MS クラウド ニュースまとめ – Azure Container Service (AKS) プレビュー、VM の B シリーズのプレビュー、他 (2017/10/25)

このポストは、10 月 25 日に投稿された Cloud Platform Release Announcements for October 25, 2017 の翻訳です。

 

この記事では、クラウド プラットフォーム チームが進める一連の新しい更新をまとめてご紹介します。

マイクロソフトでは、ユーザーの皆様によるクラウドの利用をサポートする取り組みを日々行っています。私たちは幅広い製品ポートフォリオを通じてマイクロソフトならではの最新技術、総合的なモバイル ソリューション、開発ツールを提供しており、ユーザーの皆様にはこれらをご活用いただくことで皆様が本来持つ力を余すところなく発揮していただきたいと考えております。今回お届けする最新リリース情報は以下のとおりです。

  • マネージド Kubernetes サービスの Azure Container Service (AKS) と Azure Container Registry の Geo Replication のプレビュー
  • Azure Information Protection scanner のプレビュー
  • Microsoft Intune の Intune Management Extension
  • Azure Virtual Machines の B シリーズのプレビュー
  • Azure Site Recovery と Azure Backup のセットアップの簡略化
  • Cognitive Services の Bing Search API の更新と Bing Custom Search の一般提供
  • Power BI Desktop の新機能の一般提供
  • Power BI サービスの新機能の一般提供
  • .NET Framework の更新版の一般提供

マネージド Kubernetes サービスの Azure Container Service (AKS) と Azure Container Registry の Geo Replication のプレビュー

マネージド Kubernetes サービスの Azure Container Service (AKS) と、 Azure Container Registry Geo Replication のプレビューを開始

マイクロソフトは、コンテナー サービスのイノベーションを継続しており、今回マネージド Kubernetes サービスの Azure Container Service と Azure Container Registry の Geo Replication のプレビューを開始しました。AKS によって Kubernetes のホスト環境を管理することで、コンテナー オーケストレーションの専門知識がなくても、コンテナー型アプリケーションをすばやく簡単にデプロイ、管理することができます。また、アプリケーションをオフラインにすることなく、オンデマンドでリソースをプロビジョニング、アップグレード、スケーリングできるため、継続的な運用と保守の負担が軽減されます。さらに、Geo Replication によって Container Registry は単一のレジストリとして機能し、レプリケートされたリージョンではローカルに運用できます。多数の Azure サービスでイメージを使用する場合に、単一の管理プレーンのメリットを得ると共に、ネットワークの近い場所からイメージをプルしてスピードと信頼性を確保することができます。
Azure Container Registry の Basic、Standard、Premium SKU の一般提供も開始されました。Container Registry のお客様はマネージド SKU を使用して、Basic、Standard、Premium の各レベルに簡単に移行できます。Container Registry では、ストレージ アカウントのキャッシュを管理して、スループットと API 呼び出しに対応します。Premium を選択した場合、Azure Container Registry で管理される複数の (保存中に暗号化された) ストレージ アカウントにイメージがレプリケートされるため、スループットが向上します。

マネージド Kubernetes サービスのプレビューの詳細については、こちらのページ (英語) をご覧ください。Geo Replication のプレビューについてはこちらのページ、Azure Container Registry のマネージド SKU についてはこちらのページ (英語) をお読みください。

Azure Information Protection スキャナーのプレビュー

重要なオンプレミス データを管理、保護できるように、Azure Information Protection スキャナーのパブリック プレビューがリリースされました。このスキャナーは、ファイル サーバーやオンプレミスの SharePoint サーバーなどの社内のリポジトリを定期的にスキャンするように構成し、企業ポリシーに基づいて機密データの検出、ラベル付け、保護を行うことができます。これは、オンプレミスからクラウド ストレージへのデータ移行を計画しているシナリオや、GDPR などの規制およびコンプライアンス要件への準拠に取り組んでいるシナリオでは特に重要です。スキャナーの詳細についてはこちらの記事 (英語)、技術的な詳細についてはこちらのドキュメント (英語) をご覧ください。また、こちらのページ (英語) ではスキャナーのデモをご覧いただけます。

Microsoft Intune の Intune Management Extension

Windows 10 のリリース以来、Intune には最新の管理機能が定期的に追加されています。最近では、Office 365 ProPlus をデプロイする機能、BitLocker の管理、Windows Update for Business との統合などが実装されました。現在は、Intune Management Extension を使用して Windows 10 デバイスで PowerShell スクリプトを実行する機能の開発も進めています。その他にも、今後は新しい Windows 10 モバイル デバイス管理設定などの新機能や、Windows AutoPilot、Windows Defender ATP、ビジネス向け Windows ストア、Surface Hub のサポートの強化が予定されています。詳細については、こちらの記事 (英語) をご覧ください。

Azure Virtual Machines の B シリーズのプレビュー

B シリーズのプレビュー料金 | B シリーズのドキュメント

Azure Virtual Machines ファミリに新たに追加された B シリーズのパブリック プレビューが開始されました。B シリーズは、既存のサイズの中で最も低コストで、CPU 使用率の変化に柔軟に対応できます。Web サーバー、小規模なデータベース、開発およびテスト環境など、Azure で実行されるワークロードには、CPU パフォーマンスがバーストする可能性が非常に高いものが数多くあります。これらのワークロードは必要最小限の CPU 使用率で長時間実行されますが、受信トラフィックや要求されたタスクに応じて CPU 負荷が 100% まで急増します。現在のサイズでは、低パフォーマンスで実行している間も、バースト時の高パフォーマンスに対応できるように、100% の CPU の料金を支払う必要があります。
B シリーズを使用すると、常時 100% の CPU パフォーマンスを必要としないものの、パフォーマンスがバーストするこれらのワークロードをコスト効率の良い方法でデプロイすることができます。B シリーズの仮想マシン (VM) が低パフォーマンスで実行され、CPU のベースライン パフォーマンスに達しない間は、VM インスタンスにクレジットが加算されます。VM に十分なクレジットが蓄積されると、アプリケーションで必要な CPU パフォーマンスが高くなった場合に vCPU 使用率を 100% までバーストできるようになります。

B シリーズ VM では、必要に応じて料金を支払い、バーストすることができます。必要ないときには CPU 使用率を低く抑え、必要なときに CPU を 100% までバーストさせることができます (Intel® Haswell 2.4 GHz E5-2673 v3 プロセッサ以上を使用)。このように細かく制御できることで、コストの柔軟性が非常に高くなり、柔軟な価値がもたらされます。プレビュー期間中、B シリーズは 6 種類の VM サイズで提供されます。

Azure Site Recovery と Azure Backup のセットアップの簡略化

現在、Azure Site Recovery で災害復旧をさらに簡単にセットアップできるように、仮想マシンのエクスペリエンスに組み込まれたセットアップ機能のパブリック プレビューが提供されています。これにより、アプリケーションを別の Azure リージョンにワンクリックでレプリケートできるようになりました。災害復旧設定は事前に構成されているため (Recovery Services コンテナーの作成を含む)、時間を節約すると同時により多くのアプリケーションを保護できます。Azure Site Recovery では、Windows Server 2016 を実行している VMware 仮想マシンの災害復旧もサポートされました。Azure の仮想マシンで Azure Site Recovery を有効にする方法については、こちらの記事 (英語) をご覧ください。また、[Create virtual machines] メニューからバックアップ計画を直接セットアップする機能のパブリック プレビューも開始され、データを保護するための手順が簡略化されました。これにより、1 か所で保持ポリシーやバックアップ頻度を設定したり、バックアップを有効にしたりすることができます。この機能を使用すると、ランサムウェアからデータを保護し、最初からインフラストラクチャの総コストを削減できます。仮想マシンの作成エクスペリエンスとの統合の詳細については、こちらの記事 (英語) をご覧ください。

Cognitive Services の Bing Search API の更新と Bing Custom Search の一般提供

Microsoft Cognitive Services では、自然なコミュニケーション手段を使用してニーズを見たり、聞いたり、話したり、理解したり、解釈したりする機能によって、次世代アプリケーションを強化することができます。

今回、Azure ポータルで Bing Custom Search API と新しい Bing Search API の一般提供が開始されました。

Bing Custom Search により、高度にカスタマイズされて対象を絞った Web 検索ができるようになります。これにより、商用レベルのサービスで、対象が限定された Web 空間からより適切な結果を得ることができます。
Bing Custom Search の一般提供時の料金の詳細については、こちらのページをご覧ください。

また、新しい Bing Search API の一般提供が開始されました。 Bing Web Search API のクエリ パフォーマンスが向上し、すばやく検索結果を得られます。
このプログラムでは、複数の更新が実施されました。まず、新しい並べ替えとフィルターのオプションでは、話題のトピックや画像の中から関連性の高い結果を取得できます。また、エラー メッセージが改良され、トラブルシューティングが容易になると共に、問題のあるクエリの診断が改善されます。さらに、Bing Search API の機能をアプリケーションに簡単に組み込むことができるように、ドキュメントも更新されました。

新たに一般提供が開始された Bing API は以下のとおりです。

詳細については、こちらの記事 (英語) をご覧ください。

Power BI Desktop の新機能の一般提供

ご要望の多かった Power BI Desktop の新機能がビジネス アナリストの皆様に向けてリリースされました。

ブックマーク ( プレビュー ) : ブックマーク機能のプレビューが公開されました。これは Data Insights Summit でデモを実施したもので、分析情報を保存して他人と共有できる強力な機能です。ブックマークを使用すると、関心のある状態をレポートの一部として保存できます。前回中断した箇所から分析をすばやく再開したり、レポートのプレゼンテーションをまとめたり、レポートのナビゲーションを作成したりなど、ブックマークはさまざまな用途に使用できます。

スポットライト: ブックマーク機能の一部として、プレゼンテーション中に特定のグラフを目立たせる新しい機能も追加されました。フォーカス モードを使用して、グラフのサイズを一時的に拡大し、ページ全体に表示することができます。また、レポートを表示したまま特定のグラフを目立たせたい場合は、そのビジュアルにスポットライト機能を使用して、ページ上の他のすべてのグラフをフェードアウトさせることができます。

SQL Server Analysis Services (SSAS) ライブ接続のクイック メジャー: SQL Server Analysis Services モデルに対してライブ接続モードを使用しているレポートにクイック メジャーを使用できるようになりました。モデルでクイック メジャーを使用するには、[Preview features] のスイッチをオンにします。

Windows ストアでの Power BI Desktop の提供: Ignite でも発表したように、Windows ストアから Power BI Desktop を入手できるようになりました。詳細については、こちらの動画 (英語) をご覧ください。最新の Power BI Desktop をダウンロードして今すぐ新機能をご利用ください。今回ご紹介した新機能やその他の機能の詳細については、Power BI ブログ (英語) をお読みください。

Power BI サービスの新機能の一般提供

ご要望の多かった Power BI サービスの新機能が、エンド ユーザーやビジネス アナリストの皆様に向けてリリースされました。

Power BI Premium でユーザーとダッシュボードを共有: マイクロソフトは、お客様が既存の Power BI デプロイメントにできるだけ簡単に Premium を導入し、すべてのユーザーへの無制限の配布、一貫したパフォーマンス、スケーラビリティといったメリットを活用できるようにしたいと考えています。大規模に配布する場合には Power BI アプリの使用が推奨されますが、一部のお客様からは、Premium の導入を促進できるように、既存のダッシュボード共有を使用したいというご要望が寄せられています。そこで今回、Pro ユーザーがすべてのユーザーに対して Premium ワークスペースのコンテンツのダッシュボードを共有できるようになりました。

仮想コアのプーリングによるビジネス ニーズに応じた容量の割り当て: Power BI Premium SKU を購入すると、対応する数の仮想コアにアクセスできます。仮想コアのプーリングにより、Premium 容量の 1 つまたは複数のノードに仮想コアを柔軟にプロビジョニングすることができます。たとえば、P3 を購入した場合は、32 個の仮想コアにアクセスできます。この 32 個の仮想コアを使用して、P1 (8 コア/ノード) x 4 ノード、P2 (16 コア/ノード) x 2 ノード、P3 x 1 ノードのいずれかをプロビジョニングできます。また、使用できる仮想コア数の範囲内で、ノード構成を自由に変更することもできます。詳細については、こちらのページをご覧ください。

利用状況の指標の読み込み速度の向上: 利用状況の指標に関するレポートの読み込み速度が何倍にも向上し、ダッシュボードやレポートの作成者がビジネス効果の分析情報をさらに迅速に確認できるようになりました。利用状況の指標の詳細については、こちらのページをご覧ください。powerbi.microsoft.com にサインインして、今すぐ新機能をご利用いただけます。今回ご紹介した新機能やその他の機能の詳細については、Power BI ブログ (英語) をお読みください。

.NET Framework の更新版の一般提供

.NET Framework は、Windows アプリケーションを開発するための開発プラットフォームです。実行中のアプリケーションにさまざまなサービスを提供するもので、Windows と共に配布されています。新しい .NET Framework の更新版は、Windows Fall Creators Update (RS3) のリリースと同時に一般提供されるほか、下位のオペレーティング システム向けに Windows Update でもロールアウトされます。詳細については、リリース ノート(英語) をご覧ください。