構成データベースの復元について

SharePoint サポートチームのはながたです。

「MOSS 2007 のコンテンツ データベースなどは復元できるけど、構成データベースって復元できるの?」という質問を、 MOSS 2007 をご利用のお客様はもちろん、社内からもよく聞かれたりします。なので、今回は MOSS 2007 の構成データベースの復元をネタに blog を書いてみました。

実は、構成データベースの復元のシナリオは、TechNet に以下の 2 つのパターンがあることが記載されています。

TITLE : ファームのバックアップと復元の準備をする (Office SharePoint Server 2007)

URL : https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc262704.aspx

----- 引用 -----

·         次の方法で、構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースを含むファームを復元できます。

·         Microsoft System Center Data Protection Manager 2007 を使用して取得された実行中のファームのファーム レベル バックアップを使用して、構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースを含む、ファーム全体を復元することができます。詳細については、「How to Recover a Windows SharePoint Services Farm (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=102831&clcid=0x411) を参照してください。

·         完全に停止したファームから、構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースのバックアップを取得した場合は、そのバックアップを復元できます。詳細については、「すべてのデータベースを移動する (Office SharePoint Server 2007)」を参照してください。

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上記の1 つめ記載は、DPM 2007 を利用すると構成データベースを復元できることが書いてあり、これについては問題ないかと思います。おおむね議論になるのは 2 つめの赤字の記載です。この文章を改めて読んで、いろいろなパターンを考えたり、、リンクとかもあるけど、、ちょっと分かりにくい??? そこで、この 2 つめについて、構成データベースの復元が OK なシナリオと、NG なシナリオをそれぞれまとめてみました。

1)構成 データベースの復元が OK なシナリオ 

1-1. データベース サーバーを別のサーバーに移動したい。

たとえば、32 bit 版のデータベース サーバーを 64 bit 版に移行したい場合や、リースしているデータベース サーバーを返却するので、別データベースサーバーに移動したいなどが考えられます。

 

ざっくりな作業の流れは、すべてのMOSS  2007 のサーバーの各サービスを停止し、オフラインにした後、SQL Server 上で構成 DB 含む MOSS 2007の各データベースのバックアップを取得します。そのバックアップを別の SQL Server にリストア、ここで初めて MOSS の各サービスを開始し、オンラインにするです。

詳細手順は上述のリンクの「すべてのデータベースを移動する (Office SharePoint Server 2007)」に記載があります。

要するに OK なシナリオの絶対条件は「MOSS 2007 サーバー上のファイル、インデックスやレジストリ等のデータ、コンテンツデーターベース等と、構成データベースのデータが完全に一致したタイミングで取得されている」 になります。

 

また、このシナリオの重要なポイントは「復元」という書き方はしていますが、あくまで「データベースの移動」であるということです。

たとえファームを停止して、取得した構成データベースのバックアップであっても、その後一度でもファームを開始(オンライン)してしまったらもはや使えないということになります。

2)構成 データベースのリストアが NG なシナリオ

2-1. 障害復旧のシナリオとして構成データベースも復元させたい。

2-2. MOSS サーバーを別環境に移行したい。

上記の場合は 「MOSS 2007 サーバー上のファイル、インデックスやレジストリ等のデータと、構成データベースのデータが完全に一致したタイミングで取得されている」の条件が満たされないので NG です。

3) 構成 データベースを保護するためにはどうすればいいの?

 

ここまでの内容を読まれた方は、「DPM 2007 を使えば構成データベースを保護できることはわかったけど、DPM 2007 を使用していない環境ではどうすればいいのか?」と疑問に思われる方もいるかもしれません。

 

マイクロソフトが推奨しているベスト プラクティスは、ずばり、データベースを正確に再作成できるように、すべての構成の設定とすべてのカスタマイズを文書化することです。MOSS 2007 の管理者のみなさんは、MOSS 2007 の環境で緊急な問題が発生した場合に備えて、構成情報や、カスタマイズを文書化しておいて、いざというとき、即構成データベースを再作成、ファームの再構築ができるようにしておくと、よりよりよいですよね。

以下の資料では、文書化する必要がある Office SharePoint Server 2007 の構成設定がひととおりまとめてありますので、今後の運用に是非お役立てください!

TITLE : 構成データベースの問題発生後にファームを復元する (Office SharePoint Server)

URL : https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc512815.aspx

 

補足:

上述は、2009 年 12 月 1 日時点の最新の情報になりますので、今後変更になる場合がありますのでご注意ください。