MS クラウド ニュースまとめ – Azure Stack TP3, Azure SQL DB 強化、他 (2017/3/8)

このポストは、3 月 8 日に投稿された Cloud Platform Release Announcements for March 8, 2017 の翻訳です。

 

この記事では、クラウド プラットフォーム チームが進める一連の新しい更新をまとめてご紹介します。

マイクロソフトは、今日のモバイル ファースト、クラウド ファーストの世界で企業がクラウドの文化に足を踏み入れるために必要なテクノロジとツールを提供しています。マイクロソフトの他にはないイノベーション、包括的なモバイル ソリューション、開発者ツールによって、当社のすべてのお客様のクラウド ファースト時代における真の可能性の実現を支援します。

クラウドによる迅速なイノベーションを期待されるお客様のニーズにお応えして、マイクロソフトは幅広いクラウド プラットフォーム製品ポートフォリオを提供しています。以下は、マイクロソフトの最新のリリース情報を一覧にしたものです。詳細をご覧になりたい場合は、各セクションのリンク先をご確認ください。今回の最新情報は次のとおりです。

  • Azure Stack の TP3
  • Visual Studio 2017 のリリース
  • .NET Core Tools (CLI 1.0) のリリース
  • Team Foundation Server 2017 Update 1 のリリース
  • N|Solid の Azure Marketplace での一般提供
  • Azure SQL Database のデータ保護 – BLOB 監査の一般提供
  • Azure SQL Database のスケールアップ – P11/P15 のパブリック プレビュー
  • Azure SQL Database のスケールアップ – Premium RS のパブリック プレビュー
  • Cognitive Services での Bing Speech の一般提供
  • DocumentDB の集計関数、Emulator、Azure Search のパブリック プレビュー
  • Power BI Embedded の更新の一般提供
  • Power BI サービスの一般提供
  • SQL Data Warehouse での Data Lake Store Direct Loading のパブリック プレビュー
  • IT Pro Cloud Essentials – 新しい Azure 試用プラン

Azure Stack の TP3

企業が成長を加速させ、他にはないカスタマー エクスペリエンスを生み出すためには、クラウド テクノロジをベースとした革新的なアプリケーションを開発することが重要です。従量課金で利用できるクラウド テクノロジを採用したアプリケーションは今や珍しくありません。マイクロソフトでは、ビジネス目標やアプリケーション設計に適したクラウド レベルの柔軟性とイノベーションをハイブリッド クラウド環境で実現することを目指しています。このたび、Azure テクノロジをオンプレミスへ拡張する Azure Stack の新たなサービスを発表いたします。

  • TP3 の提供開始: Technical Preview 3 (TP3) をダウンロード (英語) いただけます。TP3 では、アプリケーションがさらに刷新され、Azure に接続できない場所でも運用可能になったほか、インフラストラクチャとセキュリティに関する機能が強化されています。
  • パッケージと価格モデル: Azure Stack では、クラウドの従量課金モデルをオンプレミスに適用します。
  • ロードマップの更新: 今後 TP3 で Azure Functions を実行できるようになります。その後、Blockchain (英語)Cloud Foundry (英語)Mesos (英語) の各テンプレートにも対応する予定です。Azure Stack の一般提供に向け、今後も継続的にイノベーションを提供していきます。TP3 を Technical Preview メジャー アップデートの最終版とし、2017 年中旬には Azure Stack 統合システムの受注開始を予定しています。

Visual Studio 2017 のリリース

3 月 7 日 (火) より、Visual Studio 2017 の一般提供を開始し、アプリケーションやプラットフォームを問わず、開発者の生産性を最大限に向上させる新機能をご利用いただけるようになりました。

一般提供開始に関するブログ記事で詳しくご紹介しているとおり、Visual Studio 2017 では、生産性の向上、開発基盤の刷新、クラウド開発の効率化、さらには最高レベルのモバイル開発が実現します。

詳細はブログ記事全文または Visual Studio 2017 の Web ページをご覧ください。

.NET Core Tools (CLI 1.0) のリリース

.NET Core Tools を正式リリース
.NET Core コマンド ライン インターフェイス (CLI) は、.NET Core アプリケーションの開発 (作成、コンパイル、NuGet パッケージ管理、実行、テストなど) に使用するツールです。このたび初回バージョンを正式にリリースいたします。.NET Core CLI は Windows、Mac、Linux 環境をサポートしています。Visual Studio 2017 に搭載されており、Visual Studio Code でも、C# 拡張機能を介して使用できます。 .NET Core Tools は、ランタイムとフレームワークと共に https://dot.net/core (英語) からダウンロード可能です。

Team Foundation Server 2017 Update 1 のリリース

すべての開発者にご利用いただける共同作業プラットフォーム Team Foundation Server 2017 の Update 1 をリリースいたします。Update 1 には、TFS 内でのチームの共同作業エクスペリエンスを強化する新機能が追加されています。他にも、Delivery Plans、プロセス テンプレート管理エクスペリエンス、パッケージ管理での npm のサポート、高度なリポジトリのアクセス許可管理、プル リクエストの改良、テスト影響分析、ブランチ ポリシーの改良、ホーム ページのパーソナライズなどの新機能が追加されています。詳細についてはリリース ノートをご覧ください。

N|Solid の Azure Marketplace での一般提供

クラウドにおける Node.js (英語) ビジョンの一環として、マイクロソフト パートナーの NodeSource が N|Solid を Azure Marketplac で一般公開しました。N|Solid は、完全互換のエンタープライズ向け Node.js ランタイムです。これにより、お客様のクラウドにおける選択肢が広がり、Microsoft Azure のサービスがさらに充実します。エンタープライズ開発における Node.js の勢いをクラウドで実感していただけます。

Azure SQL Database のデータ保護 – BLOB 監査の一般提供

Azure SQL Database BLOB 監査の一般提供を開始
Azure SQL Database の BLOB 監査 (英語) は、データベースのイベントを追跡し、Azure Storage アカウントの監査ログに記録します。これにより、コンプライアンスを遵守し、データベース アクティビティを把握できるほか、ビジネスの懸念事項やセキュリティ違反の可能性を示す不整合を詳しく確認できます。BLOB 監査は現行のテーブル監査に代わる機能で、Azure SQL Database 監査のパフォーマンス向上や、きめ細かい制御、ストレージ コストの低減などが可能になります。BLOB 監査と脅威検出機能 (パブリック プレビュー) を組み合わせた新たなセキュリティ層では、脅威の発生を検出、調査し、対策を講じることができます。

Azure SQL Database のスケールアップ – P11/P15 のパブリック プレビュー

P11 と P15 向けの 4 TB オプション
P11 や P15 のデータベースをご利用のお客様は、パブリック プレビューとして最大 4 TB のストレージ (英語) を追加料金なしで使用できるようになります。すべてのパフォーマンス レベルにおけるさらなる容量提供を目指す取り組みの重要なステップとして、P11 と P15 で利用可能なストレージ容量を 4 TB にスケールアップしました。アプリケーションの運用に最適なプラットフォームをより柔軟にお選びいただけます。

Azure SQL Database のスケールアップ – Premium RS のパブリック プレビュー

Azure SQL Database Premium RS レベルを新たに提供
料金 | SQL Database
Azure SQL Database の Premium RS レベルのプレビューを開始いたします。Premium RS は、耐久性保証が限定的で低水準の SLA を許容できる、I/O 負荷の高いワークロード向けに設計されており、インメモリ テクノロジを使用した開発、高パフォーマンス ワークロードのテスト、分析ワークロードの作成などのシナリオを対象としています。Premium RS は単一データベースとエラスティック プールで提供されます。詳細については、Azure ブログの記事 (英語) をご覧ください。

Cognitive Services での Bing Speech の一般提供

Web サイト | 料金
Microsoft Cognitive Services は、Microsoft Research がインテリジェント アプリ構築のために 10 年をかけて開発した、高度な視覚、音声、言語、知識、検索テクノロジを活用できる API コレクションです。
このコレクションに含まれる Bing Speech API の一般提供を 3 月 1 日に開始いたしました。
Bing Speech API を使用すると、音声をテキストに変換し、その意図を理解し、テキストを音声に再変換して自然に応対することが可能になります。

  • 音声をテキストに: API でマイクを起動し、リアルタイムで音声を取り込みます。別の音源からのリアルタイムの音声認識やファイル内の音声の認識も可能です。あらゆるシナリオでリアルタイム ストリーミングのオプションも利用できるため、音声がサーバーに送信されると同時に部分認識の結果も返されます。音声認識 API では、音声でトリガーされるスマート アプリを構築できます。
  • テキストを音声に: テキストを音声に変換します。アプリケーションからユーザーに「応答」する場合、この API を使用して、アプリで生成したテキストを音声に変換し、ユーザーに向けて再生できます。音声読み上げ API を利用して言葉を話すスマート アプリを構築できます。
  • 発言の意図を理解: 音声を意図に変換します。音声認識と似ていますが、音声意図認識では音声入力から認識されたテキストを返すだけでなく、音声に関する構造化情報がサーバーから返されるため、話し手の意図をアプリで簡単に解析でき、続けてさらなるアクションを起こすことができます。意図の認識には Microsoft Language Understanding Intelligent Service (LUIS) によってトレーニングされたモデルを使用しています。

Bing Speech の詳細や使用方法については、Bing Speech API のページをご覧ください。

DocumentDB の集計関数、Emulator、Azure Search のパブリック プレビュー

Azure DocumentDB: 集計関数のサポート、Docker での Emulator の実行、Azure Search との統合
Azure DocumentDB の集計機能がパブリック プレビューとしてグローバル規模でサポートされるようになります。DocumentDB クエリ エンジンに、SQL 集計演算子 (COUNT、MIN、MAX、AVG、SUM) のサポートが組み込まれます。また、DocumentDB Emulator が Docker コンテナーで利用できるほか、Azure ポータルからボタンをクリックするだけで DocumentDB コレクションに Azure Search を追加できます。詳細は、集計関数 (英語)DocumentDB EmulatorAzure Search に関するプログをご覧ください。

Power BI Embedded の更新の一般提供

3 月 8 日に発表された Power BI Embedded の新機能により、パーソナライズされた分析をアプリケーションに追加できるようになります。新しい API を利用すると、エンドユーザーがアプリケーションから離れることなく、Power BI Embedded レポートを作成、編集、パーソナライズできます。この新しい Web ベースの HTML5 埋め込み編集エクスペリエンスでは、ISV の皆様が求めていた機能を業界最先端のクラウド サービスですばやく簡単に利用できます。いくつかの新機能をご紹介します。

  • Power BI Embedded ビジネス分析プラットフォームに追加されたセルフサービスの新機能によって、アプリケーション ユーザーはコンテキスト内でリッチなセルフサービス分析を実行したり、アプリケーション内でレポートを作成、編集、パーソナライズしたりできます。開発者は、レポート作成、編集、保存に関するユーザー権限を管理できます。レポート作成者は、アプリケーション環境内でレポートを簡単にオンライン編集することができます。
  • 新しいデータ接続機能では、開発者は Power BI Embedded REST API を使用して新規データセットを作成し、Power BI Embedded レポートで使用することができます。Power BI Embedded のプッシュ データ API では、データセット内のデータを最新の状態に維持し、Power BI Embedded でリアルタイム レポートを実現できます。
  • Azure 環境で利用できる新しいテナント デプロイメント機能では、Power BI Embedded REST API を使用して、ワークスペースの追加または削除、レポートのクローン、データセットへのバインド、ワークスペースとそのコンテンツすべての削除などを実行できます。

詳細については、Power BIPower BI Embedded のページをご覧ください。使用を開始するには、Power BI はこちらに、Power BI Embedded はこちらにアクセスしてください。Power BI Embedded によるレポート埋め込みの活用例をぜひ体験ください。

新機能の詳細やその他の機能については、Power BI ブログ (英語) をご覧ください。

Power BI サービスの一般提供

米国政府機関向けの Power BI Pro で、「Web に公開」機能が利用できるようになりました。米国政府機関のユーザーは、対話型の Power BI 視覚情報をブログ記事や Web サイト、メールやソーシャル メディアなどに埋め込んで簡単にオンラインであらゆるデバイス向けに公開することができます。Web に公開したレポートやイメージは、インターネット上のだれもが表示でき、認証は必要ありません。
事前に一般公開可能なデータや視覚情報であることを確認することをお勧めします。機密情報の取り扱いにはご注意ください。

詳細については、Web への公開に関するドキュメントをご覧ください。
また、ドキュメント「米国政府顧客向け Power BI」と「Power BI サービスに米国政府組織を登録する」もご参照ください。

SQL Data Warehouse での Data Lake Store Direct Loading のパブリック プレビュー

Data Lake Store から Azure SQL Data Warehouse への直接読み込みが可能に
外部テーブルを介した Azure Data Lake Store への接続で、UTF-16 エンコーディングの区切りテキスト ファイルの読み込みがサポートされ、PolyBase における行の長さの制限が、Azure SQL Data Warehouse に読み込む 1 行あたり 32 KB から 1 MB に引き上げられました。Azure Data Lake Store への接続を自由に追加できるようになったことで、SQL Data Warehouse がすべての Azure データ ストレージ サービスとつながります。

IT Pro Cloud Essentials – 新しい Azure 試用プラン

今日では、多くのユーザーの皆様に Azure の便利な機能をご活用いただいています。まだご利用でない方は、この特別なプランで Azure をお試しいただけるチャンスです。IT Pro Cloud Essentials プログラム (無料) に参加いただいた方には、300 ドル相当の 12 か月間のクレジットを 25 ドルでご提供いたします。Azure では、以下のようなサービスが利用できます。

  • コンピューティングやストレージなどのクラウド サービスへの無料アクセス
  • モバイル アプリや Web アプリ向けのバックエンド サービスの利用
  • IoT、機械学習、分析などのサービスの利用

このプランを利用するには、無料の IT Pro Cloud Essentials プログラムにご参加ください。さらに多くのクラウド サービスのほか、価値ある実践体験、スキル目標に合わせたトレーニング、エキスパートによるテクニカル サポートなどが提供されます。

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