予定表機能を利用しないよう制御する方法


こんにちは。日本マイクロソフト Outlook サポート チームです。

 

スケジュールは別のソフトで管理しているなどの理由から、Outlook の予定表の機能を無効にしたいというお問い合わせをいただくことがあります。

結論から言えば、Outlook の予定表機能を完全に無効にすることはできません

 

制御したい場合には、以下の方法があります。

(A) Outlook on the Web (OotW) を使用する

Exchange Server に接続している環境の場合、Web を介して Outlook on the Web (以下 OotW) での利用が可能ですが、OotW であれば、管理者によって予定表を利用できないように制御することができます。

完全に予定表を利用できないように制御したい場合は OotW を利用することをご検討ください。

 

(B) メニューの非表示 / 無効化設定により予定表機能を抑止する

Outlook では予定表を完全に利用できないようにすることはできませんが、予定表の機能をできる限り利用できないようにメニューなどの UI を制御することができます。

 

(C) 予定表フォルダーにアクセス権を設定し、他のユーザーから予定表を参照できないようにする

Outlook から他のユーザーの予定表を参照できないように制御することができます。

 

それぞれの具体的な設定方法をご紹介します。

 

(A) Outlook on the Web (OotW) を使用する

OotW の予定表を利用できなくするには、Exchange Server のコマンドで、適用する OotW メールボックス ポリシーに対し、予定表へのアクセスを無効にします。

 

Set-OwaMailboxPolicy -Identity <OotW メールボックス ポリシー名> -CalendarEnabled $false

) Set-OwaMailboxPolicy -Identity default -CalendarEnabled $false

 

※ 既定のメールボックスポリシーに対して設定を行いたい場合はIdentity に ”defalut” を指定します。

 

OotW メールボックス ポリシーへの変更が有効になるには、最大で 60 分かかる場合があります。

即時反映させる場合は、以下のコマンドで IIS サービスを再起動します。

 

IISReset /noforce

 

 

(B) メニューの非表示 / 無効化設定により予定表機能を抑止する

Outlook を使用する上で、制御可能な予定表へアクセスするパターンは以下のようなものがあります。

 

1). ナビゲーション ウィンドウに表示される [予定表] / [フォルダー] ボタン

2). ルートフォルダーを選択したときの Outlook Today に表示される予定表表示

3). 予定表に関するメニュー

4). 予定表に関するショートカット キー

5). SharePoint の予定表を Outlook に同期

6). webcal プロトコルの URL を開く

 

これらはレジストリの設定によって非表示にしたり無効化したりすることができます。

レジストリ情報に ★ がついているものは、グループ ポリシーテンプレートで制御可能なものとなり、後述しています。

 

 

1). ナビゲーション ウィンドウのメニューを非表示にする

ナビゲーション ウィンドウに表示される以下の個所です。

) Outlook 2013/2016

 << OLE Object: Picture (Device Independent Bitmap) >>

 

このナビゲーション ウィンドウに表示される [予定表] [フォルダー] は以下のレジストリで非表示にすることができます。

 

– レジストリ情報

Outlook 2016/2013

キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\Preferences

名前 : ModuleVisible15

種類 : 文字列 (REG_SZ)

値のデータ : 1,0,1,1,1,0,1,0,0

 

Outlook 2010

キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\14.0\Outlook\Preferences

名前 : ModuleVisible

種類 : 文字列 (REG_SZ)

値のデータ : 1,0,1,1,1,0,1,0,0

 

<バージョン>には、Outlook のバージョンに応じて以下の値が入ります

Outlook 2016 -> 16.0

Outlook 2013 -> 15.0

Outlook 2010 -> 14.0

) Outlook 2016 の場合は、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Preferences となります。

 

ModuleVisible15/ModuleVisible キーの値が示す機能は、左から順に、メール・予定表・連絡先・タスク・メモ・フォルダー・ショートカット・履歴・ソリューション モジュールになります。

履歴は、Outlook 2010 には存在していた機能ですが、Outlook 2013 以降では廃止となっています。

また、ソリューション モジュールは、アドインとしてソリューション モジュールが追加されている場合のみ表示できます。

 

 

2). Outlook Today の表示を変更する

Outlook Today に表示される以下の個所から予定表にアクセスすることができます。

 

 << OLE Object: Picture (Device Independent Bitmap) >>

 

Outlook Today は以下のレジストリで標準のフォルダー ビューに変更することで予定表にアクセスさせないようにすることができます。

 

– レジストリ情報 ★1

キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\Today

または

HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\Today

名前 : disable

種類 : DWORD (REG_DWORD)

値のデータ : 1

 

 

3). メニュー項目を無効化する

メニュー項目には、コマンド バー ID という番号が付与されているものがあります。

以下のレジストリの値のデータに、コマンド バー ID を指定すると、対応するメニューがグレーアウトされ操作ができない状態にすることができます。

 

– レジストリ情報 ★2

キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\DisabledCmdBarItemsList

名前 : TCID<数字> (:TCID1, 数字は重複していなければよい)

種類 : 文字列 (REG_SZ)

値のデータ : (コマンド バー ID を入力します)

 

制御可能なメニューのコマンド バー ID は以下になります。

※予定表の表示だけでなく、予定表フォルダーへのアイテムやフォルダーの移動など、アクセスそのものを無効とできるような設定についても含めていますので、無効化の是非につきましてはお客様の環境に合わせてご検討ください。

 

1106      [ホーム] タブ -[新しいアイテム]-[予定]

1754      [ホーム] タブ -[新しいアイテム]-[会議]

20150     [ホーム] タブ -[移動]

19496     [ホーム] タブ -[新しいクイック操作]-[フォルダーへ移動]

19497     [ホーム] タブ -[新しいクイック操作]-[分類して移動]

19498     [ホーム] タブ -[新しいクイック操作]-[フラグを付けて移動]

19501     [ホーム] タブ -[新しいクイック操作]-[新しい会議]

17703     [ホーム] タブ -[新しいクイック操作]-[ユーザー設定]

 

6894      [表示]タブ -[アラーム ウィンドウ]

12693     [表示] タブ -[To Do バー]-[予定表] (Outlook 2016/2013)

[表示] タブ -[To Do バー]-[予定] (Outlook 2010)

 

12264    [ファイル] タブ-[開く/エクスポート]-[予定表を開く]

1863      [ファイル] タブ -[開く/エクスポート]-[他のユーザーのフォルダー]

 

19512     メールアイテム 選択時の[ホーム] タブまたは開いた時の [メッセージ] タブ: 会議出席依頼を返信

11496     メールアイテム 編集時(新規/返信/転送) [挿入] タブ – [挿入] – [予定表]

20442     メールアイテム [ファイル] タブ -[移動]

2778       メールアイテム 開いた時の [メッセージ] タブ -[移動]

 

1980      連絡先アイテム: [連絡先] タブ – [コミュニケーション] – [会議]

 

値に上記の ID を指定したレジストリを設定すると、以下のようにメニューがグレーアウトされて操作できない状態になります。

) 11061175 のコマンド バーID を設定した [ホーム] タブ -[新しいアイテム] の場合

 << OLE Object: Picture (Device Independent Bitmap) >>

 

コマンドバー ID は、以下のサイトからダウンロードし展開したファイルで確認することができます。

 

Outlook 2016

Title: Office 2016 Help Files: Office Fluent User Interface Control Identifiers

URL: https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=50745

 

Outlook 2013

Title: Office 2013 Help Files: Office Fluent User Interface Control Identifiers

URL: https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=36798

 

Outlook 2010

Title: Office 2010Help Files: Office Fluent User Interface Control Identifiers

URL: https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=6627

 

コマンド バー ID にはない以下の項目は、レジストリを設定することで制御することができます。

 

[ファイル] タブ -[オプション]-[詳細設定]-[アラーム]-[アラームを表示する]

– レジストリ情報

キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\Options\Reminders

名前 : Type

: DWORD

値:0

 

(以下の項目は、Outlook 2010 のみ存在します)

– レジストリ情報

キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\14.0\Outlook\Options\ToDoBar

※キーは以下のレジストリすべて同じです。

 

[表示] タブ –[To Do バー]-[カレンダー ナビゲーター]

名前 : NumDateNavigators

: DWORD

値:0

 

[表示] タブ -[To Do バー]- [To Do バーのオプション]-[予定を表示する]

名前 : NumAppointments

: DWORD

値:0

 

[表示] タブ -[To Do バー]- [To Do バーのオプション]-[終日イベントを表示する]

名前 : ShowAllDayEvents

: DWORD

値:0

 

[表示] タブ -[To Do バー]- [To Do バーのオプション]-[非公開アイテムの詳細を表示する]

名前 : ShowPrivateDetails

: DWORD

値:0

 

[表示] タブ -[To Do バー] To Do バーは Outlook 2016/2013 にも存在しますが、上述の TCID (12693) で制御できます。

名前 : DisableToDoBar

: DWORD

値:1

 

4). ショートカット キーを無効化する

メニューが非表示やグレーアウトされていても、ショートカット キーを使用して [予定表] にアクセスすることができます。

ショートカット キーは以下のレジストリで無効化できます。

 

– レジストリ情報 ★3

キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\DisabledShortcutKeysList

名前 : KeyMod<数字> (:KeyMod1, 数字は重複していなければよい)

: 文字列 (REG_SZ)

値のデータ : <キー コード>,<補助キー コード>

 

予定表に関するショートカット キーを無効にするには、以下のキー コードと補助キー コードを指定します。

50,8      CTRL + 2 (予定表へアクセスします)

54,8      CTRL + 6 (フォルダー一覧へアクセスします)

65,12    Ctrl + Shift A (予定を作成します)

81,12    Ctrl + Shift +Q (会議出席依頼を作成します)

82,24    Ctrl + Alt + R (会議出席依頼に返信します)

89,8      Ctrl + Y (別のフォルダーへ移動します)

 

<キーコード>

英数字のキーです。

A – Z   65~90 (A = 65Z = 90)

0 – 9   48~57 (0=481=492=503=514=525=536=547=558=569=57)

 

<補助コード>

Ctrl キーや Alt キーなどです。複数のキーを同時に押す場合は合計値となります。

ALT      16

CONTROL  8

SHIFT    4

 

5). SharePoint と Outlook の同期機能を無効化する

SharePoint との同期機能を完全に無効化することができます。

具体的には以下のような制御が可能となります。

SharePoint サイトから [Outlook に接続] ボタンから同期しようとしても警告が表示され連携が禁止される

・ 通知機能により SharePoint よりメールが送信された場合にも 「このドキュメント ライブラリに接続」および「このディスカッション掲示板に接続」といったアイコンが非表示になり連携が禁止される。

 

– レジストリ情報 ★4

HKEY_CURRENT_USER \Software\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\Options\WSS

名前 : Disable

種類 : DWORD (REG_DWORD)

: 1

 

 

6). webcal プロトコルの URL から予定表を開けないようにする

以下レジストリで、webcal プロトコルの URL から予定表を開けないようにできます。

 

– レジストリ情報 ★5

HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\<バージョン>\Outlook\Options\webcal

名前 : Disable

種類 : DWORD (REG_DWORD)

: 1

 

 

★グループ ポリシーテンプレートで制御する

– テンプレートの場所

1 [Microsoft Outlook 201X] – [Outlook Today の設定] – [Outlook Today の使用]

2 [Microsoft Outlook 201X] – [ユーザー インターフェイスの項目を無効にする] – [ユーザー設定] – [コマンド バー ボタンおよびメニュー項目を無効にする]

3 [Microsoft Outlook 201X] – [ユーザー インターフェイスの項目を無効にする] – [ユーザー設定] – [ショートカット キーを無効にする]

4 [Microsoft Outlook 201X] – [アカウントの設定] – [SharePoint リスト] – [SharePoint Outlook を統合しない]

5 [Microsoft Outlook 201X] – [アカウントの設定] – [インターネット予定表] – [インターネット予定表を Outlook に統合しない]

 

Office の管理用テンプレートについては、こちらの記事もご参照ください。

 

(C) 予定表フォルダーにアクセス権を設定し、他のユーザーから予定表を参照できないようにする

アクセス権の制御は、Outlook/Exchange どちらからも設定できます。

 

Outlook からの設定方法

  1. Outlook の予定表画面から [個人用の予定表] 配下の自分の [予定表] を右クリックします。
  2. [共有] – [予定表のアクセス権] をクリックし、[予定表 プロパティ] 画面を開きます。
  3. [既定] が選択されていることを確認し、[アクセス許可レベル] をプルダウン メニューより [なし] を選択します。
  4. 「既定または匿名のアクセス権に加えた変更は、すべてのユーザーに適用されます。これらのアクセス権を変更してもよろしいですか?」と表示されるので、[はい (Y)] をクリックします。
  5. 「既定の予定表アクセス権を [なし] に設定すると、 Outlook 2003 およびそれ以降のバージョンのユーザーはアクセス権を持っていてもあなたの空き時間情報を見ることができません。」と表示されるので、[OK] をクリックします。
  6. [適用] をクリックし、[OK] をクリックします。
  7. 他のユーザーの Outlook から上記でアクセス権を設定したユーザーの予定表が参照できないことを確認します。

( [予定表を開く] より他の予定表を開くことはできますが、保存されている予定アイテムは表示されず、予定表の上部に「更新できませんでした」と表示されます)

 

Exchange Server からの設定方法

Exchange Server の以下コマンドレットで設定することも可能です。

 

set-mailboxfolderpermission -identity <ユーザーのエイリアス>:\calendar -AccessRights None -user Default

または

set-mailboxfolderpermission -identity <ユーザーのエイリアス>:\予定表 -AccessRights None -user Default

 

) set-mailboxfolderpermission -identity user1:\予定表 -AccessRights None -user Default

 

 

本情報の内容 (添付文書、リンク先などを含む) は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。


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