SQL Server 2016一般提供開始のアナウンスとそれに伴う各種取り組みのご紹介

執筆者: 斎藤 泰行(日本マイクロソフト株式会社 クラウド&サーバー製品マーケティング部 部長)

 

本日は SQL Server 2016 に関する最新情報と日本マイクロソフトの取り組みについてお伝えします。

Microsoft SQL Server 2016 一般提供開始

Microsoft SQL Server は、目まぐるしく変化するお客様や市場のニーズ、データベースのトレンドをタイムリーに製品に組み込むことを目的に、2008 年にリリースした SQL Server 2008 以降、18 か月から 24 か月の周期で新しい SQL Server をリリースしております。これにより、着実に機能を強化し熟成を重ねたことが広くお客様にも評価され、現在ベンダー別売上金額シェアで国内 No.1 のシェア(ITR Market View: DBMS/BI 市場 2016)を獲得するに至り、文字通り市場で最も利用されているデータベースに成長しました。

そして、このたび2016 年 6 月 1 日より最新バージョンである SQL Server 2016 の一般提供を開始しました。SQL Server 2016 では、拡張を続けるオンライン ビジネスを支えるインメモリ機能や、高度な分析を支えるカラムストアや統計言語である R の実行エンジンをデータベースに標準搭載しています。加えて、定評あるレポーティングの機能に関しては、最新のトレンドに対応し、HTML5 のレンダリングエンジンとなったことでモバイル デバイスに対応しただけではなく、インタラクティブなレポートの作成も可能となっています。

また、SQL Server 2016 から Microsoft Azure 上の PaaS (Platform as a Service) である Azure SQL Database と完全にコードベースを共通化としており、すでに全世界で多くの利用実績がある Azure サービスを製品化したものが SQL Server 2016 と位置付けられます。日本のお客様にはまだまだ最新バージョンの製品をご利用いただくことに関して抵抗をお持ちの方が多いと思いますが、SQL Server 2016 においては最新のバージョンでありながら、すでに実績のある製品であると言っても過言ではありません。

 

SQL Server に関する日本マイクロソフトとパートナー企業各社の取り組み

1. システム インテグレーター向けトレーニングの充実

SQL Server をミッション クリティカル システムにご利用いただく際に、システム インテグレーターにその協力を依頼するお客様は多いはずです。つまり、システムインテグレータのエンジニア (SE) が SQL Server の最新バージョンについて十分な知識と経験を有していることは、弊社にとってもお客様にとっても重要な成功ファクターになると言えます。そこで、日本マイクロソフトでは、2016 年 2 月より、システム インテグレーター各社の SE 向けにトレーニングを実施しおり、6 月 24 日現在 337 名へのトレーニングが完了しております。受講者の中には競合他社製品を主に扱っていた方々も多く含まれますが、受講者の 95% が SQL Server でのシステム提案を検討するなど、SQL Server 2016 の完成度の高さを非常に評価いただいております。

 

2. SQL Server 2016 対応 SQL Server SSD Appliance の発表

より高いパフォーマンスを求められるお客様には、SQL Server SSD Appliance の検討をお勧めしたいと思います。本日 11 社のパートナーから SQL Server 2016 に対応した SQL Server SSD Appliance の発表をいただいております。

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3. ホスティング パートナーから SQL Server 2016 対応サービス メニューの提供

弊社では、SQL Server 2016 をクラウド環境での利用を検討するお客様が増加していることに対応するため、パブリッククラウド サービスである Microsoft Azure 上での利用を推奨するとともに、お客様のプライベートクラウド環境やホスティング環境も含めたマルチ クラウド環境での利用も想定したパートナー エコシステムの拡充を行っております。今回 IIJ およびニフティ クラウドより SQL Server 2016 にいち早く対応したサービス メニューを発表いただいております。

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4. SQL Server 2016 対応アプリケーションの拡充

SQL Server 2016 をより多くのお客様にご利用いただくためには、パッケージ ソフトウェア ベンダー各社との連携も重要です。今回 11 社から早期対応表明をいただいております。

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日本マイクロソフトでは SQL Server 2016 を中核としたソリューションをパートナー各社と展開することで、日本企業のデジタル トランスフォーメーションを支援していきたいと考えております。今後も、日本マイクロソフトおよび SQL Server 2016 の動向にご注目ください。

関連情報: SQL Server 2016 製品情報サイト