2019 年 3 月に Azure Monitor Availability Testing の変更を実施

執筆者: Morgan Grobin (Program Manager, Azure Monitor)

このポストは、2019 年 3 月 19 日に投稿された March 2019 changes to Azure Monitor Availability Testing の翻訳です。

 

Azure Monitor Availability Testing は、パブリック インターネットからアクセス可能な任意の HTTP や HTTPS のエンドポイントの可用性と応答性を監視できるサービスです。テストを実施する際、対象の Web サイトに何かを追加する必要はありません。また、Web サイトだけでなく、依存関係のある REST API サービスをテストすることもできます。このサービスでは、世界中のポイントからアプリに一定間隔で Web 要求を送信し、アプリが応答しない場合や応答が遅い場合にアラートが表示されます。

マイクロソフトはこの 3 月末に、Azure Monitor Availability Testing にいくつか大きな変更を加えることにしました。この変更により、パフォーマンスと信頼性の向上とさらなるサービス強化を見込んでいます。この記事ではその変更の一部をご紹介します。また、この変更に際してテストの実行を中断せずに済むための注意点もお伝えします。

信頼性が向上

間もなく実施される新バージョンのデプロイにより、マイクロソフトはこのサービスの信頼性向上と誤検知の件数の減少を見込んでいます。また、Application Insights の大幅な利用拡大を促すために、可用性テストの新規作成に必要なキャパシティを増加させます。このように、アーキテクチャの設計を一新することで、新たなリージョンの追加がよりスムーズになることも期待しています。今後、アプリの可用性テストを実行できるリージョンを増やす予定ですので、楽しみにしていてください。

UI を刷新

バックエンド アーキテクチャを新しくするだけでなく、UI のデザインも一新します。ここで新しい UI をいち早くお見せしましょう。下のスクリーンショットをご覧ください。この UI は今後数週間をかけてすべてのお客様にロールアウトされる予定です。

Screenshot of the new design for availability testing UI

新デザインでは、Application Insights の他のエクスペリエンスと一貫性を保つことを意識しました。ニーズの高い情報にアクセスするために必要なクリック数を削減したほか、可用性を示す散布図の右側に可用性テストの情報が表示されるようにしました。グラフでは期間のブラッシング (ブラシ選択) をサポートし、グラフの一部をドラッグして選択すると対象の期間のみにズームインできるようになっています。さらに、読み込み速度も以前のデザインより向上しています。

IP アドレスに関する変更点

アプリで Web テストを実行する場合に、Web サーバーが処理するクライアントが制限されていることから、特定の IP アドレスをホワイトリストに登録しているお客様がいらっしゃいますが、その場合、今回の変更によってこのサービスが新しい IP 範囲にデプロイされるので注意が必要です。現在、このサービスのキャパシティを増強するために、テスト エージェントを新たに追加しています。

2019 年 3 月 20 日以降は新しいテスト エージェントからテストが実行されるため、ホワイトリストを更新していただく必要があります。ホワイトリストに登録する必要のある IP の一覧 (以前の IP 範囲と新しい IP 範囲) は、「Application Insights および Log Analytics によって使用される IP アドレス」ドキュメントでご確認ください。

フランス南部リージョンに関する変更点

可用性テストを実行できるリージョンから、フランス南部が除外されます。フランス南部の既存のテストはフランス中部で実行されている重複サービスに移動され、ポータルの表示は「フランス中部 (旧フランス南部)」に変更されます。フランス中部でもテストを実行しているお客様の場合は、フランス中部から指定期間にテストが 2 回実行されることになります。なお、既存のアラート ルールへの影響はありません。

新しいテスト リージョンの追加

ヨーロッパ内に、可用性テストを実行できるリージョンを追加する予定です。発表はそのリージョンの提供開始時にさせていただきます。

次のステップ

ぜひ Azure アカウントにログインして、新しいバージョンを利用してみてください。利用方法の詳細については、「Azure Monitor のドキュメント」もご覧ください。