Outlook で送信したメールの添付ファイルが消える


2016/10/28 更新: Outlook 2016 について追記し、リンク等を見直しました

Outlook 2016/2013/2010/2007 ユーザー・管理者向け

こんにちは。日本マイクロソフト Outlook サポート チームです。

Outlook からメールを送信すると、以下のような事象が発生するとういお問い合わせをいただくことがよくあります。

 

 ・受信したメールに添付されているはずのファイルが見つからない、または WINMAIL.DAT という名前のファイルが添付されている

 

実はこちらの現象、WINMAIL.DAT という添付ファイルの名前だけで、ある程度の原因や対処方法が見えてきます。

まず、本現象には TNEF 形式という Exchange Server/Outlook 環境固有の形式がかかわっていることがわかります。

そして、具体的な対処方法は以下の 2 通りで、実績のあるこれらの設定によってほぼすべてのケースが解決できます。

 

・Exchange Server 環境の場合 → Exchange Server でリモート ドメインの設定を実施する

・Exchange Server を使用していない環境の場合 → クライアント PC のレジストリの設定を変更する

 

今回は、これらの内容について詳しくご紹介していきます。

WINMAIL.DAT や TNEF 形式というキーワードで辿り着いた方も、是非ご覧ください。

 

目次

現象について

現象の発生原因

回避策

TNEF 形式を禁止した場合の制限

 

現象について

Outlook は TNEF と呼ばれる独自の形式でメッセージを送信することがありますが、この時、受信側の環境が Exchange Server や Outlook を使用していない場合に、以下のような現象が発生します。

 

・添付されたはずのファイルが消えてしまう

・添付されたはずのファイルや本文の情報が失われ、かわりに WINMAIL.DAT という名前のファイルが添付される

 

ここで、メッセージを受信する側に Exchange Server と Outlook の組み合わせが無いと必ず発生してしまうのか?という疑問を持つ方もいるかもしれませんが、そういうわけではありません。

メッセージの送信経路上で想定外の問題が発生している場合は例外ですが、受信者側が Exchange Server か Outlook のどちらかを利用していれば、ほとんどの場合この現象は発生しません。

 

例えば、あまりない構成ではありますが、Exchange Server に Outlook 以外のメーラーで POP や IMAP で接続してメッセージを受信する場合、Exchange の設定が適切であれば現象は発生しません。

Outlook Web App (OWA) による受信でも同様に発生しません。

また、受信者が Exchange 以外のサーバーに Outlook で POP や IMAP で接続している場合も今回の現象は発生しないのでご安心ください。

 

アカウントの種類の確認

余談ですが、そもそも Exchange って何? という方もいるかもしれません。

そんな時は、Outlook の電子メール アカウント設定を確認してみてください。

[電子メール] のタブでアカウントの種類として Exchange と表示があれば、Exchange Server を使用している環境です。

POP/SMTP や IMAP/SMTP とある場合、一部の例外を除き、Exchange Server を使用していない環境と考えてよいと思います。

また、Outlook 2013、Outlook 2016 では Exchange ActiveSync というアカウントの種類もあるのですが、これは Exchange Server を使用している環境ではありません。

こうしたアカウントの種類についての詳細は、また別の機会にご紹介できればと思います。

 

現象の発生原因

本題である、添付ファイルやメッセージの本文が消えたり、WINMAIL.DAT というファイルに置き換わってしまうという現象の話に戻します。
この現象の発生原因を知るためには、Outlook による TNEF 形式のメッセージ送信の動作について理解する必要があります。

まず、TNEF 形式とは、投票ボタンなど、Outlook 固有の機能の情報をメッセージに含めるための形式です。

Outlook が TNEF 形式でのメッセージ送信を行う場合、メッセージの本文や件名、受信者、添付ファイルなどのデータが WINMAIL.DAT というファイルにカプセル化されて送信されます。

この時注意しなくてはいけないのが、WINMAIL.DAT を解釈できるのが、Exchange や Outlook だけであるという点です。 

TNEF 形式のメールには必ず WINMAIL.DAT が含まれていますが、これを解釈できない環境、つまり Exchange や Outlook を使用していない環境で受信すると、WINMAIL.DAT にカプセル化された情報を取り出すことができないため、メッセージの受信者は、送信者が意図した情報を正しく受け取れない状況が発生してしまいます。

 

回避策

TNEF 形式を使用するかしないかのロジックは非常に複雑で、ユーザーが予測することはできないため、運用で回避することは困難です。
そのため、この現象の回避策は送信側で TNEF 形式によるメッセージの送信を禁止する、という方法になります。

TNEF 形式を禁止した場合の影響については後で触れますが、ほとんどの場合ユーザーが大きな影響を受けることはありません。
ここで、TNEF 形式のメッセージ送信を禁止するには、送信側で Exchange Server を使用している場合と使用していない場合で以下のように対応方法が異なりますので注意が必要です。

 

Exchange Server を使用している場合

メッセージの送信側でExchange Server を使用している場合、TNEF 形式への書き換えを行うのは Exchange Server の動作となります。
そのため、TNEF 形式への書き換えの禁止にはサーバー側の設定が必要であり、具体的にはリモート ドメインという設定を変更して TNEF 形式のメール送信を禁止する必要があります。

 

リモート ドメインの設定方法は以下の資料を参考にしてください。

Title : Exchange Online のリモート ドメイン

URL: https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj966211(v=exchg.150).aspx


Title : Exchange Server 2013 リモート ドメイン

URL: http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/aa996309(v=exchg.150).aspx#BKMK_MessageFormat

 

Title : Exchange Server 2010 リモート ドメインのプロパティの構成

URL : http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb124931(v=exchg.141).aspx

 

Title : Exchange Server 2007 リモート ドメインのメッセージ形式の設定を構成する方法

URL : http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb125174(v=EXCHG.80).aspx

 

Exchange Server を使用していない場合

クライアント PC に以下のレジストリ設定を追加することで TNEF 形式のメール送信を禁止することができます。

※ Exchange Server を使用している場合は、クライアントのレジストリ設定を変更しても、Exchange Server の設定が優先されるため回避できません。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\xx.0\Outlook\Preferences

名前 : DisableTNEF

種類 : DWORD 値

値 : 1 

xx の箇所は Outlook のバージョンによって以下の数字を入力する必要があります。

Outlook 2016 → 16

Outlook 2013 → 15

Outlook 2010 → 14

Outlook 2007 → 12

 

Outlook 2007/2010/2013については、以下の KB (公開技術情報) で Fix it が用意されています。

Title : 初心者でもわかる! Outlook 添付ファイルのトラブル対処法 : 送信トラブル 4

URL :  https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/2698215

 

Outlook 2007 では、レジストリの追加前に修正プログラム 957692 を適用しておく必要がありますが、この修正は Office 2007 SP3 に含まれており、現在 Office 2007 SP2 以前のバージョンはサポート フェーズが終了してしまっているので、もし SP2 以前のバージョンをお使いの場合は、是非 Office 2007 SP3 の適用を検討してください。

Title : 2007 Office スイート SP3 および Office Language Pack 2007 SP3 について

URL :  http://support.microsoft.com/kb/2526086/ja

 

TNEF 形式を禁止した場合の制限

TNEF 形式を使用しないことで、以下のような Outlook 固有の機能への制限が発生します。

 ・ カスタム フォームが使用できません。フォームに埋め込んだプロパティやスクリプトは失われます。

・ 会議出席依頼は常に iCalendar 形式が使用されます。

・ 仕事の依頼が使用できません。通常のメッセージに変換されます。

・ 投票ボタンが使用できません。設定することは可能ですが、受信者には表示されません。

・ OLE (Object Linking and Embedding) オブジェクトの本文への埋め込みが使用できません。画像ファイルなどに置き換えられます。

・ メッセージの取り消しが使用できません。取り消しメッセージは通常のメッセージに置き換えられます。

このように、ほとんどの情報が何らかの形に置き換わるので、メッセージ内の大切な情報が失われることを心配する必要はありません。

カスタム フォームを多用しているような環境では少し注意が必要かもしれませんが、そうした環境では Exchange を利用していることが予想され、リモート ドメインの設定は送信先のドメインごとに使い分けることができるので、この点についてもご安心ください。

カスタム フォームって何?という疑問を持った方には、こちらもまた別の機会にご紹介できればと考えています。

長文になりましたが最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

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