SharePoint 2013 概要および変更点


こんにちは。SharePoint サポート川添です。

先日 SharePoint Server 2013 がリリースになり、様々な動作検証を実施したり、パイロットで使用されている方もいらっしゃるかと思います。

今回は、SharePoint 2013 での大きな変更点や様々な SharePoint 2013
の有用な技術情報が掲載されているWeb サイトを紹介したいと思います。

 

SharePoint 2013 での大きな変更点

全ての変更点はカバーできませんが、SharePoint 2013 でのはじめの一歩として、特に大きな点について IT Pro の観点から幾つかピックアップしたいと思います(Developer の観点では、また違った変更点があります) 。詳細な技術的な説明は、別の投稿でカバーしていきます。

 

1. 認証/認可

・SharePoint 2010 で導入されたクレーム認証が既定となり、今まであったクラシック認証が今後廃止予定とされ、今バージョンから非推奨となります。クラシック認証を使用することも可能ですが、GUI からはクラシック認証を持つ Web アプリケーションを作成することはできません。

・新しい認証プロトコルとして、OAuth 2.0 が導入されました。この認証プロトコルは SharePoint Apps
(これも新たなアプリケーションの概念ですが) で利用されたり、S2S (Server To Server : サーバー間の認証で利用されます) で使用されるもので、ユーザー認証ではななく、アプリケーションに対する認証に使用されます。

 

2. インストール/アップグレード

・SharePoint 2013 の前提として、Windows Server 2008
R2 SP1 や Windows Server 2012 が利用可能です。また、.NET Framework も 4.5 が必要になります。

・既存の環境に、新規バージョンを上書きインストールするインプレースアップグレードが廃止されました。SharePoint 2010 からのアップグレードでは、データベース アタッチ アップグレードのみが使用可能です。

・Office Web Apps が SharePoint とは独立した別製品として提供されます。SharePoint 2010 では、既存の SharePoint Server 上にインストール、構成を行いましたが、Office Web Apps 2013 では SharePoint を必要としません。

 

3. インフラストラクチャ

・新規サービス
アプリケーションの追加、サービス アプリケーションの廃止が行われます。基本的なサービス アプリケーションの概念は変わりませんが、SharePoint 2013 ではサービス アプリケーションに大幅な変更が加わっています。以下に一部の例を示します。

- App Management Service Application が追加されています。これは、SharePoint Apps や OAuth
2.0 / S2S を基盤とする機能 (例. Access Service 2013) を利用する上で必須のサービス アプリケーションで、Search
サービス アプリケーションやUser Profile サービス アプリケーションとともに、SharePoint 2013 では重要なサービス
アプリケーションの 1 つです。

- Microsoft Translation Service
Application では、Microsoft Translation Service に接続して翻訳できる機能を提供します。バリエーション サイトでの翻訳や、Managed Metadata Service Application の用語の翻訳に使用されます。

- Web Analytics サービス アプリケーションは、サービス アプリケーションとしての位置づけではなく、検索コンポーネントの一部として組み込まれています。そのため、Web Analytics サービス アプリケーションのアップグレードはできません。

- SharePoint 2013 では、Fast
Search 2010 for SharePoint との統合が行われ、検索アーキテクチャの刷新が行われました。そのため、SharePoint 2010 とも Fast Search 2010 for
SharePoint とも異なる、より進化したアーキテクチャが採用されています。

・分散キャッシュ機能の追加

Windows AppFabric の機能を利用して、キャッシュを単一サーバーで独立して持つのではなく、複数サーバー (Cache Cluster) で分散して保持する機能です。SharePoint
2013 では主にソーシャル系の機能が多用しています。なお、既存のオブジェクト キャッシュ等とは別の機能です。

・Request Management 機能の追加

クライアントから発行されたリクエストに対して、ルール等を元にして処理要求先のサーバーを分散して処理する機能です。単に既存の負荷分散装置を置きかえるといったものではなく、既存の負荷分散装置とも共存することができる、SharePoint 内部に実装された機能です。

 

4. User Interface

・サーバーサイドでのレンダリング処理 (例. XSL など) が、クライアントサイトでレンダリング処理 (例. JavaScript) されるようになりました。すべてがクライアントサイドで処理されるわけではありませんが、サーバーでの負荷軽減やよりリッチな User Experience を提供することを目的として提供されます。メニューをクリックしたりすると、ポップアップ (CallOut) が表示されて、処理されているような状況に出くわすことが多いと思いますが、それがこの変更点にあたります。

・MDS (Minimum Download Strategy) ダウンロード最小化戦略機能では、画面全体を描画するのではなく、必要な箇所のみを取得して画面描画するようになっています。ブラウザのアドレスバーに start.aspx という URL に続いて、ページ URL が追加されているような URL では、この MDS 機能が作動しています。

・Mobile デバイスに最適な UI を提供することができるよう Device Channel 機能が提供されます。特定の User Agent に応じて、特定のレイアウトを提供できるようにする機能です。

 

5. ソーシャル機能

・SharePoint 2013 での大きな変更点の 1 つです。ソーシャル機能の中では、個人用サイトを中心として大幅な刷新が行われています。マイクロブログの機能、フォロー機能が追加され、フィード機能も大きく変更されています。また、マイクロブログの内容な個人用サイトに保管され、削除されることはありません。

 

6. Exchange Server 2013 との連携

・先に触れた S2S も関連しますが、Exchange Server 2013 と SharePoint 2013 の連携機能が拡充されています。eDiscovery やサイト
メール ボックスの機能が Exchange Server 2013 との連携で実現されています。各機能について簡単に触れると、eDiscovery は主に訴訟を念頭に使用される機能で、SharePoint、Exchange やファイル サーバー等のデータを横断的に検索し、必要なデータをホールドできる機能です。サイト メール ボックスは、特定のプロジェクト等の単位で、専用のメールアドレスを持つことができる機能です。そのため、サイト
メール ボックスの場合、Exchange Server 側にメール ボックスを持ちます。なお、これらの機能は2013 での新機能で、クライアントも Outlook 2013 である必要があります。

 

以上が、SharePoint 2013 での大きな変更点です。ここで触れたのはごく一部の内容なので、これ以外の変更も非常に多数存在しますが、まずは大きくどういった点が変更されたのか、SharePoint 2013 に触る前の取っ掛かりとして参考になればと思います。

 

 

SharePoint 2013 の有用な情報を提供するサイト

SharePoint 2013 に関する資料、Web サイトは様々ありますが、その量は現在増加中です。すでに多数の情報が発行されていますが、リリース直後のため、まだ 2010 と比べて不足している箇所もあります。

今後も、新たな資料が次々と発行されていきますので、RSS フィードが提供されている場合には、購読しておくと便利かと思います。

以下は、2013年2月 現在で有用な資料を紹介していますが、英語資料がメインになります。日本語資料がすでに提供されている場合には、言語を英語に変更するか、URL の “en-us” の箇所を “ja-jp” に変更してアクセスすれば、翻訳済の資料を確認できます。

 

技術情報サイト

SharePoint 2013 for IT pros

http://technet.microsoft.com/en-us/sharepoint/fp142366.aspx

SharePoint 2013 をはじめとして、製品の総合情報ポータルサイトです。累積的な修正プログラムの内容も、SharePoint
2010 と同様に一覧で表示される予定です。

 

SharePoint 2013

http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc303422.aspx

SharePoint 2013 の TechNet Library です。IT Pro 向けの技術的な情報は、ここに集約されます。

 

SharePoint 2013

http://msdn.microsoft.com/en-us/library/jj162979.aspx

SharePoint 2013 の MSDN Library です。Developer
向けの技術的な情報は、ここに集約されます。

 

SharePoint Server 2013 known issues

http://office.microsoft.com/en-au/help/sharepoint-server-2013-known-issues-HA102919021.aspx

SharePoint Foundation 2013 known issues

http://office.microsoft.com/en-001/help/sharepoint-foundation-2013-known-issues-HA102919008.aspx

SharePoint 2013 に関する現在の既知の問題に対する情報を提供しています。

 

ブログ、Wiki 等

Microsoft SharePoint Team Blog

http://sharepoint.microsoft.com/blog/Pages/default.aspx

SharePoint 製品部門によるブログです。SharePoint 全般、イベントの情報等をここで提供しています。

 

TechNet - Wiki Articles

http://social.technet.microsoft.com/wiki/contents/articles/default.aspx

Partner や MVP による Wiki ページです。Know-How 等が書かれていることがあります。

 

おまけ

SharePoint 2013 の Certification Exam (for IT Pro) がオープンになっています。我こそは
“SharePoint
2013 マスターだ!” と思わる方は是非力試しをしてみては如何でしょうか。

 

Exam 70-331:Core Solutions of Microsoft SharePoint Server 2013

http://www.microsoft.com/learning/en/us/Exam.aspx?ID=70-331

Exam 70-332:Advanced Solutions of
Microsoft SharePoint Server 2013

http://www.microsoft.com/learning/en/us/Exam.aspx?ID=70-332


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