Microsoft Management Summit 2011 スタート。1日目のキーノートは Cloud。

(箇条書き部分の表示がおかしいのでアップデートしました)

高添は今、Las Vegas にいます。

昨日は、今までの復習も兼ねて、Hands-on Lab ブースで Opalis や AviCode を触っていたのですが、今日、Brad Anderson によるキーノートから本格的に MMS がスタートしました。

キーノートは2日あり、今日はCloud、明日は Consumerization となります。

まずは、Cloud Keynote とその後のOpalisセッションで語られた最新情報を整理してお届けしましょう。

おそらく、みなさんが初耳なのは以下の2つのクラウドサービスでしょう。

  • System Center Project Codename "Concero"

    • コンセロと思ってたんですが、コンチェロって言ってました。
    • Concero とは 「ハイブリッドクラウド用のセルフサービスポータル」と思ってもらえれば間違いないでしょう。
    • 説明
      • SCVMM 2012 で管理され動作している社内システム と Windows Azure 上で動作するパブリックなクラウドシステムがあるとします
      • アプリケーションのオーナーにとっては、どちらも同じITリソース
      • であれば、アプリケーションオーナーが1つの画面から両方を容易に利用できるようにした方が良い
      • それが Concero です
      • アプリケーションのために 社内の仮想マシンを増やしたり、Azure のインスタンスを増やしたり、アプリケーションを展開したりといった管理が1つの画面からできるようになるとお考えください
      • ただし、IT担当者による SCVMM 2012 や Windows Azure 側の作業がなくなるわけではありません
      • だから、あくまでもセルフサービスポータルです
  • System Center Advisor

    • マイクロソフトのConnectサイトでコードネーム Project Atlanta としてベータプログラムが走っていたもので、RC版の提供がアナウンスされました
    • この System Center Advisor は、「クラウドにて提供される プロアクティブ(能動的)なベストプラクティス アドバイザーサービス」です
    • 正しいシステム構成と既存システムのギャップを教えてくれるので、「システムの安定稼働を支援するサービス」といったほうがわかりやすいでしょうか
    • 動きとしては、SCCM の Desigered Configuration Management (DCM) の クラウド版とも言えるでしょう
    • クラウド上のサービスと管理対象のサーバーにインストールしたエージェント間で処理が行われます
    • 説明
      • 今までみなさんは、日本語・英語のいろんなドキュメントを読み漁りながらシステムを作り上げてきたことでしょう
      • OSやアプリケーションはアップデートを繰り返し、ドキュメントはすぐに古くなり、何が最新で、今はどこに気を付けるべきかがすぐにわからなくなります
      • ITコンサルを導入すると、彼らの経験値からいろんな情報が出てきますが、コンサルを利用できる会社も多くはありません
      • この System Center Advisor は、マイクロソフトが持っているベストプラクティスな構成と稼働中のシステムの違いを、能動的に教えてくれます
      • 能動的=そう、取りに行かなくてよいんです
      • あとは、ベストプラクティスとの差が意図的なものなのか、それとも情報を持っていないが故にそうなっているのかで、対応を変えればよいだけです
      • 設定変更の履歴も管理してくれます
      • サーバーOSやSQL、SharePoint, Exchange, Dynamics などが対象となります
      • 社内の利用者や自社の特殊な運用に合わせようとし過ぎてベストプラクティスからはずれていけば、その分 安定性は失われ、結果としてみんなが苦労します
      • このツールをうまく使って、社内の運用をベストプラクティスに近づけていけば、その分安定した運用に近づいていくはずです
      • しかも、今は100人のIT担当者がいると100通りのドキュメントを求められますが、ベストプラクティスをベースとした設定の標準化が進めば、当然ドキュメントや情報も標準化されていきます
      • この運用と設定の標準化は、パブリックなクラウドで進みつつありますが、それを自社システムにも展開していくきっかけとなるでしょう
      • 標準化と言えば仮想マシンだと思っている方は、そろそろ1つ上の視点からITを眺めていただければと思います

さらには、System Center 2012 シリーズについても話とデモがありました。

  • System Center Virtual Machine Manager 2012
    • パブリックなベータの提供も開始しました。
      https://technet.microsoft.com/ja-jp/evalcenter/gg678609.aspx
    • 仮想マシンの管理からシステム、そしてサービスの管理へとシフトします
    • 具体的に言うと、仮想マシンを1台ずつ作るのではなく、複数の仮想マシン、データベース、アプリケーションを含むサービスを展開するようになります
    • さらには、Xen のサポートや Storage , Network Load Ballancer の管理、物理マシンのベアメタル Provisioing まで行うようになります
  • System Center Operations Mangar 2012
    • 監視対象がどんどん広がっています
    • AviCode と連動したアプリケーションのパフォーマンスの問題検知のデモもありました
    • インフラ担当者とアプリケーション開発者の間を取り持つ大きな役割を担うことになりそうです
  • System Center Orchestrator
    • Opalis の後継
    • 新機能(予定)
      • Silverlight Operation Console
      • PowerShell 管理
      • Odata によるサービスアクセス
        • SharePoint Custom Web Parts や Excel PowerPivot による Runbookの実行状況表示をデモしていました
      • Globalize (Localize は Future)

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System Center Virtual Machine Manager 2012 他、詳細については少しずつでも情報を発信していきます。

そして、まずは4月13日にセミナーやりますので、こちらにお越しいただければと思います。
https://msevents.microsoft.com/CUI/EventDetail.aspx?EventID=1032480334&Culture=ja-JP

※現在、イベントやセミナーは控えておりますが、4月中旬のこのセミナーはほぼ実施が確定です。

ただし、もしも開催が困難になるようでしたら、事前に知らせいたしますので、念のため最新情報をご確認の上、ご参加いただければ幸いです。

(状況が状況ですので) 未確定でも参加のご意志があればお申込みいただいて構いません。

それでは、引き続き情報発信を続けさせていただきます。

日本マイクロソフト 高添