MS クラウド ニュースまとめ – Azure Dev Test Labs 一般提供, SAP HANA サポート, OMS強化, 他 (2016/05/25)

このポストは、2016 年 5 月 25 日に投稿された Cloud Platform Release Announcements for May 25, 2016 の翻訳です。

こちらのブログでは、クラウド プラットフォーム チームが進める一連の新しい更新をまとめて紹介します。

マイクロソフトは、現在の "モバイル ファースト、クラウド ファースト" の世界で、エンタープライズでのクラウド文化の採用を可能にするテクノロジとツールを提供します。当社の差別化されたイノベーション、包括的モバイル ソリューション、および開発者ツールが、クラウド ファースト時代の真の可能性を実現する上で、すべてのお客様を支援します。

クラウドでの迅速なイノベーションを期待されるお客様にお応えして、マイクロソフトは幅広いクラウド プラットフォーム製品ポートフォリオを提供しています。お客様に最新情報を提供するため、以下の一覧に当社の最新リリースをまとめました。また、より多くの情報を必要とされるお客様のために、詳細情報へのリンクも示しています。今回の更新内容は次のとおりです。

  • ASP.NET Core と .NET Core を発表
  • Azure Dev Test Labs の一般提供を開始
  • Azure で SAP HANA ワークロードをサポート
  • Azure Service Broker for Cloud Foundry のパブリック プレビュー
  • OMS: Ibiza ポータルでの Azure Backup の一般提供を開始
  • Azure Premium Storage の一般提供を追加リージョンで開始 (インド中部、インド南部)
  • Power BI Desktop の機能拡張
  • Power BI サービスの機能拡張

アプリケーション イノベーションの実現

ASP.NET Core と .NET Core を発表

このたび、.NET Core のリリース候補 (RC) 2 を発表しました。.NET Core は、クロスプラットフォーム、オープン ソース、モジュラー型といった特徴を持つ .NET プラットフォームで、場所を問わず実行できる最新の Web アプリケーションやコンソール アプリケーションの開発に適しています。今回のリリース候補は、.NET Core および ASP.NET Core 用のランタイムとライブラリが含まれ、6 月末に予定されている最終リリースに先行するものです。RC1 と同様に、.NET Core RC2 にも "Go-Live" ライセンスが含まれているため、公式に運用ワークロードがサポートされています。今回のリリースに合わせて、対応するツールのプレビュー 1 もリリースします。このツールには、一連の新しいコマンド ライン ツールが含まれているほか、Visual Studio と Visual Studio Code の拡張機能も含まれているため、開発者は、.NET Core プロジェクトで利用できます。このツールは、6 月末にプレビュー 2 として提供された後、Visual Studio の次期メジャー リリースである Visual Studio "15" に合わせて RTM として提供される予定です。

このニュースの詳細については、.NET チーム ブログ (英語)、asp.net ブログ (英語) および Visual Studio チーム ブログ (英語) を参照してください。

Azure Dev Test Labs の一般提供を開始

Azure DevTest Labs を使用すると、高速で簡単な無駄のない開発/テスト環境をクラウド上で構築できるようになります。お客様は、再利用可能なテンプレートまたは Azure Marketplace を使用して、数回クリックするだけで仮想マシン (VM) を作成できるため、開発/テスト環境をすばやくプロビジョニングできます。また、ラボにアップロードしたカスタム イメージ (VHD) だけでなく、ラボの VM ベースとして Marketplace イメージを利用することもできます。Azure DevTest Labs では、Windows と Linux のどちらのワークロードでも、クォータとポリシーで無駄を最小化することや、自動シャットダウンを設定してコストを最小化することができ、開発/テスト環境にクラウドを利用する際のあらゆるメリットが得られます。詳細については、Azure DevTest Labs のページを参照してください。

Azure で SAP HANA ワークロードをサポート

このたび、マイクロソフトは SAM とのパートナーシップを拡大することを発表しました。これは、企業のお客様向けの幅広い選択肢と機能を備えた、SAP ワークロードを実行できる最も包括的なプラットフォームの提供を目的としたものです。

これらの新しい展開オプションを使用すると、負荷が大きくミッション クリティカルな SAP HANA ワークロードを、スケーラビリティやコンプライアンス性の高い実績あるエンタープライズ プラットフォームで、高い信頼性を確保しながら実行できます。今回の発表の一環として、Azure Linux Virtual Machines での SAP Business Suite、NetWeaver、および SAP HANA Developer Edition の認定とサポートも拡張されます。

詳細については、Azure ブログ (英語) の最近の記事と、SAP ソリューションのページ (英語) を参照してください。

Azure Linux VM で SAP システムを展開することをご検討のお客様は、「Running SAP Applications on the Microsoft Platform」(英語) を参照してください。

Azure Service Broker for Cloud Foundry のパブリック プレビュー

今年 Azure Marketplace でリリースした (英語) PaaS ソリューションである Pivotal Cloud Foundry などのソリューションを使用して、Microsoft Azure でクラウド スケールのオープン ソース アプリケーションを構築する組織がますます増えています。このたび、Cloud Foundry Summit で、Azure Service Broker for Cloud Foundry のパブリック プレビューを発表しました。Cloud Foundry に追加される無料のオープン ソースであり、開発者は、Azure の構成要素や管理されたクラウド サービスの多くに接続できるようになります。そのため、独自のアプリケーションを、ハイパースケールのクラウド サービス (キャッシュ、ストレージ、メッセージングなど) に接続することが可能です。この Service Broker には、Azure Service Bus、Azure Event Hub、Azure Blob Storage、Azure DocumentDB、および Azure Redis のサポートが付属しています。詳細については、Pivotal と Azure に関する Web サイトを参照してください。

データセンターの変革

OMS: Ibiza ポータルでの Azure Backup の一般提供を開始

現在、既存のバックアップ ソリューションはクラウド用に設計されていないため、クラウド ファーストのエンタープライズ バックアップ ソリューションが必要になっています。管理ソリューションやバックアップ ソリューションが複数存在する状況と、オンプレミスでのバックアップ データの爆発的増加によってさまざまな問題が生じていますが、それらの問題は、クラウド ファーストのエンタープライズ バックアップ テクノロジを導入することでのみ軽減できます。

マイクロソフトの Azure Backup によるシンプルかつコスト効率の高いバックアップ ソリューションは、オンプレミスの実証済みのツールを、クラウド生まれの機能豊富で強力なツールで拡張します。お客様のデータの場所 (自社のデータセンター、リモート オフィスやブランチ オフィス、またはパブリック クラウド) にかかわらず、各シナリオの特有の要件にきめ細かく対応しながら、お客様のデータを保護します。Azure Backup は、ファースト パーティの as-a-service オファリングとしてストレージとともに提供されるので、メンテナンスを最小限に抑えることができるほか、バックアップ ソリューションにもなります。また、オフサイト バックアップと運用復旧用の一貫性のあるツールとしても利用でき、どちらのユース ケースでも優れたコスト効率を実現します。

Azure Backup は、新しい Azure ポータルで一般提供が開始されました。詳細については、価格に関するページを参照してください。また、あらゆるエンタープライズに対応するシンプルなハイブリッド クラウド IT 管理ソリューションである Microsoft Operations Management Suite の System Center アドオンにも含まれています。

Azure Premium Storage の一般提供を追加リージョンで開始 (インド中部、インド南部)

インド中部とインド南部のリージョンで Azure Premium Storage の一般提供を開始

Azure Premium Storage は、入出力集中型ワークロードをサポートすることを意図して設計された SSD ベースのストレージ ソリューションです。Premium Storage では、VM ごとに最大 64 TB の永続ストレージを追加できます。また、VM ごとに 80,000 以上の IOPS (秒あたりの I/O 操作数) を達成し、きわめて短い待機時間を読み取り操作で実現しています。

Premium Storage の SLA は 99.9% の可用性を実現しています。以前発表された他のリージョンに加えて、インド中部とインド南部のリージョンでもご利用いただけます。詳細については、Premium Storage のページを参照してください。

あらゆるデータに対する洞察

Power BI Desktop の機能拡張

リクエストが最も多かった Power BI Desktop の新機能がビジネス アナリスト向けに多数リリースされました。

  • テーブルの条件付き書式で、特定のセル範囲の背景色をセルの値に基づいて設定できるようになりました。セル範囲を選択し、最小値と最大値を設定すると、その間の値がグラデーションで塗りつぶされます。
  • 折れ線グラフや棒グラフでスクロールするとさらにデータが読み込まれる機能により、折れ線グラフ、横棒グラフ、縦棒グラフでより多くのデータを表示できます。単純にスクロールすれば、グラフにより多くのデータが (ある場合は) 自動的に読み込まれ、ビジュアルが更新されます。
  • キーボードでビジュアルを微調整できる機能により、ビジュアルを上下左右にピクセル単位で移動できます。矢印キーを使用してビジュアルをより高い精度で微調整できるほか、Shift + 矢印キーを使用すれば、よりすばやく微調整できるようになります。
  • カスタマイズ可能なヒントにより、ヒントにカスタムの値やテキストを設定できるため、データ ポイントに関するより多くのコンテキストや詳細を表示できるようになります。ドラッグ アンド ドロップだけでヒントを設定できます。
  • [Quick Calc % of Grand Total] は、各データ値の合計のパーセンテージ (%) を簡単に計算できる新機能です。
  • 新しいデータ コネクタには、Informix、comScore Digital Analytix、Troux、および Planview Enterprise が含まれています。
  • 既存のDB2、text/CSV、および RDB コネクタを強化しました。
  • 高度な [Filter Rows] ダイアログを使用すると、1 つの [Filter Rows] 操作で、複数のフィルター句を追加し、複数の列に基づいてフィルター句を組み合わせることができます。
  • クエリ ステップの強化により、ドラッグ アンド ドロップするだけでクエリ ステップを並べ替えできるようになりました。

ぜひ、最新の Power BI Desktop をダウンロードして、今すぐ新機能をご体験ください。これらの新機能やその他の機能の詳細については、Power BI ブログ (英語) を参照してください。

Power BI サービスの機能拡張

リクエストが最も多かった Power BI の新機能が、5 月にエンド ユーザーおよびビジネス アナリスト向けにさらにリリースされました。

  • [Favorite] ダッシュボードを使用すると、自分にとって最も重要な厳選されたダッシュボードにすばやくアクセスできるようになります。右上隅にある [Favorite] を選択するだけです。
  • Quick Insights の機能向上により、洞察をすばやく発見できるよう特定のダッシュボード タイルに対象を絞ることが可能になりました。単純にフォーカス モードでダッシュボード タイルを表示し、[Get Insights] をクリックすると、傾向内の関連付け、外れ値、傾向、季節性、変化点や、重要な要因を見つけるために、そのタイルと関連データの検索が数秒以内に自動で実行されます。
  • Q&A のユーザー エクスペリエンスの向上により、質問入力時のオートコンプリート機能の強化、より直感的な視覚的合図による質問の操作と調整、複雑なデータやあいまいなデータに対応できるよりきめ細かな制御が可能になりました。さらに、Q&A の全体的なエクスペリエンスが更新され、よりすっきりとした外観になりました。
  • エンタープライズ ゲートウェイに接続されたデータ ソースに関する Q&A は、Q&A の初めての導入以来、コミュニティから最もご要望の多かったものです。パブリック プレビューでのこの機能のロールアウトを開始するため、Q&A は、エンタープライズ ゲートウェイを介して Power BI でアクセスされている SQL Server 2016 Analysis Services 表形式モデルと連動するようになりました。今後数週間のうちに、新たなデータ ソースと機能をパブリック プレビューに追加する予定です。
  • Azure Active Directory (AAD) での行レベルのセキュリティ (RLS) のサポートにより、AAD グループ (セキュリティ グループや配布リスト) を役割に割り当てることが可能になりました。これにより、役割を大規模なユーザー グループに一度に割り当てることができるため、役割の割り当てプロセスを大幅に向上できます。

ぜひ、powerbi.microsoft.com (英語) にサインインして、今すぐ新機能をご体験ください。これらの新機能やその他の機能の詳細については、Power BI ブログ (英語) を参照してください。