\

~参考情報~
Backup destination folder of System Center Configuration Manager 2007 should not contain special characters
http://support.microsoft.com/kb/2748703

KB: Backup destination folder of System Center Configuration Manager 2007 should not contain special characters
http://blogs.technet.com/b/configurationmgr/archive/2012/09/05/kb-backup-destination-folder-of-system-center-configuration-manager-2007-should-not-contain-special-characters.aspx

■Q7:SCCM リストア前に実施すべき作業はありますか?

リストア対象サーバーに SCCM で利用する SQL Server も含まれている場合

SCCM で利用する SQL Server サービスの起動アカウントをドメイン ユーザーで指定している場合、
通常は該当サービス起動時にドメイン コントローラーに SPN が登録され、
該当サービス停止時に SPN が削除されます(指定したドメイン ユーザーの権限によります)。

旧環境を撤去した後でも利用していた SQL Server の SPN が登録されたままの場合は、
SPN が重複する可能性がありますので、事前に Setspn コマンドで登録状況をご確認いただき、
旧環境の SPN が登録されたままの場合は削除してください。

SPN 確認コマンド

setspn -l <ドメイン名>\<ドメイン ユーザ名>

※ <ドメイン名>\<ドメイン ユーザ名> は、SQL Server サービスの起動アカウントです。

SPN 削除コマンド

setspn -d  MSSQLSvc/<旧環境サーバの FQDN 名>:1433

※移行元サーバの SPN のみ削除します。

なお、setspn コマンドは、Windows Server 2003 には標準で含まれておりませんので、
Windows Server 2003 用のリーソースキットを準備してください。

~参考情報~
SQL Server サイト データベース サーバーの SPN の構成方法
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb735885.aspx

SPN を NLB 管理ポイント サイト システムとして構成する方法
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb735879.aspx

SCCM タスク シーケンスを利用している環境の場合

SCCM バックアップからリストアした後にタスク シーケンスを実行すると、
下記情報にあるとおり、ネットワーク アクセス アカウントのエラーが発生することが確認されております。
そのため、リストアする直前の下記フォルダを事前にバックアップしていただく必要があります。

取得フォルダ:<ドライブ名>:\Program Files\Microsoft Configuration Manager\srvacct

※<ドライブ名>:\Program Files\Microsoft Configuration Manager は、インストール先に応じて変更されます。

~参考情報~
OSD and Task Sequences fail after restoring a Configuration Manager 2007 Central site from backup
http://blogs.technet.com/b/configurationmgr/archive/2011/03/01/new-kb-article-osd-and-task-sequences-fail-after-restoring-a-configuration-manager-2007-central-site-from-backup.aspx

OSD and Task Sequences fail after restoring a Configuration Manager 2007 Central site from backup
http://support.microsoft.com/kb/2509330

■Q8:SCCM リストア実行時に「サイトの修復ウィザード」が Crash します。

SCCM リストアを実行時に [スタート] メニューにある [Microsoft System Center] ->
[ConfigMgr サイトの修復ウィザード] を起動してウィザードを進めます。
ここで、Windows Server 2008 以降の OS をご利用の環境では、管理者権限でログオンしている場合でも、
[ConfigMgr サイトの修復ウィザード] を右クリックして [管理者として実行] にて起動する必要があります。

■Q9:SCCM バックアップ、リストア時に出力されるログファイルを教えてください。

SCCM バックアップのトラブルシュート時に確認するログは下記となります。

<ドライブ名>:\Program Files\Microsoft Configuration Manager\Logs\smsbkup.log
または、
<バックアップ先フォルダ>\<サイト コード>Backup\smsbkup.log

SCCM リストアのトラブルシュート時に確認するログは下記となります。

<ドライブ名>:\Program Files\Microsoft Configuration Manager\AdminUI\AdminUILog\RepairWizard.log

※<ドライブ名>:\Program Files\Microsoft Configuration Manager は、インストール先に応じて変更されます。

~参考情報~
Configuration Manager 2007 のログ ファイルの一覧
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb892800.aspx

サイト バックアップが正常に実行されたかどうかを確認する方法
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb633064.aspx

サイト バックアップのトラブルシューティング方法
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb680633.aspx

サイトの修復ウィザードについて
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb680393.aspx

■Q10:SCCM サイト サーバーとは別筐体に配布ポイントの役割を付与してますが、バックアップは必要ですか?

移行/リストア対象である SCCM サイト サーバーとは別の筐体に複数の配布ポイントの
役割を持つサーバーが存在する場合、配布ポイント サーバー自体のバックアップ等は不要です。

移行完了後に、SCCM 管理コンソールの [ソフトウェアの配布] -> [パッケージ] -> [<任意のパッケージ名>] を
右クリックして [配布ポイントの更新] をクリックし、正しく更新されるかの確認を実施します。

■Q11:SCCM で複数サイトを構成していますが、どのような順番でリストアすればよいですか?

親サイトから順番にリストアしていきます。
その際に利用するバックアップファイルは、親サイト、子サイトでできるだけ同時刻に取得したファイルを使用します。

なお、セカンダリ サイトにつきましては、データを保持しないサイトとなるため、
バックアップ・リストアする方法は提供されておらず、再構築していただく必要がございます。

■Q12:SCCM バックアップ完了後を契機にバックアップ ファイルコピーなどの処理を行いたい。

SCCM バックアップが正常に完了しますと、AfterBackup.bat というファイルを自動的に実行しようとします。
AfterBackup.bat ファイルを作成しておくことで、バックアップ完了後に別サーバーへの
バックアップファイルをコピーする、他のアプリケーションのバックアップを実行するなどの
後続処理を行うことが可能となります。

バックアップ スナップショットのアーカイブ方法 (AfterBackup.bat)
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb633186.aspx

また、SCCM バックアップ時にイベント ログが出力されますので、
OS 標準で持つ Eventtrigers 機能もご利用いただけます。

Eventtriggers
http://lab.technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc773308(v=ws.10).aspx

バックアップ プロセスによって作成される Windows イベント ログのエントリについて
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb693937

■Q13:SCCM で利用しているデータベースのみ移行する方法を教えてください。

SCCM で利用するデータベースのみを移行したい場合は、SCCM のバックアップ/リストア手順ではなく、
別の手順となります。
下記 Blog が参考になるかと思いますので、ご確認ください。

【HOWTO】 SCCM データベースの移行手順
http://blogs.msdn.com/b/tanishi/archive/2010/09/01/howto-sccm.aspx

■Q14:SCCM リストア作業に伴う SCCM クライアント側での作業が必要ですか?

SCCM クライアントと SCCM サイト サーバーの管理ポイントと通信するために、
SCCM クライアントは、管理ポイント側で生成された信頼キー情報を保持しております。

リストア対象サーバーについて、SCCM サイト サーバー自体を
新規インストールするような場合(別筐体への移行、HW 障害による再構築など)は、
SCCM クライアントと管理ポイント間の通信で利用する信頼キー情報が
再生成されますので、リストア後に SCCM クライアントとの通信ができない可能性があります。

そのような場合は、下記の信頼キー情報をクリアする vbscript をSCCM クライアント側で
実行していただく必要がございます。
Active Directory のスタートアップ スクリプトや、移行前に SCCM の「ソフトウェアの配布」機能など、
お使いの環境に合わせて SCCM クライアント側で実行するようお願いします。

-------------------------------
set objLocator = CreateObject("WbemScripting.SWbemLocator")
set objService = objLocator.ConnectServer(".", "root\ccm\locationservices")
set keys = objService.ExecQuery("select * from TrustedRootKey")
for each k in keys
k.delete_()
next
-------------------------------

※ リストア時に OS、SCCM サーバの新規インストールから実施しますと、
多数の SCCM クライアントにて上記の信頼キーの削除スクリプトを実行しなければならず、
ワークグループ環境の場合など、SCCM 以外の方法でスクリプトを一括実行出来ない場合には、作業工数が増大いたします。
管理ポイントの機能がはいったサーバーは、Windows Server Backup やその他のサードパーティ製の
バックアップソフトを使って、OS ごとベアメタル復旧をすることを推奨します。

■Q15:SCCM リストア後に必要な確認項目はありますか?

SCCM 管理コンソールの [システム ステータス] → [サイト ステータス] ->
[<サイト コード> - <サイト名>] -> [コンポーネントのステータス] を確認し、
各コンポーネントのステータスがすべて「OK」になっていることを確認します。
重大エラーが発生する場合は、そのエラー内容に従い対処する必要があります。

 

ご案内は以上です。
それではまた。

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