Windows Server 2016 のリリースを発表

執筆者: Microsoft Windows Server Team (in Windows Server, Announcements)

このポストは、9 月 26 日に投稿された Announcing the launch of Windows Server 2016 の翻訳です。

 

今回は、Windows Server 担当ジェネラル マネージャーを務める Erin Chapple の記事をご紹介します。

アトランタで開催されている Ignite カンファレンスにおいて、マイクロソフトの最新サーバー OS となる Windows Server 2016 (英語) のリリースが発表されました。こうして世界中の皆様にお届けする準備が整ったことをたいへん嬉しく思うと共に、この場を借りてこの待望のリリースの実現にご協力くださったユーザーの皆様に感謝申し上げます。Windows Server 2016 には革新的な技術が多数組み込まれており、既にご利用の皆様から非常に大きな反響をいただいています。5 か月前にリリースされた最終の Technical Preview は 50 万台以上のデバイスで実行され、大規模なグローバル企業からプライベート クラウドのホスティング会社まで、世界中のあらゆる地域のあらゆる規模のお客様にご利用いただいています。

製品に組み込む機能については、お客様からのご意見を重視しました。お客様の話に耳を傾けると、お客様を取り巻く環境が大きく変化していることが伝わってきます。多くのお客様がプロセスやアプリケーションを進化させ、より高速で強力なビジネス ソリューションを実現していますが、既存のワークロードをより安全で効率的に運用する必要にも迫られています。IT 担当者と開発者が協力してクラウド コンピューティングをはじめとするさまざまな新技術を駆使してイノベーションを進めると同時に、従来の環境から新しい環境へ基幹アプリケーションを移行しなければなりません。また、IT 担当者は戦略的な投資判断を行い、ハイブリッド クラウド環境で自社をサポートしてくれるベンダーやソリューションを見極める必要があります。

Windows Server 2016 の設計にはこのようなお客様からのご意見が反映されています。私たちは Windows Server 2016 を「クラウド対応 OS」と呼んでいます。これは、お客様の今日のニーズに対処し、クラウドへの移行を簡素化するテクノロジを採用しているためであり、Windows Server 2016 は従来のアプリケーションとデータ センター インフラストラクチャを実行できる優れたサーバー OS であると同時に、かつてないほど多くの革新的機能によって、お客様がワークロードをより安全で効率的に高速なクラウド モデルに移行できるよう支援します。あらゆるワークロードをオンプレミスでもクラウドでも実行できる柔軟性を備えているため、移行先の環境として最適です。

Windows Server 2016 は、次の 3 つの領域の強力な革新的機能を提供します。

  • 最新の多層セキュリティ: 新聞を読んでいると、セキュリティ侵害に関する記事の見出しを毎日のように目にします。攻撃は巧妙化し続けているため、企業は発生し得るあらゆるレベルの不正アクセスに対して新しい防御層を施し、より高度な環境で対抗する必要があります。Windows Server は、ミッション クリティカルなアプリケーションやデータベースを実行する OS として、企業のセキュリティ対策の中で戦略的な役割を担います。Windows Server 2016 は、特権アクセスの制御、仮想マシンの保護、最新の攻撃に対するプラットフォームの強化を目的としたさまざまな新機能を備えており、IT 担当者は攻撃からの防御や不審な行為の検出を行うことができます。新しいセキュリティ機能の詳細については、こちらのページ (英語) をご覧ください。
  • ソフトウェア定義データ センター: Azure パブリック クラウドが Windows Server で運用されていることはあまり知られていないことですが、Azure では Windows Server と Hyper-V を非常に大きな規模で使用し、最高クラスの効率性を誇るデータ センターを世界中で運用しています。すべての企業がこのような規模での運用を必要としているわけではありませんが、この新しいクラウドの効率性がもたらすメリットは、どの企業も確実に手に入れることができます。マイクロソフトではすべてのお客様にこのメリットをお届けするために、今回のリリースにそうした機能を組み込むことに全力で取り組みました。その結果、Windows Server 2016 は Azure から着想を得たソフトウェア定義のコンピューティング、ストレージ、ネットワークの各機能を利用することで、あらゆるデータセンターでさらなる柔軟性とコスト効率を実現しています。新しいソフトウェア定義データセンター機能の詳細については、こちらのページ (英語) をご覧ください。
  • クラウド対応アプリケーション プラットフォーム: アプリケーションは企業活動において中心的な役割を果たしており、顧客にサービスを提供したりロイヤルティ獲得をめぐって効果的に競争したりするうえで欠かせません。あらゆる企業でデジタル変革が加速するにつれて、ほぼすべてのアプリケーションが移行や転換を迫られています。Windows Server 2016 は、Windows Server コンテナーや軽量な Nano Server のデプロイメント オプションなどの新機能を採用しており、オンプレミスと Azure のいずれの環境の既存のアプリケーションもクラウド ネイティブなアプリケーションも、これまでになかった方法でデプロイし実行することができます。そしてこのたび、Docker との新しい合意に至り (英語)、開発者の負担軽減を図ることを発表いたしました。これにより、商用サポートされている Docker Engine (CS Docker Engine) を追加コストなしで Windows Server 2016 ユーザーの皆様にご利用いただけることになります。新しいアプリケーション プラットフォーム機能の詳細については、こちらのページ (英語) をご覧ください。

この記事からも伝わるかと思いますが、私はマイクロソフトのハイブリッド クラウド プラットフォームの重要な要素である Windows Server 2016 に大きな期待を寄せています。また、System Center 2016 のリリースも発表 (英語) されましたので、そちらもぜひご確認ください。System Center 2016 では、Windows Server 2016 の新機能のデプロイや管理を支援する機能が強化されています。

提供状況

Windows Server 2016 は、本日から評価版の提供が開始されています。また、10 月の価格表に記載され、販売が開始されます。ボリューム ライセンスをご利用のお客様は、10 月中旬の一般提供開始時に、完全にライセンス許諾されたソフトウェアをダウンロードできるようになります。

利用開始の案内

皆様からのフィードバックもお待ちしております。Windows Server 2016 を使用した感想をお聞かせください。