App-V 向けの Office 2010 のシーケンス処理 パート 4 – ユーザーへの配布

原文の記事の投稿日: 2011 年 6 月 17 日 (金曜日)

この記事は、「App-V 向けの Office 2010 のシーケンス処理 パート 1」、パート 2、および パート 3 の続きです。43Tc (英語) の Matt と Jason は、Office 2010 と App-V に関する実際の経験を共有し、Office を App-V 用にシーケンス処理する際のガイドラインを示します。パート 4 では、Office 2010 App-V パッケージの準備と展開について説明します。

Office 2010 パッケージを受け取るクライアントの準備

ライセンス認証プロキシと追加のプロキシを有効にして、ローカルのオペレーティング システム コンポーネントを使用するには、Microsoft Office 2010 Deployment Kit for App-V をクライアントにインストールして構成する必要があります。このセクションでは、Deployment Kit のクライアントへのインストールに必要な手順について説明します。

最初に、このセクションで説明する手順をクライアント PC で手動で実行して、操作に慣れることをお勧めします。

運用設定では、通常は、これらの手順に従って展開パッケージを作成し、(仮想化されていない) 物理アプリケーション用の優先的な展開ソリューションを使用して、すべてのクライアントへの展開を自動化します。

注意: これら 2 つのインストール コマンドは別々に実行する必要があります (これらのコマンドを 1 つのコマンド ラインで実行することはできません)。したがって、Office 2010 Deployment Kit を 2 回インストールします。1 回目はライセンス用にインストールし、2 回目は機能プロキシの登録用にインストールします。つまり、ESD ソリューションによっては、運用クライアントへの展開のために 2 種類の展開パッケージの作成が必要となる場合があります。

また、パート 3 のシーケンサーからパッケージ GUID をクライアントでコピーする必要があります。パッケージ GUID はインストール 2 で使用するため、クリップボードに保存しておくことをお勧めします。

  • 最初に、Office 2010 Deployment Kit インストール ファイル (例: C:\Office2010DK_x86) を含むフォルダーをシーケンス マシンからクライアントにコピーします。

    または

    64 ビット クライアントに展開する場合は、Office 2010 Deployment Kit for App-V の 64 ビット版をインストールする必要があります。

  • 次に、[スタート] (Start) ボタンを選択し、検索行に「cmd」と入力して、管理者特権でのコマンド プロンプトを開きます。[プログラム] (Programs) から [cmd.exe] を右クリックし、[管理者として実行] (Run as administrator) を選択します。

    コマンド プロンプトで、ディレクトリを変更するコマンドを入力して、Office 2010 Deployment Kit インストール ファイルを含むフォルダーに移動します (たとえば、コマンドを cd C:\Office2010DK_x86 のように入力します)。

    注意: KMS または MAK の選択は、シーケンス処理中に行う選択と一致する必要があります。次のコマンドは大文字と小文字が区別されます。これらの手順の実行中に入力エラーが発生しても、フィードバックはすぐに返りません。したがって、パート 2 のコマンド ライン構文をコピーして貼り付けることをお勧めします。

  • インストール 1: Deployment Kit をライセンス用にインストールする。

    KMS ライセンスを使用する場合は、次のコマンドを実行します。

    msiexec /i OffVirt.msi PROPLUS=1

    注意: Office 2010 Standard を使用する場合は、PROPLUS=1 を STANDARD=1 に置き換えます。

    または

    MAK ライセンスを使用する場合は、次のコマンドを実行します。

    msiexec /i OffVirt.msi PIDKEYS=XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX USEROPERATIONS=1

    注意: xxxxx にはプロダクト キーを入力してください。

  • インストール 2: Deployment Kit をインストールして Feature Proxies を登録する。

    次のコマンドを実行します (とても覚えやすいコマンドです)。

    msiexec /i c:\OffVirt.msi ADDDEFAULT=Click2runOneNoteProxy,Click2runOutlookProxies,Click2runWDSProxy,Click2runOWSSuppProxies PACKAGEGUID={XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX} PACKAGEVERSION=14 OUTLOOKNAME="Microsoft Outlook 2010" ONENOTENAME="Microsoft OneNote 2010" MAPISERVER="Microsoft Virtual Office Simple Mapi Proxy Server" VIRTUALSEARCHHOST="Search MAPI Protocol Handler Host" MLCFG32CPL="Windows Control Panel" OWSSUPPServer="Microsoft SharePoint Client Support Manager"

    重要: 上記のコマンドの PACKAGEGUID= のかっこ内の XXXX は、パート 3 の手順で保存したパッケージ GUID 値に置き換えてください。

    注意: このコマンドは全体で 1 つのコマンド文字列です。元のインストール コマンドと組み合わせて使用することはできません。

その他の注意: 上記のコマンド ラインに誤りがあった場合、コマンドを再実行するのは容易ではなく、Deployment Kit をアンインストールして再インストールする必要があります。したがって、このコマンド ラインを実行する場合は、できるだけ、コピーして貼り付けることをお勧めします。

配布

これで、Office 2010 仮想アプリケーション パッケージをクライアントに配布する準備ができました。展開プロセスは、仮想アプリケーションの展開に SCCM、App-V フル インフラストラクチャ、またはスタンドアロン モードのいずれを使用するかによって異なります。

これらの各種方法で仮想アプリケーションを展開する場合の特定の手順については、既に他のドキュメントで説明されているため、ここでは再度説明しません。

仮想アプリケーションの展開方法について説明するドキュメントへのリンクを下に示します。

Microsoft TechNet の https://technet.microsoft.com/ja-jp/appvirtualization/cc843994.aspx から入手できるドキュメント。

System Center Configuration Manager を使用した展開について: "Virtual Application Management with Microsoft Application Virtualization 4.6 と System Center Configuration Manager 2007 R2 を使用した仮想アプリケーション管理" というタイトルのドキュメントを参照してください。

一般的な処理の流れ

  • Office 2010 Deployment Kit for App-V 用の SCCM 仮想アプリケーション パッケージを作成します。
  • 配布ポイントへコピーします。
  • Office 2010 シーケンス用の SCCM 仮想アプリケーション パッケージを作成します。
  • 配布ポイントへコピーします。
  • 次の SCCM タスク シーケンスを作成します。
  • 1 番目: Office 2010 Deployment Kit パッケージをライセンス用に発行します。
  • 2 番目: Office 2010 Deployment Kit パッケージを Feature Proxies 用に発行します。
  • 3 番目: Office 2010 シーケンス パッケージを発行します。
  • タスク シーケンスをマシンベースの SCCM コレクションにアドバタイズします。

App-V フル インフラストラクチャを使用した展開について: "Microsoft Application Virtualization Version 4.6 Trial Guide" というタイトルのドキュメントを参照してください。

一般的な処理の流れ

  • 上記で作成した Office 2010 Deployment Kit for App-V パッケージを、選択した ESD ソリューションを使用してクライアントに発行します。

  • Office 2010 シーケンスを App-V 管理サーバーに発行します。

    "OneNote に送る" (Print to OneNote) 機能を使用する場合:

  1. 次のコマンドを実行します。

SFTMIME ADD PACKAGE:"Office2010_x86" /MANIFEST \\\\app-v.management.server.address.here\content\Office2010_x86\Office2010_x86.manifest.xml /GLOBAL

注意: テストの場合は、パッケージまたはログイン スクリプトを作成するのではなく、上記のコマンドラインを手動で実行できます。

  1. 上記のパッケージをクライアントに発行します。
  2. "OneNote に送る" (Print to OneNote) 機能を使用する場合は、事前に OneNote を 1 回起動する必要があります。

これで、Office 2010 仮想パッケージの作成に関するガイドラインの説明は終わりです。これらのガイドラインに従って操作すると、ローカルのオペレーティング システムと緊密に統合された、完全な機能を持つ Office 2010 パッケージを作成して、アプリケーションの仮想化と Office の格段に優れたエクスペリエンスを提供できます。

これはローカライズされたブログ投稿です。原文の記事は、「Sequencing Office 2010 for App-V, Part 4 – Getting it to your users」をご覧ください。