wipse WSSRA 部会にて DSI

SCVMM ばかりやっていると思いきや、実は先週の水曜日、wipse WSSRA 部会の第一回部会セミナーにてお時間を頂戴し、DSI を中心に、マイクロソフトの方向性の話しをさせていただきました。

初回ということもあって、まずはセミナー形式だったのですが、会場を貸していただいた会社の方や昨年からお付き合いをさせていただいている会社のエンジニアの方と、名刺交換やちょっとした立ち話をさせていただき、WSSRA に関して日本語でやり取りができる場がとうとう出来たんだなあと感慨深いものがありました。

ただ、その場でも正直にお話しをしたのですが、私自身はリソースとしてみてもらえるほど時間を割くことが難しい状況にあったりするんですよね。なので、主催者側に立つことはできず、部会長と部会のメンバーの方々のご活躍を陰ながら応援するしかありません(^_^;)

そういうこともあって、私で出来ることならばお手伝いしたいという気持ちを伝えるるにとどまりましたが、これから部会が盛り上がっていく中で、私自身のポジショニングも見えてくるのではないかと思っています。

ちなみに、何を話したかというと。。。

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今、IT に対していろんな言葉が投げかけられています。例えば、

  • 直接売り上げに貢献しない(費用対効果が明確にならない)IT投資はしない
  • 運用のコストを削減しろ
  • 企業経営にとって重要なITを戦略的に利用したい

どれも正しいようで、どこか矛盾しているような。。。

特にITの運用管理費に関する議論は非常に難しいものがありまして、運用費ですから何かを生み出すものではありませんし、当然減らしていきたいコストな訳ですが、運用担当者としては新しい機能を導入することでコスト削減につなげていくという選択肢も持っておきたいわけですね。でも、コストを減らせと言われている分野に対する新しいIT投資なんてNoだという話しになりかねません。

どちらも間違っている訳ではないけど、どこか矛盾している。。。

そうなんです。IT投資と言っても新しい製品を入れればよいというわけではなくて、企業内のプロセス改善やITに対する人の関わり方なども重要なわけで、ITベンダーから提示される見積書だけをみて必要か不要かという議論をしていると、企業内のITが本当に良くなっているのかどうかすら判断ができない可能性があるんです。

ということもあってか、マイクロソフトは「インフラストラクチャ最適化モデル」 を提唱しています。

「インフラストラクチャ最適化モデル」とは、企業のITの現状を成熟度で評価し、段階的にゴールに近づけていこうというもので、「基本」「標準化」「合理化」「動的」の4段階のステップにわかれています。

上にも書いたとおり、IT と言ってもプロセスや人も重要な訳で、企業のITがいきなりダイナミックに自動処理されていくものへと変化することは無理。だからこそ、徐々にそのゴールに向かって投資をして行きましょうってことなんです。

で、マイクロソフトが提唱するインフラストラクチャ最適化モデルの面白い所は、マイクロソフトの製品や機能がマッピングされているところです。要は、概念的・学術的な成熟度論ではなく、実際に目に見える形で表現できるところだったりします。

(否定的な人は、「なんだマイクロソフトの製品か」と吐き捨ててしまうかもしれません。ただ、私が言うのもなんですが、マイクロソフトの製品を他社製品に置き換えてみれば同様の評価も難しくはなく、要はこの切り口が興味のあるものならうまく活用してほしかったりします。 もちろん、他の製品に置き換えるためには、ちょっとだけMS 製品の事をご理解いただく必要がありますので、そこは頑張ってください。)

さて、インフラストラクチャ最適化モデルをご活用いただいて、よりよいIT環境作りを目指していただくことになったとします。じゃあ、実際にITを導入しようとしると。。。あれっ、各製品をどのように導入するかわからない。

ということで「インフラストラクチャ最適化モデル」には実際にシステムを構築するためのガイドとなる「WSSRA」がつながっていくと信じていたりします。もしかしたら、私だけかもしれませんが、信じています。

それから、最適化モデルの最終地点である「動的:ダイナミック」な世界とは何か? その1つの形が DSI でしょう。いくら4段階のステップを踏んで行けば良いとは言っても、最終地点のイメージ(導入する製品の機能の話しではなく、理想とするIT像)を持っておくだけで違うだろうと思ってます。

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なんて熱い思いで応援をしていますので、WSSRA が日本で有名になって、多くの企業とエンジニアの支えになってくれることを願っています。