ハイブリッド クラウドがさらに大きく進化 – Windows Server 2016 の一般提供を開始

執筆者: Microsoft Windows Server Team (Windows Server, Announcements)

このポストは、10 月 12 日に投稿された Another big step in Hybrid Cloud – Windows Server 2016 general availability の翻訳です。

 

今回は、クラウド プラットフォーム担当プロダクト マーケティング シニア ディレクターの Mark Jewett の記事をご紹介します。

このたびマイクロソフトは、Windows Server 2016 および System Center 2016 の一般提供開始を発表しました。これによりお客様は、Windows Server のオペレーティング システムを従来型のアプリケーションとクラウド ネイティブ アプリケーションの両方に利用して、さらに幅広くイノベーションの加速やセキュリティの強化を実現していただけます。

Windows Server 2016 はクラウド対応 OS として設計されており、ハイブリッド クラウド環境に対応しています。Azure データセンターで運用され、グローバルなパブリック クラウドの厳格な要件からさまざまな経験を経て成熟しており、日々進化するクラウド イノベーションへの対応に欠かせないソフトウェア定義機能を備えています。また、どのようなビジネス要件でも安心してデプロイ可能な仮想マシンや新しいコンテナー形式を使用することで、データセンター環境やプライベート クラウド環境、パブリック クラウド環境にシームレスに移行することが可能です。さらに、Microsoft Azure の移行を支援する Azure Hybrid Use Benefit を利用すれば、Azure で Windows Server VM を割引価格で使用できます。

今回の発表は、マイクロソフトが推し進めているハイブリッド クラウドへの取り組みの 1 つであり、長期的に見てもハイブリッド クラウドは、企業のお客様の中でも特にクラウドへの移行に積極的なお客様にとって現実的な選択肢であると言えます。アプリケーションの中にはパブリック クラウドにすぐに移行できるものもありますが、技術的な理由や規制の問題で難しいものもあります。しかし Windows Server 2016 は、そうしたアプリケーションが現在実行されていても将来的に実行されることになっても関係なく、リッチな機能を提供する安全なプラットフォームであると言えます。

Windows Server 2016 以外にも、マイクロソフトはハイブリッド クラウドへの取り組みの成果を自社ポートフォリオに反映させており、データ、ID、管理、アプリケーション、そしてインフラストラクチャ プラットフォーム全体で包括的な機能を提供することに努めています。

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図 1: マイクロソフトの製品およびサービスに組み込まれているハイブリッド機能

ハイブリッド クラウドが現実的であることが認識されるにつれて、従来の IT ベンダーやパブリック クラウド ベンダーもハイブリッドに興味を示し始めています。しかし、彼らの取り組みは、マイクロソフトのハイブリッド クラウドに対するそれとは根本的に異なります。お客様からは、クラウド環境間を接続するだけでは不十分であるという声が聞かれます。前提条件として高性能なネットワーク接続と共通の VM 形式を使用することは必要ですが、カギとなるのは一貫性です。一貫性とはつまり、リソースがどこにあっても IT プロフェッショナル、開発者、エンド ユーザーのどのエクスペリエンスも変わらないということであり、また、適切なクラウド リソースを適切なタイミングで使用できるという柔軟性が常に確保されるということでもあります。

ハイブリッド クラウドが一貫性を持つことにはさまざまなメリットがあります。その 1 つが開発手法の統一で、これにより開発者は同じ手法でアプリケーションやサービスを開発し、それをビジネス ルールや技術的な要件のもとで適切な場所にデプロイすることができます。

また、DevOps や管理環境も統合できるため、オペレーターはハイブリッド クラウド全体にわたるリソースの管理や更新を 1 つのインターフェイスから行うことができます。新しい環境を学習することも比較的容易になるため、その分の時間を情報の精査やプロアクティブな対応の準備に振り向けることができます。

さらに、ID とセキュリティを共通のものにできるというメリットもあり、使用するアプリケーションがどこにあってもユーザーは確実に保護され管理されることになります。

ハイブリッド クラウドが一貫性を持つことによるメリットは他にもあり、既存のアプリケーションをクラウドにシームレスに拡張することができます。これにより、データを低コストで長期間保存したり、アプリケーションやインフラストラクチャをまったく変更することなくそのまま使用することができます。

マイクロソフトはお客様のクラウド移行の支援に積極的に取り組んでおり、その布石として、今回あらゆる規模のお客様のニーズをカバーする包括的なハイブリッド クラウド ソリューション Windows Server 2016 の一般提供開始を発表しました。Windows Server 2016 をぜひ実際にお試しいただければ幸いです。評価版はこちらからダウンロード可能です。また、10 月 13 日に行う Windows Server 2016 の Web キャストへのご参加もお待ちしています。