DaaS 用のリファレンスアーキテクチャーガイド ~Azure版もあります

時代の移り変わりを受け、少しずつですがマイクロソフトの情報の在り方も変わってきています。

その1つがリファレンスアーキテクチャーに関するガイダンスの提供です。

日本語でないのは申し訳ありませんが、全体像を把握するためにDocの中にある図だけでも見てください。

Desktop Hosting Reference Architecture Guide
https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=39285

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利用する規模は 「Desktop hosting services for tenants ranging in size from 5 to 1500 users.」ということで、1500ユーザーくらいまでを対象に考えられています。

図を見るだけでもわかりますが、テナント(利用する企業)ごとに、認証基盤である Active Directory などが用意されます。

ということは、IPアドレス管理が複雑になりかねません。

そこでこのガイドでは、NVGREによるネットワークの仮想化技術によって、柔軟に対応するよう促しています。

また、このガイドは Windows Server 2012 ベースで書かれているので、ネットワークの仮想化に必須なゲートウェイ機能をマイクロソフトが提供していないと書かれています。しかし、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、Windows Server 2012 R2 からは、OSがゲートウェイ機能も提供しますし、BGPによるお客様のデータセンターとのマルチパスVPN接続も可能になっていますので、より現実的になっています。

是非、Windows Server 2012 R2 の新機能をご理解いただき、読み替えてもらえればと思います。

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それからもう1つ。

Windows Azure 上で DaaS を実装する際のガイドもあります。

Windows Azure Desktop Hosting Reference Architecture Guide https://msdn.microsoft.com/en-us/library/windowsazure/dn451351.aspx

こちらは、DaaS といっても、リモートデスクトップ セッションホスト(旧ターミナルサービス)ベースのアーキテクチャーになっています。

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こちらも、利用する規模は 「Desktop hosting services for tenants ranging in size from 5 to 1500 users.」ということで、1500ユーザーくらいまでを対象に考えられています。

こちらも、Windows Azure の仮想ネットワークが使われていて、Windows Azure 上に Active Directoryのドメインコントローラーが配置されます。VPN接続を使って社内のActive Directoryドメインの延長として利用するイメージでしょう。

リモートデスクトッププロトコルは8.0、8.1で劇的に進化を遂げていますし、来年には日本データセンターも開設されるので、遅延や帯域についても大幅に改善されることでしょう。

ただし、一般の企業様が自社で構築するのではなく、DaaS などのサービスプロバイダー様が構築し、サービスとして提供する形態を考えていますので、まずはサービスプロバイダーの関係者の皆様に見ていただければと思っています。

日本マイクロソフト 高添