あらためて Active Directory

昨日、Tech Fielders セミナーにご参加いただいた皆さま、どうもありがとうございました。

今回は久しぶりに Active Directory の環境を一から作っていきながら、そもそものコンセプトや機能を確認していく形にしました。

マイクロソフトから Active Directory の説明を聞けるということで、詳しく・深い話しを期待されていた方もいらっしゃるかもしれません。もしいらっしゃいましたら、ご期待に添えずすいません。

しかし、現在の Active Directory に関する一番の問題は、ちゃんと使われていないことだと思っていて、今の私の立場としてやるべきはエンジニアさんのトレーニングではなく今一度「ちゃんと使いましょう」というメッセージを出すことだと思いました。

是非この機会を利用してシンプルな Active Directory 環境の整備をご決断頂ければと思っています。

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「入っていない」のではなく、「使っていない」のでもなく、「ちゃんと使っていない」となるとなおさらかもしれません。

いろんな方とお話しをすると、解決策を出してほしいと言われます。

無いわけではありません。

  1. 複数のディレクトリ環境を受け入れ、連携という手段を取る
    1. ディレクトリを1つにするのではなく、「すべての整合性を取る」「連携を自動化する」に注力をするという選択です
    2. 人事 DB も含めて、社内の ID 管理の仕組みをADだけにはできないので、連携するという選択は正しいと思います
    3. Forefront Identity Manager 2010 (FIM)
      https://technet.microsoft.com/ja-jp/ilm/default.aspx
    4. ただ、複数の AD 連携だけで使うという話しは聞いたことが無い
  2. Active Directory Migraton Tool (ADMT) 等のツールを使って、1つに集約する
    https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc974332(WS.10).aspx
    1. 基本的にオブジェクトの移行はできません
    2. なぜなら SID は ドメインID+RID(簡単に言うとドメインの中での一意なID)なので、ドメインが変われば SID は必ず変わる
    3. で、ADMT は SID History というプロパティ情報を利用して、新しく作ったユーザーに移行前の SID 情報も持たせるというソリューションです
  3. 他のソリューションを探す

が、結局のところ、「あるべき姿に持って行こう」という決断を下さなければ、数年後にはまた悩むことになるだろうと思っています。

そういう意味でも、今こそ決断の時です!!

マイクロソフト 高添