MS クラウド ニュースまとめ - Cognitive Services の Language Understanding サービスの一般提供、他 (2018/1/10)

このポストは、2018 年 1 月 10 日に投稿された Cloud Platform Release Announcements for January 10, 2018 の翻訳です。

 

この記事では、クラウド プラットフォーム チームが進める一連の新しい更新をまとめてご紹介します。

マイクロソフトでは、ユーザーの皆様によるクラウドの利用をサポートする取り組みを日々行っています。私たちは幅広い製品ポートフォリオを通じてマイクロソフトならではの最新技術、総合的なモバイル ソリューション、開発ツールを提供しており、ユーザーの皆様にはこれらをご活用いただくことで皆様が本来持つ力を余すところなく発揮していただきたいと考えております。今回お届けする最新リリース情報は以下のとおりです。

  • Azure HDInsight に関する発表と料金の引き下げ
  • Cognitive Services の Language Understanding サービスの一般提供
  • Azure SQL Database – 自動チューニングの機能強化の一般提供
  • Azure SQL Database – Elastic Database の Java 用ライブラリの一般提供
  • Azure のセキュリティと運用の管理 – Azure Site Recovery Deployment Planner の機能強化
  • Microsoft Azure Information Protection – iOS での保護された Office ドキュメントの作成
  • Microsoft Cloud App Security のプレビュー

HDInsight に関する発表と料金の引き下げ

Azure HDInsight は、あらゆるニーズに対応するフル マネージド型のエンタープライズ向けオープン ソース分析サービスです。先日この Azure HDInsight について、魅力的な発表 (英語) がありました。

  • 2018 年 1 月 5 日より、HDInsight のすべてのワークロードの料金を最大 52% 引き下げ、Microsoft R Server アドオンの追加料金を最大 80% 引き下げ。 今回の値下げに伴い、Azure HDInsight クラスターにオプションで追加できる「Premium レベル クラスター」が、「Enterprise セキュリティ パッケージ」という名称に変更されました。Enterprise セキュリティ パッケージは現在プレビュー期間中で、Premium レベルと同じ料金が適用されます。詳細については、HDInsight の料金ページをご覧ください。
  • Apache Kafka for HDInsight の一般提供を開始。 この一般提供開始により、IoT、不正検出、クリックストリーム分析、ソーシャル分析といったエンタープライズ クラスのリアルタイム分析ソリューションをオープン ソースで構築し、そのソリューションに 99.9% の可用性を保証する Azure HDInsight の SLA を適用できるようになります。現在、Apache Kafka for HDInsight はプレビュー料金で提供されています。一般提供料金は 2018 年 3 月 1 日から適用されます。Apache Kafka で使用されるディスクには、一般提供の料金が適用されます。詳細については、Apache Kafka for HDInsight に関するブログ記事 (英語) をご覧ください。また、料金の詳細は料金ページでご確認ください。
  • Log Analytics との統合の一般提供を開始。 Azure Log Analytics が Azure HDInsight と統合され、ミッション クリティカルな分析ワークロードでエンタープライズ クラスの監視機能を利用できるようになりました。この機能を使用すると、Azure HDInsight のすべてのワークロードでアラートの設定、監視、デバッグが可能です。
  • Power BI DirectQuery との統合のプレビューを開始。 インタラクティブなクエリ クラスターに既に存在しているデータやメトリックスから動的なレポートを作成できるようになりました。最新のデータを使用して、データ セット全体を視覚化するソリューションを迅速に構築できます。
  • Spark 用開発ツールを更新。 今回のリリースで、Azure HDInsight で動作する Spark 向けのサポートが Visual Studio Code に追加されました。これにより、運用環境用の堅牢なデータ パイプラインの構築や、分散型 Spark ジョブのデバッグが可能になります。さらに、Visual Studio Code で Python 向けおよび Spark 向けのインタラクティブなエクスペリエンスが利用できるようになっています。

これらの新機能の詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。マイクロソフトでは、今回 Azure HDInsight の新機能と料金の引き下げを発表できたことを嬉しく思っています。今後お客様は、フル マネージド型でエンタープライズ クラスの拡張可能なビッグ データ ソリューションをさらに低コストで活用しながら、世界規模の多様なオープン ソース分析ワークロードを実行していただけます。

詳細についてはこちらのブログ記事 (英語)Web ページをご覧のうえ、ぜひ今すぐAzure HDInsight をお試しください

Cognitive Services の Language Understanding サービスの一般提供

先日、 Microsoft Cognitive Services の Language Understanding サービスの一般提供が開始されました。これにより、パフォーマンス、サポート、SLA の面での成熟度が大きく進展することになります。

Language Understanding サービスでは、シンプルなツールを使用して独自のカスタム言語モデルを構築でき、ユーザーからの入力を理解してそれに応じたアクションを取るアプリケーションやボットを作成できます。

  • ユーザー インターフェイスが更新され、アプリ 1 つあたりのインテント (文章から識別されるタスクやアクション) は最大 500 に、エンティティ (インテントに関するタスクやアクションを完了させるために文章から抽出された関連情報) は最大 100 に拡張されました。たとえば、Language Understanding サービスを使用した旅行アプリでは、「パリへの航空券を予約する」という文章から BookFlight インテントと「パリ」という Location エンティティを抽出し、予約を行えるようになります。Language Understanding サービスは、ユーザーの発言の中からエンティティを認識し、それにラベルを付けます。これを利用することで、ユーザーの要求に応えるために取るべきアクションを選択できるようになります。
  • 既存の 5 つのリージョン (西ヨーロッパ、米国西部、米国東部 2、米国中西部、東南アジア) に加えて、新たに 7 つのリージョン (米国中南部、米国東部、米国西部 2、東アジア、北ヨーロッパ、ブラジル南部、オーストラリア東部) でも利用できるようになりました。これにより、ネットワーク レイテンシと帯域幅が改善されます。
  • 多くの言語でさまざまな機能がサポートされるようになりました。
  • これまで英語のみで提供されていた構築済みエンティティ (日付や時刻などの一般的な概念) が、フランス語、スペイン語、ポルトガル語でも利用できるようになりました。
  • 構築済みドメイン (ドメインごとにグループ化された、既製のインテントとエンティティのコレクション。ユーザーが直接追加しアプリ内で使用できる) が中国語にも対応しました。
  • Language Understanding サービスの語彙をカスタマイズしてボットのドメインの語彙として使用するためのフレーズ候補が、新たに中国語、スペイン語、日本語、フランス語、ポルトガル語、ドイツ語、イタリア語の 7 言語でもサポートされるようになりました。

詳細については、発表時のブログ記事をご覧ください。

Azure SQL Database – 自動チューニングの機能強化の一般提供

自動チューニングの強化された機能が利用できるように: 今回強化された自動チューニングの機能は 2 つあります。1 つは、「FORCE LAST GOOD PLAN」というチューニング オプションを含む、自動プラン修正と呼ばれる新機能です。もう 1 つは T-SQL から自動チューニングを構成する機能で、スクリプトを使用してデータベースの作成や管理を柔軟に行うことができます。新機能の詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。

Azure SQL Database – Elastic Database の Java 用ライブラリの一般提供

Azure SQL Database の Elastic Database ツール: Java 用 Elastic Database クライアント ライブラリの一般提供が開始されました。このクライアント ライブラリでは、SaaS (サービスとしてのソフトウェア) アプリケーション向けのマルチテナント パターンのサポートなど、シャーディング テクノロジを使用してアプリケーションのデータ層のスケールアウトを支援します。既存の C# バージョンと同様に、Java バージョンもオープン ソースです。皆様のコミュニティへのご参加をお待ちしています。詳細については、ドキュメント「スケーラブルなクラウド データベースの構築」をご覧ください。

Azure のセキュリティと運用の管理 – Azure Site Recovery Deployment Planner の機能強化

Azure Site Recovery を使用すると、ビジネス継続性を実現するためにお客様の環境に必要なコンポーネントが簡単に把握できるようになります。Deployment Planner では、お客様が達成したいと考える RPO に基づいて、ビジネス継続性を実現するために必要なネットワーク帯域幅やストレージに関するインサイトが提供されます。また、これまでサポートされていた VMware に加えて、新たに Hyper-V もサポートされます。Deployment Planner のコスト見積もりツールでは、実際に Azure でアプリケーションを実行する前に、ネットワーク、ストレージ、コンピューティングの各コストを見積もることができます。詳細については、VMware および Hyper-V 用 Azure Site Recovery Deployment Planner に関するブログ記事をご覧ください。

Microsoft Azure Information Protection – iOS での保護された Office ドキュメントの作成

iOS デバイスで Word、PowerPoint、Excel の保護されたドキュメントが作成できるように: モバイル デバイスで機密コンテンツを扱うことは珍しくありません。モバイル デバイスは生産性や共同作業の効率を高めますが、意図せずまたは悪意により機密情報を紛失するリスクも増大します。今回の機能強化により、iOS デバイスで Word、PowerPoint、Excel の保護されたドキュメントを作成できるようになりました。今回の更新の詳細についてはこちらの記事、Office で Information Rights Management を使用する方法についてはこちらの記事をご参照ください。

Microsoft Cloud App Security のプレビュー

クラウド アプリの機密ファイルをスキャンし自動で分類ラベルを適用: 今回新たに Azure Information Protection と Microsoft Cloud App Security の統合のプレビュー (英語) が開始されました。Microsoft Cloud App Security がクラウド アプリのファイルをスキャンして分類し、自動で Azure Information Protection のラベルを適用して、暗号化などの保護を行います。詳細については、Cloud App Security に関するブログ記事 (英語) をご覧ください。