新しい Azure インフラストラクチャに関する発表をまとめてご紹介


執筆者: Corey Sanders (Azure、コーポレート バイス プレジデント)

このポストは、2018 9 24 日に投稿された A crazy amount of new Azure infrastructure announcements の翻訳です。

 

皆様、こんにちは。今回の記事では、フロリダ州オーランドで開催された Microsoft Ignite での発表内容を簡単にまとめてご紹介します。Microsoft Ignite は、親しい知人やお客様をはじめ、2 万人もの方々とお会いできるすばらしいイベントです。

会場では、「Azure のインフラストラクチャはビジネス変革にどう役立つのか?」といったご質問を多くいただきました。私はそのたびに次のように答えています。「大企業や中小企業といった会社の規模、IT 管理者や開発者といった職種を問わず、Azure のクラウド インフラストラクチャなら、新規アプリの構築でも既存アプリの移行でも、あらゆるワークロードに対応できます」。以前もこちらの記事 (英語) で、Azure があらゆるインフラストラクチャのニーズに最適である理由をお伝えしました。Azure は、お客様のさまざまなニーズに対応する包括的なサービス ポートフォリオを提供します。ハイブリッド設計で、セキュリティと管理機能が組み込まれており、数秒のコード実行においても、数年間のサーバー稼働においても、高いコスト効率を実現します。

このようなサービスは、企業の皆様との長年の密接なパートナーシップによって生まれたものです。たとえば、次の 2 社のお客様がいます。Walmart (英語) はマイクロソフトとの連携のもと、Azure コンピューティング機能を活用した小売業界におけるデジタル イノベーションを推進しています。また、輸送業界大手の J.B.Hunt (英語) はマイクロソフト パートナーと協力し、Azure を活用した J.B. Hunt 360° ® システムによって業界の根本的な改革をリードし、エンドツーエンドの配送 & ロジスティクス プロバイダーとしての機能を拡大しています。

マイクロソフトは、コア インフラストラクチャだけでなく、サーバーレスの Kubernetes のサポートや、高速で使いやすい Azure FunctionsApp Service のシンプルな Web アプリケーション、IoT エッジ コンピューティング、変換可能な AI、データ分析など、最先端の機能のイノベーションを急ピッチで進めています。

本日は、「あらゆるワークロード向けのインフラストラクチャ」、「ハイブリッド サービス」、「セキュリティと管理」という 3 つの分野の最新イノベーションをご紹介します。

あらゆるワークロード向けのインフラストラクチャ

マイクロソフトは、すべてのワークロードに最適なインフラストラクチャを提供するというお約束のもと、以下の新機能を発表しました。

GPU 対応の仮想マシン

NVIDIA GPU 機能を備えた 2 つの新しい N-series の仮想マシンをリリースしました。コンピューティングやグラフィック負荷の高いワークロードに最適な GPU は、ハイエンドのリモート ビジュアライゼーション、人口機能、予測分析などのシナリオにおけるイノベーションで活用できます。

NVv2 VM (プレビュー) - 新しい Nv-series は、パワフルなリモート ビジュアライゼーション ワークロードやグラフィック負荷の高いアプリケーションをサポートします。NVIDIA GRID テクノロジと NVIDIA Tesla M60 GPU を採用し、最大 448GiB RAM Premium SSD をサポートします。現在、米国西部、南中部、ヨーロッパ西部でプレビュー版をご利用いただけます。

NDv2 VM (年内にプレビュー) - ND シリーズに新たに追加された NDv2 VM は、DL トレーニング、推論、機械学習に特化しています。NVIDIA NVLink GPU で相互接続された 8 基の NVIDIA Tesla V100 Tensor コア GPU と、40 基の Intel Skylake コアを搭載し、さらなる品質と速度を実現しています。NDv2 VM のプレビューは 2018 年内に提供を開始する予定です。

詳しくはエンジニアリング ブログ (英語)、またはマイクロソフトのサイトをご覧ください。

高性能コンピューティング向け VM

高性能コンピューティング (HPC) に最適な 2 つの新しい H シリーズ VM を発表しました。この VM は、流体力学、構造力学、エネルギー探査、気象予報、リスク分析などの HPC ワークロードに向けてパフォーマンスとコストが最適化されています。

HB VM (年内にプレビュー) - HB VM は、60 基の AMD EPYC コアと 240 GiB RAM を搭載しており、パブリック クラウドにおいて最も高い 20GBps のメモリ帯域幅を誇ります。これは、流体力学や気象予報の計算を行ううえで非常に重要です。

HC VM (年内にプレビュー) - HC VM は計算量の非常に多いワークロード向けに最適化されています。最大 352 GiB RAM44 基の Intel Skylake コアを搭載し、クロック速度は最大 3.7 GHz で、Intel HPC ソフトウェア ツールのリッチなエコシステムをサポートします。

H シリーズ VM 2018 年末にプレビューを開始する予定です。詳しくはこちら (英語) をご覧ください。

ネットワーク

お客様のネットワークのニーズに対応するために、Azure Firewall Virtual WAN の一般提供を開始しました。さらに、Azure Front Door ServiceExpressRoute Global ReachExpressRoute Direct のプレビューもご利用いただけます。

Azure Firewall (一般提供) - Azure Firewall は、Azure Virtual Network のリソースを保護するクラウド ベースのマネージド ネットワーク セキュリティ サービスです。完全なステートフル ファイアウォールで、高可用性とクラウドの拡張性を実現します。Azure Firewall のドキュメントはこちら、価格はこちらでご覧いただけます。

Virtual WAN (一般提供) - Virtual WAN は、グローバル接続が可能な、シンプルな統合セキュリティ プラットフォームで、大規模なブランチ接続に対応しています。お好みの SDWAN およびセキュリティ テクノロジ ベンダーを利用することができ、OpenVPN を利用したクライアントサイドの接続もサポートしています。

ExpressRoute Global Reach (プレビュー) - ExpressRoute Global Reach では、ExpressRoute 回路を接続することで、オンプレミスからのトラフィック送信にマイクロソフトのグローバル ネットワークを活用できます。たとえば、カリフォルニアとテキサスに ExpressRoute に接続されたデータセンターがある場合、マイクロソフトのグローバル ネットワーク バックボーンを使用して 2 つのデータセンター間のトラフィックをやり取りできます。世界最大のグローバル ネットワークを備えた Azure は、このサービスを実現できる唯一のクラウドです。

ExpressRoute Direct (プレビュー) - ExpressRoute Direct は、パブリック クラウドとの世界最速のプライベート エッジ接続を可能にします。グローバルなマイクロソフトのバックボーンに最高 100Gbps の速度で直接接続できます。Azure のリソースやリージョンへのアクセスにグローバル バックボーンを使用することで、ストレージへの大量データ投入、物理的な分離、専用キャパシティ、高帯域幅バースト キャパシティなどのシナリオが実現します。

Front Door Service (プレビュー) - Front Door は、拡張性に非常に優れた安全なグローバル Web アプリケーション向けエントリ ポイントを提供します。エンドユーザーに近接した POP で構成される、グローバルなエニーキャスト ベースのネットワークを利用することで、HTTP 負荷分散とパスベースのルーティング ルールにより、Web アプリケーションを簡単に拡張できるようになります。

ディスク ストレージ

マイクロソフトでは、I/O 負荷の高いアプリを含むあらゆる Azure アプリのデプロイをスムーズにするために、Azure Disk サービスのポートフォリオを拡張しています。

Ultra SSD (プレビュー) - Ultra SSD は、最も需要の多いデータ負荷の高いワークロード向けのマネージド ディスク サービスで、業界トップクラスのパフォーマンスとサブミリ秒のレイテンシを誇ります。4GiB から 64TiB までのサイズが選択可能で、少ないストレージ容量でもディスク単位で最高のパフォーマンスを実現します。ディスク単体のパフォーマンスは最大 160,000 IOPS (2GB/) で、他のどのクラウドよりも優れています。プレビューへのアクセスはこちら (英語) からリクエストできます。詳しくはこちらのブログ (英語) をご覧ください。

Standard SSD (一般提供) - Standard SSD は、常に一定のレイテンシを必要とする IOPS の低いワークロードに最適化されたコスト効率の良いディスク製品です。HDD ディスクと比べて、可用性、信頼性、レイテンシに優れているいという特長があり、Web サーバー、IOPS の低いアプリケーション サーバー、あまり頻繁に使用しないエンタープライズ アプリケーション、開発およびテスト ワークロードに最適です。詳しくはエンジニアリング ブログ (英語) をご覧ください。

マネージド ディスク サイズの拡大 (プレビュー) - Premium SSD のシングル ディスクのストレージ容量が 32TiB に拡張され、最大ディスク IOPS 20,000、帯域幅は 750MBps になります。ストレージ容量を大幅に拡張しつつ、管理が簡単になるという利点があります。詳しくはエンジニアリング ブログ (英語) をご覧ください。

ハイブリッド

現在、多くの企業がクラウドを導入しています。しかし、グローバル企業では、さまざまな理由でオンプレミスのデータセンターを活用する必要があります。たとえば、データ主権の問題や各種規制要件に直面しているケース、ローカルのデータセンターに残しておく必要があるミッションクリティカルなシステムを運用しているケース、データをオンプレミスまたは国内に保存するというコンプライアンス要件があるケースなどです。マイクロソフトはこの事実に即して、一貫性のある包括的なハイブリッド クラウドを構築しました。今回、データ管理、一貫性の強化、ハイブリッド環境の保護に役立つ新しいハイブリッド機能をリリースします。

Azure Data Box Edge (プレビュー) - Azure Data Box Edge はマイクロソフトが提供する物理アプライアンスです。エッジでコンピューティングを実行しながら、Azure にデータを移行することができます。AI 対応のエッジ コンピューティング機能を備えているため、オンプレミスのデータをクラウドにアップロードする前に分析し、事前処理を加え、変換することができます。詳しくは Data Box Edge ブログ (英語) をご覧ください。

Windows Server 2019 (近日中に一般提供) - Windows Server 2019 の最新バージョンをリリースします。Windows Server 2019 は、ハイブリッド管理、Linux コンテナーなどのすばらしい機能を備えたクラウド向けの OS です。詳しくは Windows Server 2019 ブログ (英語) をご覧ください。

Azure Stack - Azure Azure Stack を組み合わせることで、アプリケーションのデプロイをさらに柔軟なものにし、選択肢が広がります。このたび、ハイブリッド環境の一貫性のオプションとして、Azure Event HubsBlockchain TemplateKubernetes のプレビューを開始します。詳しくは ブログ (英語) をご覧ください。

 

組み込みのセキュリティと管理

セキュリティ

Azure は、世界中に配置されているデータセンターの保護、DoS 攻撃からのインフラストラクチャ保護、just-in-time アクセスのようなプラットフォーム保護などを可能にするセキュリティ基盤を提供します。今回、Azure のセキュリティ コントロールとサービスを拡張して、ネットワーク、アプリケーション、データ、ID の保護に役立つ新しいサービスをリリースします。これらのサービスは、Office 365 Xbox などのファースト パーティ サービスで収集された膨大な数のシグナルから生まれるユニークなインテリジェンスによって強化されます。

最新のセキュリティおよび管理サービスには、以下のものがあります。

Confidential Computing DC VM シリーズ (近日プレビュー) - 数週間後に、Confidential Computing と開発用オープン SDK に対応した新しい VM サイズのプレビューをリリースします。DC サイズは、Intel SGX テクノロジを使用して保護されたエンクレーブを有効にすることにより、CPU 処理中のデータまでを保護することができます。悪意のある社内または社外の当事者から使用中のデータを保護し、機密性と整合性を確保できるようにしたのは、クラウド プロバイダーの中でもマイクロソフトが初めてです。このリリースでは、この新しいクラウド セキュリティを活用するためのオープン SDK も提供します。

Secure Score、脅威保護の強化、ネットワーク マップ (プレビュー) - Microsoft Secure Score は、現在の環境のセキュリティ スコアや潜在的なリスクの把握を容易にします。Azure Security Center では、Secure Score とリスクを緩和しセキュリティを強化する推奨策が表示されるようになりました。脅威保護機能を拡張し、Azure StorageAzure Postgres SQLLinux VM で稼働するコンテナーを追加しました。また、新しいネットワーク マップを追加したことで、ネットワーク関連の脆弱性をすばやく可視化し、把握できるようになりました。詳しくはブログ (英語) をご覧ください。

管理

Azure DevOps Azure Blueprint Azure Policy (プレビュー) - 本日、Azure Blueprints のプレビューを開始しました。これは、ポリシー、ロールベースのアクセス制御、リソース テンプレートといった構成可能なアーティファクトを使用して、Azure 環境を簡単に反復可能な形でデプロイおよび更新できるようにする機能です。これを使用すると、異なる環境を複数構成してすばやく準拠させることができます。開発者は、サポートいらずで新しい環境を作成できるようになります。さらに、Azure DevOps のリリース管理パイプラインに Azure Policy 定義を追加できるため、リリース後ではなく出荷前にポリシーのコンプライアンスを確立することができます。

Azure ポータルのコスト管理機能 (プレビュー) - 私たちは 1 年前に、Azure が、クラウドにおけるコスト削減を支援する、無料のコスト管理機能を備えた初のクラウド プラットフォームであると発表しました。今回、エクスペリエンス改善の一環で、このコスト管理機能がネイティブ機能として Azure ポータルに統合されます。さらに、PowerBI やカスタム アプリケーションから直接コスト管理機能にアクセスできる API も提供します。Azure ポータルのコスト管理機能のプレビューは、現在 EA のお客様にご利用いただけます。その他のお客様には、年末にかけて順次提供を開始する予定です。

 

移行

クラウドへの移行は複雑であり、簡単なものではありません。マイクロソフトは、クラウドへの移行をできる限りスムーズにするためのイノベーションを提供したいと考えています。先日、Azure Migrate Hyper-V 評価がサポートされるようになりました。また、Azure SQL Database マネージド インスタンスの一般提供を開始しました。これを使用すると、SQL サーバーを完全に管理された Azure サービスへ移行することができます。Azure Database Migration Service (英語) の一環として、複数の新しい移行シナリオもサポートしました。さらに、Azure Data Box Heavy Azure Data Box の新しいサイズをリリースします。Azure Data Box Heavy 1 PB はプレビュー版で、Azure Data Box 100 TB は一般提供でご利用いただけます。詳しくは Azure Migration Center をご覧ください。

皆様の移行エクスペリエンスを向上させるために、Windows Server または SQL Server 2008/R2 から Azure に移行するお客様を対象に、3 年間無料で拡張セキュリティ アップデートを提供します。これにより、Windows Server および SQL Server 2008/R2 のサポート終了 (EOS) (英語) 時のコストを節約できます。Azure Hybrid Benefit Reserved Instances での節約コストを合わせると、これらのサーバーを AWS で実行した場合の 5 分の 1 にまで抑えることができます。

この多くの新機能によって、今後 Azure で実現できることが大幅に増えます。Azure の目標は、お客様がビジネスでより多くの成果を上げられるようにすることです。そのためにマイクロソフトは、お客様のニーズに最適なクラウドを構築し、あらゆるワークロード、他社にはないハイブリッド機能、高コスト効率の機能、組み込みのセキュリティ機能や管理機能など、すべてをサポートするインフラストラクチャを提供します。

Ignite にご参加のお客様は、ぜひブースにお立ち寄りいただき、製品エキスパートに積極的に声をかけてみてください。インフラストラクチャ移行やアプリケーション最新化プロジェクトに関するアドバイスやお手伝いをさせていただきます。今後さらに多くの皆様にクラウドをご利用いただけることを楽しみにしています。

発表が盛りだくさんの記事でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

ではまた!

Corey

 

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