Managed Disks が VMware と物理サーバーに対応し、ディザスター リカバリーが容易に

執筆者: Mayuri Gupta (Program Manager II, R&D Compute MDR IDC (Hyd))

このポストは、2019 年 3 月 13 日に投稿された Simplify disaster recovery with Managed Disks for VMware and physical servers の翻訳です。

 

Azure Site Recovery (ASR) で VMware 仮想マシンと物理サーバーから Managed Disks に直接レプリケーションできるようになり、ディザスター リカバリーがサポートされました。2019 年 3 月以降に新しく保護されたマシンでは、これらの機能をすべて Azure Portal から使用できます。今後は、マシンのレプリケーションを有効にするためにストレージ アカウントを作成する必要はなく、レプリケーション データを Managed Disks に直接書き込めます。Managed Disks の種類は、データの変更量に応じて Standard HDD、Standard SSD、Premium SSD からお選びいただけます

VMware and physical - Write to Managed Disks

なお、既に保護されているマシンには今回の変更が適用されず、引き続きストレージ アカウントがレプリケーション先となりますのでご注意ください。ただし、[Compute and Network] ブレードの設定を変更するとフェールオーバー時に Managed Disks を使用することができます。

書き込み先を Managed Disks に設定すると、以下のようなメリットがあります。

  • Microsoft Azure のキャパシティ管理が不要: レプリケーション先のストレージ アカウントをいくつも追跡、管理する必要がありません。レプリケーションが有効化されると、ASR でレプリカ ディスクが作成されます。Azure Managed Disks はオンプレミスの仮想マシン (VM) ディスク 1 台につき 1 台作成され、Azure で管理されます。
  • 異なる種類の Managed Disks にシームレスに移行可能: 保護を有効化した後にソース ディスクのデータの変更量や変更パターンが変化しても、Managed Disks のレプリケーションの無効化や有効化を行う必要はありません。変化後のデータ変更量に応じて Managed Disks の種類を切り替えるだけです。ただし、Managed Disks の種類を変更した後にフェールオーバー テストやフェールオーバー後のアクティビティのテストを実施する場合は、新しい復旧ポイントが生成されるまで待機してください。

ASR 用レプリケーション アーキテクチャは、最初に Azure のキャッシュ ストレージ アカウントにアップロードされたレプリケーション ログに従って調整されます。このログは ASR で処理され、その後レプリカ用の Azure Managed Disks にプッシュされます。レプリケーションを有効化した時点のレプリケーション ポリシーに従って、一定間隔で Managed Disks のスナップショットが作成されます。レプリケーションされたアイテムの [Disks] ブレードに、レプリカの名前とレプリケーション先の Managed Disks が表示されます。フェールオーバー時には、ユーザーがレプリカの Managed Disks のいずれかの復旧ポイントを選択できます。この復旧ポイントは、レプリケーション先の Azure Managed Disks を作成する際に使用されます。これは、VM 起動時にその VM にアタッチされたものです。

キャッシュ ストレージではレプリケーション オプションとして LRS を使用することをお勧めします。キャッシュ アカウントは Standard Storage であり、一時データのみを格納するため、1 つの Recovery Services コンテナーに複数のキャッシュ ストレージ アカウントを用意する必要はありません。

今すぐ ASR をお試しください。Managed Disks への書き込みは、すべての Azure リージョンでサポートされています。また、ナショナル クラウドでも近いうちにサポートされる予定です。

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