SCOM 2007 と SCVMM 2008 の連携について (PRO 機能)


マイクロソフト株式会社マネージャビリティ サポートチームの宮崎です。

今回は、SCOM 2007 と SCVMM 2008 を連携させて実現させる Performance and Resource Optimization という機能 (PRO) について紹介します。
PRO は、SCOM 2007 の監視機能と SCVMM の仮想マシン管理機能を組み合わせ、仮想マシンのホスト OS や仮想マシン自体のリソース使用状況に基づいて、仮想マシンの配置を自動的もしくは半自動的に変更する機能です。この機能を利用することにより、仮想マシンのパフォーマンスとリソースの割り当てを最適化することができます。

- PRO の概要
PRO では、リソースの使用状況に問題があった場合に [PRO ヒント] を出力します。[PRO ヒント] には発生している問題の内容と発生場所、解決方法が記載されています。また一部の [PRO ヒント] には、解決方法の処理自体が組み込まれており、[実装] ボタンをクリックするだけで対処を実行することができるものもあります。

PRO は主として複数の仮想マシンホストがある環境を前提としており、あるホストマシン上でリソースが不足した場合に、仮想マシンの一部を別のホスト OS に移動することで仮想マシンのパフォーマンスを改善します。
また SCOM エージェントのインストールされている仮想マシンについては、リソース不足が発生した場合に、管理者に対して設定の変更を促すこともできます。


- PRO を設定する際の前提条件
PRO を利用するためには、以下のソフトウェアをセットアップしておく必要があります。
 a. System Center Operations Manager 2007 SP1
 b. System Center Virtual Machine Manager 2008
 c. System Center Operations Manager 2007 Reporting Server
 d. SQL Server 2005 SP2
なお、SCVMM 管理者コンソールをインストールしている場合には、PRO を設定する前にアンインストールしておく必要があります。

また、SCOM に以下の管理パックをインポートしておく必要があります。
a. Windows Server Operationg System Library
(ファイル名は Microsoft.Windows.Server.Library.mp)
b. SQL Server 2005 (検出)
(ファイル名は Microsoft.SQLServer.2005.Discovery.mp)
c. SQL Server 2005 (監視)
(ファイル名は Microsoft.SQLServer.2005.Monitoring.mp)
d. SQL Server コア ライブラリ
(ファイル名は Microsoft.SQLServer.Library.mp)
e. Windows Server インターネット インフォメーション サービス 2003
(ファイル名は Microsoft.Windows.InternetInformationServices.2003.mp)
f. Windows Server インターネット インフォメーション サービス ライブラリ
(ファイル名は Microsoft.Windows.InternetInformationServices.CommonLibrary.mp)
g. Windows Server 2003 オペレーティング システム
(ファイル名は Microsoft.Windows.Server.2003.mp)

この他、SCVMM 、SCOM 、ホスト OS は、同一のドメインに属している必要があります。


- PRO の設定手順
PRO は以下の手順で設定することができます。
1. Virtual Machine Manager サービスが起動している場合には停止します。
2. SCVMM 2008 のセットアップ画面から [OperationsManager の構成] を選択してインストールウィザードを起動します。
3. ウィザードに沿ってインストールを実行します。この際、SCOM 用の PRO 管理パックも自動的にインポートされます。
4. セットアップ終了後、SCOM の管理コンソールを起動し、以下のサイトで公開している SCVMM 用管理パックをインポートします。

-------------------------
System Center Virtual Machine Manager 2008 Management Pack for System Center Operations Manager 2007
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=d6d5cddd-4ec8-4e3c-8ab1-102ec99c257f&displaylang=en
-------------------------

5. Virtual Machine Manager サービスを起動します。
6. SCVMM の管理者コンソールを起動し、[管理] ペインの [SystemCenter] で SCOM 2007 サーバーの FQDN と SCOM 2007 のレポートの URL を設定します。
7. 続いて、同じく [管理] ペインの [全般] にある [PRO 設定] で、[有効な PRO ヒント] をチェックします。その他の項目については、必要に応じて選択あるいはチェックします。[PRO ヒントを自動的に設定する] をチェックすると、PRO ヒントに問題回避用の処理が組み込まれていた場合、自動的に実行されます。
8. [ホスト] ペインでホストグループのプロパティを開き、[PRO] タブで [このホスト グループの PRO を有効にする] をチェックします。その他の項目については、必要に応じて選択あるいはチェックします。
9. 仮想マシンのホスト OS を、SCVMM の管理対象に追加します。
10. SCOM のエージェントを、仮想マシンのホスト OS にインストールします。また必要に応じて、仮想マシンにもエージェントをインストールします。

- PRO のテスト方法
以下の手順にて、PRO を実際に動作させて機能をテストすることができます。

1. Hyper-V のホスト OS 上でパフォーマンス モニタを起動し、[Memory] オブジェクトの [% Committed Bytes] カウンタの値を確認します。
2. SCOM 管理コンソールを開き、[作成] ペインで [PRO Hyper-V ホスト ターゲット] - [エンティティのヘルス] - [パフォーマンス] - [PRO メモリ使用率] について上書きでしきい値を変更します。設定するしきい値は、手順 1 で設定した値よりも 1 ~ 2 だけ大きい値を設定します。
3. Hyper-V のホスト OS 上で停止していた仮想マシンをいくつか起動し、パフォーマンス モニタで [% Committed Bytes] の値が設定したしきい値を上回ったことを確認します。
4. SCVMM の管理コンソールを開き、PRO ヒントが表示されることを確認します。

 

- PRO の今後について
まもなく正式にリリースされる予定の Windows Server 2008 R2 では、仮想マシンの Live Migration が実装されます。この機能では、非常にわずかなダウン タイムで仮想マシンの稼働先をあるホスト OS から別のホスト OS に切り替えることができるようになります。
この Live Migration と PRO を組み合わせれば、複数台のホスト OS で構成されたサーバー ファームをひとつのリソース プールとみなし、ユーザーが意識することなく、仮想マシンがリソース プールの中を負荷状況に合わせて自動的に移動していくようなシステムを構築することができます。


- 参考情報
以下に、PRO 関連の参考情報をまとめました。よろしければご参照ください。

About Performance and Resource Optimization (PRO)
http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc917965.aspx

How to Monitor and Implement PRO Tips
http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc956140.aspx

Performance and Resource Optimization (PRO)
http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc764283.aspx

【Management】PRO(ピー・アール・オー) ってご存知ですか?
http://blogs.technet.com/junichia/archive/2008/12/03/3163321.aspx

SCVMM 2008 Performance & Resource Optimization
http://www.ditii.com/2008/08/14/scvmm-2008-performance-resource-optimization/

 

補足情報
================
2011/08/29

モニタ有効化の手順に一部不要なステップが含まれていたため削除しました。

 

コミュニティにおけるマイクロソフト社員による発言やコメントは、マイクロソフトの正式な見解またはコメントではありません。

Comments (0)

Skip to main content