VDI のコストをなぜ半減できるのか ?

VDI について、「コスト半減」といった過激な言葉を使うようになったのか、少しだけ説明をしておきます。

最近の VDI はとても進化しました。

Citrix さんの XenDesktopはとても高機能で、仮想マシンのダイナミックな管理基盤は喉から手が出るほどほしいと思うこともあります。

なので、高機能・高性能なVDIに予算を避ける企業の方々は、同じく高機能化したHyper-Vと共に、XenDesktop on Hyper-V を使ってもらえるとうれしいです。

もちろん、私が勝手に言っているわけではありませんよ(笑)

グローバルな協業です!

https://citrixandmicrosoft.jp/

https://www.citrixandmicrosoft.com/

また、Hyper-Vと共に、ODXなどの専用ストレージのスーパーな機能を最大限活用してもらえればと思ってます。

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ただ・・・

最近セミナーなどでメッセージを出すようになって、VDI をやってみたいけどあきらめている企業が多いのではないかと考えるようになりました。

今、外向けに出ているVMwareさんのVDIベースのものでも、50ユーザーで1180万とか、25ユーザーで1600万からとか始まるようですので、確かに容易に手が出せる金額ではありません。

昨日のITPro Expoでもお伝えしましたが、「VDI はこうしないといけない」「ダイナミックに管理できる基盤を入れないのなら手を出すな」みたいになってしまっているのではないかと思うのです。

そろそろ基本に立ち戻る時が来たのではないかなと思いました。

・業務データを社外に出したくない

・業務環境を各PCに依存させずに集中的にコントロールしたい

・いつでも、ネットワークさえつながっていれば業務が遂行できる状態を作りたい

もしも、それだけだったら、OS標準でできちゃうじゃないかと。

もっと言えば、Hyper-V上に仮想マシンを作ってWindows Embedded の業務端末からアクセスするような事例にあるように、リモートから業務を遂行することを1つのゴールとして考え直してみても良いのではないだろうかと思うのです。

サーバーが故障しても、VDI用の仮想マシンを大量に作るのは自動化されているので、作り直せばいい場合も少なくはないはずです。

そうすると、

・データはなくなってはいけない

・すぐに作り直すためにはVDIの中心的な役割を担う接続ブローカーと認証基盤ADだけは保護しておきたい

というシンプルな要件が見えてきます。

※業務システムのデータはRDBにあり、Officeのファイルは、Office 365 の SkyDrive Pro でクラウド上とある環境では、VDI側は更にシンプルになります。

そこに、ストレージの機能を提供し始めた Windows Server 2012 R2を利用すると、

・ストレージは、SSDとSASで階層化して、高速かつ容量もカバー

・利用者が作ったファイルなどが書き込まれるプロファイルディスクは、利用者全員の業務効率と直結するので、高速なSSDに配置されるように設計する

・オンラインの重複除去機能を使えば、当初予定していたストレージの半分で済む可能性もある

・重複した部分(チャンク)は、Windows Server 2012 R2からキャッシュされるので、読み取りの高速化が図れる

・重複除去で全体の容量が減るので、SSD に依存させる部分を増やすことができる

・仮想マシンの集約によるネットワークへの負荷は、Windows Server標準のNICチーミングやSMBマルチチャンネル、SMB内の帯域制御 (SMBBandwidthLimit機能)などでうまく制御

などなど、新しい設計思想をもってVDIに挑んでみてもらえると、あきらめモードな企業の方々に現実解が見えてくることでしょう。

最終的にいくらかかるのか? 是非、ハードメーカーさんやSIerさんと真剣に、何が必要で、何が不要かを議論して、見積もってみてください!

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それからもう1つ。

これじゃあ Enterprise じゃない、共有ストレージやクラスタは必須だろうと思っている方に朗報です!

最近はこの分野も面白くなっていまして、先日LSIロジックさんがTech Fieldersセミナーで話をしてくれたShared DAS (資料はこちら)もありますし、Cluster in a BOX という新しい形態のサーバー機を比較的安価に購入できるようになっています。

ハードウェアの進化とOS標準のVDIを一緒に考えてみるのも面白いですね。

ちなみに、Cluster in a BOX の露出をそろそろ始めようと、某ハードメーカーさんと画策中です!

日本マイクロソフト 高添