[DPM 2012] DPM 2012 SP1 における Hyper-V バックアップのロードマップ


System Center 2012 DPM (以下 DPM 2012) の CTP2 (※) がリリースされました。

Announcing the Availability of System Center 2012 CTP2 ? Data Protection Manager
http://blogs.technet.com/b/dpm/archive/2012/06/15/announcing-the-availability-of-system-center-2012-ctp2-data-protection-manager.aspx

※ CTP とは、コミュニティ テクノロジ プレビュー、つまり完成版ではない評価版の位置づけですので、実運用環境に用いることが出来ませんし、CTP1 からのアップグレードも出来ず、RTM (リリース版) へのアップグレードも保証されません。あくまで新機能を事前に試用されたいお客様向けのリリースとお考え下さい。

さて、DPM 2012 SP1 では、次期 Windows Server OS である Windows Server 2012 における、CSV 2.0 に対してのバックアップ機能が追加されています。

現在の Windows Server 2008 R2 における CSV のバックアップというのは様々な考慮点や、パフォーマンス面の制約があったりと、なかなか苦慮されている事と存じますが、Windows Server 2012 と、DPM 2012 SP1 でそういった多くの問題が払拭されるのでは、と期待しています。

Windows Server 2012 では、Hyper-V の構成についての柔軟性・高可用性がさらにスケールアップされており、DPM もそれに追随して機能強化が図られています。本ポストでは、こういった強化点についてご紹介します。

 

– パフォーマンスの改善

Windows Server 2012 の CSV 2.0 上の仮想マシンの事実上の高速完全バックアップが可能になっており、これによってバックアップ パフォーマンスが 90% 向上しています。CSV 1.0、すなわち Windows Server 2008 R2 の CSV 環境ですと、VM のバックアップは高速完全バックアップ、つまり前回のバックアップからの差分のみの転送が出来ず、毎回、VHD ファイルを全て読み出し・比較するという事が必要であり、それに伴ってバックアップ速度は非常に遅かったのですが、CSV 2.0 ではこれに対しての改善が図られています。

– ハードウェア プロバイダが無くてもパフォーマンス向上・並列化の恩恵が受けられる

Windows Server 2012 の CSV 2.0 のバックアップについては、高価なハードウェア プロバイダ付きのストレージでなくても、上記パフォーマンス改善の恩恵が受けられます。また、VSS ハードウェア プロバイダ無しでも並列バックアップが可能となるようです。

– SMB (ファイル共有) 上に VHD を配置する構成のサポート

Windows Server 2012 では、SMB (通常のファイル共有) に VHD を配置する事が可能です。これにより、VM のライブ マイグレーションが同一クラスタ間だけでなく、他クラスタ グループや、他のスタンドアロン Hyper-V ホストに対しても実現します。DPM 2012 SP1 では、この構成のバックアップに対応しています。前述のパフォーマンス向上も、この構成にも効くようです。

– 他クラスタ グループや他のスタンドアロンの Hyper-V ホストへの Live Migration を追跡したバックアップ

前述の他クラスタ グループ、他のスタンドアロン Hyper-V ホストといったライブ マイグレーションを追跡し、バックアップを行えます。こういったマイグレーションは SCVMM (Virtual Machine Manager) 2012 との連携によって検知可能となります。詳細は後述の製品ドキュメント、”Using Live Migration” (p.11) をご参考下さい。

System Center 2012 SP1 CTP 2 全製品の技術ドキュメント
http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=30134
-> DPM 2012 については、SC2012SP1_DPM_CTP2.docx を参照下さい。

パフォーマンスの改善自体、非常に嬉しい内容となりますが、それだけでなく、VHD 自体を配置するファイル サーバーが通常のファイル サーバーのクラスタ化が行える、という点により、必ずしも Hyper-V ホスト クラスタを組む必要が無くなってきます。

個人的には、VHD を配置するファイル サーバーのみ、ファイル サーバー クラスタ化しておき、Hyper-V ホストは負荷や VM 数増大に応じて順次追加していく、というような高可用性シナリオも出てくるのでは、と推定しています。Windows Server 2012 にて、Hyper-V ホストのあり方に様々な選択肢が用意され、便利になっていきますし、バックアップについても DPM のウリである、「高速なバックアップ」「簡単構成かつ継続的なバックアップ」というのが集大成として形になるように思えます。

引き続き、新情報がありましたら、本ブログでもご紹介して参りますので、お楽しみに。

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