もう1つの仮想化 (通貨の仮想化?)

IT で仮想化といえば、プラットフォームの仮想化やアプリケーションの仮想化などを思い浮かべますが、最近気になっている別の仮想化が存在します。

「通貨の仮想化」と「人生の仮想化?」

マイレージやポイントは顧客囲い込みの戦術のようなものですが、これが個別のサービスで別々に提供されている間は所詮サービスの1つでしかありません。
しかし、どこかで貯めたポイントを他のサービスで使えたらと思うこともあるわけです。今でも、ポイントをためると商品券がもらえるといったやり取りが一部では行われてますが、複数の企業が本気で進めることになれば、各サービスが提供するポイントには相対的な価値が付き、通貨的要素を持ち始めることになります。

そして、そのポイントの価値は変動する可能性があるわけで、信頼性のある組織体が出来て交換率を公に定義し始めると、為替相場が生まれ、ポイントそのものが売り買いされる可能性すらあります。

これでは顧客囲い込みの戦略として使えなくなるという意見もあると思いますが、企業やサービスの価値を高めることでポイントの価値が上がるとなれば、同じような物を購入するなら価値の高いポイントを得ようと顧客は集まるため、企業努力がリアルタイムに売上へとつながる可能性もあります。

現実の世界で起きている企業価値と株価のギャップのようなものは出てくるでしょうが・・・

これの凄いところは、(もし国が関与しなければ)ポイントをためたからといって税金もかからず、関税もないので海外でもポイントがそのまま使えるわけです。日本円に不安を感じ、外資系銀行にドルやユーロで預金をしている人もいると思いますが、ドルやユーロの代わりにポイント?なんて話しが出てくることになったら、凄いを超えて怖くもなります。

その発展形と言えるかどうかわかりませんが、USで実施されたCESというイベントの記事で Second Life という仮想現実についても書かれています。たとえば、現実の世界ではできないこと、できなかったことを仮想環境で実現しようとするとなれば、人生の仮想化と言っても過言ではなくなります。ま、それで満足できる人とそうでない人はいると思いますし、私自身は現実が満足できなければ仮想現実もむなしいだけと思ってしまい気がしますが、それも仮想現実がもっと身近になってくると考え方は変わるかもしれませんから。。。

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私は今、3K と言われているIT業界、多くの人が今のままで駄目だと思っているIT業界、ITが好きでIT業界にいるのにIT以外の仕事ばかりさせられている元エンジニアの事を考えながら仕事をしているので、どうにか現実を変えたいと思っています。どこまでできるかは分からないのですが、マジであることは確かです。

でも、今回Blogに書いたように仮想現実についていろいろ考える中で、あまりに後ろ向きだったり自分の事しか考えない人が多い現実を目の当たりにすると、現実を変えようと多くを敵に回すよりも理想の仮想現実を作るほうが楽なのではと思ってしまったりして。

いかん、いかん、逃げようとしていた(ーー;)

なんだか寂しくなってきてしまったので、1つだけ前向きなことを書くと、仮想現実が現実を凌駕できたとすれば、もしくは仮想通貨や仮想現実的な要素をうまくとりいれたビジネスが現実論として語れるようになれば、東京にいる意味はおいしいレストランが多く世界中の味を味わえること以外、あまり意味がなくなります。緑や海や山といった自然との共存など、生きやすい場所を拠点として、満員電車で周りを気にしない人にいらいらすることもなくなるわけで、人としての幸せや人間らしい生活と仕事の両立ができるなら悪くないななんて思うこともできたりします。

そうそう、視覚と聴覚はネットワーク越しでも使えますが、味覚はそうもいきませんね。
ま、これもポイントを使って「お取り寄せ」でもしてしまえばいいか。

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もし、今日書いた内容が気になる東京の方がいたら、人間らしさを求めて東京を離れる日まで東京を満喫しておいたほうがいいかもしれませんね。