クラウド プラットフォーム リリースのお知らせ - 2015 年 12 月 16 日

このポストは、12 月 16 日に投稿された Cloud Platform Release Announcements for December 16, 2015 の翻訳です。

こちらのブログでは、クラウド プラットフォーム チームが進める一連の新しい更新をまとめて紹介します。

マイクロソフトは、現在の "モバイル ファースト、クラウド ファースト" の世界で、エンタープライズでのクラウド文化の採用を可能にするテクノロジとツールを提供します。当社の差別化されたイノベーション、包括的モバイル ソリューション、および開発者ツールが、クラウド ファースト時代の真の可能性を実現するうえで、すべてのお客様を支援します。

クラウドでの迅速なイノベーションを期待されるお客様にお応えして、マイクロソフトは幅広いクラウド プラットフォーム製品ポートフォリオを提供しています。お客様に最新情報を提供するため、以下の一覧に当社の最新リリースをまとめました。また、より多くの情報を必要とされるお客様のために、詳細情報へのリンクも示しています。今回の更新内容は次のとおりです。

  • StorSimple 8000 シリーズ
  • StorSimple ローカル ボリュームの一般提供開始
  • Azure Premium Storage を使用する StorSimple クラウド アプライアンス 8020 の一般提供開始
  • オンプレミスの StorSimple 仮想アレイのパブリック プレビュー開始
  • Power BI Desktop 12 月の更新
  • Power BI コンテンツ パック: Bing Social、Office365Mon、VMob の一般提供開始
  • System Center Configuration Manager の一般提供開始
  • Azure Machine Learning の Excel アドインの一般提供開始
  • Azure Stream Analytics を使用した Azure Machine Learning のパブリック プレビュー開始
  • ExpressRoute + CRM Online の一般提供開始
  • インスタンスレベル パブリック IP の予約の一般提供開始

StorSimple 8000 シリーズ

Microsoft Azure StorSimple 8000 シリーズの Update 2 は、Microsoft Update および出荷ユニットで提供されるソフトウェアのみの更新プログラムです。Update 2 の展開は、全リージョンで段階的に行われる予定です。今回の更新プログラムには、ハイブリッド クラウド ストレージ ソリューション用の多数の新機能のほか、ソフトウェアに対する機能改善の増分が含まれています。また、StorSimple で対応可能な導入事例とワークロードを拡張する、ローカル ボリュームと StorSimple クラウド アプライアンス 8020 (Azure Premium Storage を使用) という、2 つの重要な機能拡張が含まれています。

StorSimple ローカル ボリュームの一般提供開始

ローカル ボリュームでは、プライマリ データはデバイスのローカル、つまりお客様の環境内にあることが保証され、クラウドへの階層化は行われません。これにより、お客様は、バックアップや障害復旧などのクラウドの利点はそのままに、SQL や仮想マシンなど、クラウド待機時間の影響を受けやすいワークロードの実行が可能になります。お客様は、ローカルで利用可能なデータやクラウドのスケール、あるいは両方の組み合わせによるパフォーマンスを必要とするワークロードを StorSimple 上で複数個ホストできます。この機能により、エンタープライズ環境の範囲が拡張され、お客様は、クラウドの利点はそのままで、オンプレミス アプリケーションの要件を満たすハイブリッド クラウド ストレージ戦略へ移行できます。

Azure Premium Storage を使用する StorSimple クラウド アプライアンス 8020 の一般提供開始

StorSimple クラウド アプライアンス 8020 は、StorSimple クラウド アプライアンス製品オファリングの新しいバージョンです。StorSimple クラウド アプライアンスは、Azure の仮想マシンで動作する StorSimple ソリューションのソフトウェアのみのバージョンです。この新しいモデルでは、Azure Premium Storage をローカル層として使用することで、最大 64 TB まで容量を増やし、パフォーマンスを向上させることができます。Azure Premium Storage を使用すると、Azure 環境で大きなボリューム サイズと高いスループットを必要とするシナリオを実現でき、StorSimple クラウド アプライアンスの用途を拡大できます。8020 には、ベースとなる VM およびディスクの VM およびストレージ コンポーネント分のみ課金される、前のバージョンと同じ価格ポリシーが適用されます。Azure Compute の価格設定は、DS3 仮想マシンの価格設定が基準となり、ディスクの価格設定は Premium Storage のディスクの価格設定が基準となります。

また、StorSimple デバイスにホストされているワークロードは、Azure Site Recovery でそっくり保護できるようになります。今回の更新に関連する StorSimple 専用のスクリプト (Azure Automation Gallery で提供) を Azure Site Recovery の復旧計画に組み込むことで、障害復旧はかなり簡素化されます。障害復旧ワークフローは、計画的、臨時、テストを含め、クリック 1 回でオーケストレーションできます。

オンプレミスの StorSimple 仮想アレイのパブリック プレビュー開始

Microsoft Azure StorSimple では、オンプレミスの StorSimple 仮想アレイのパブリック プレビューを発表します。これは、お客様のリモート オフィスまたは支店にインストールされている仮想マシン形態での、StorSimple ソリューション バージョンです。オンプレミスの StorSimple 仮想アレイは、次のような StorSimple ハイブリッド クラウド ストレージ ソリューションの基本的な価値を提供しながら、コスト効率に優れ、軽量のソリューションをリモートおよび支店環境に提供します。

  • 自動階層化とのシームレスなクラウド統合による、データ増加への対応
  • クラウド ベースのスナップショットによるデータ保護の簡素化
  • クラウドによる、ロケーションに依存しないデータ復旧

StorSimple 仮想アレイは、Azure ポータルの StorSimple Manager からダウンロードできます。また、インストールは、Hyper-V または VMware ハイパーバイザー上に構成された仮想マシンで実行できます。StorSimple 仮想アレイは、NAS (SMB を使用) デバイスまたは SAN (iSCSI を使用) デバイスとして構成できます。最初は、ファイル共有、インフォーメーション ワーカーおよびコラボレーション シナリオ、そのほかには、ローカル ボリュームと階層化されたボリュームを組み合わせて使用する小規模なデータベース ワークロードを対象とします。StorSimple 仮想アレイの管理は、Azure ポータルの StorSimple Manager サービスから行います。

オンプレミスの StorSimple 仮想アレイは、StorSimple 8000 シリーズと同じメーター、StorSimple メーターと Azure Blob Storage メーターに対して課金されます。

詳細については、StorSimple ハイブリッド クラウド ストレージ サイトをご覧ください。

Power BI Desktop 12 月の更新

ビジネス アナリストによる洞察の発見を効率化する追加機能、機能強化を提供する、Power BI Desktop 12 月の更新の提供開始をお知らせします。今回の更新には、次のような新機能が含まれています:

  • R スクリプトによる Power BI ダッシュボードでの R ビジュアルの有効化 (Power BI Desktop でプレビュー)
  • デカルト ビジュアルの積み上げ面グラフや参照行/領域などのビジュアルに関する機能強化、ビジュアルの正確なサイズ設定、位置設定、整列機能
  • 新しい Stripe コネクター、ODBC コネクターの改善、Direct Query の機能改善

詳細および最新の Power BI Desktop のダウンロードには、Power BI ブログ (英語) をご覧ください。

Power BI コンテンツ パック: Bing Social、Office365Mon、VMob の一般提供開始

Power BI は、ユーザーのデータ接続を容易にし、一般のサービス用の既成ソリューションを操作の一環として提供しています。今月、マイクロソフトは Bing、Office365Mon、VMob 用のコンテンツ パックを追加しました。

Bing を使用すると、情報を行動に変えることができ、検索を素早く簡単に行動に移すことができます。Bing 用の Power BI コンテンツ パックを使用すると、選択した期間中のインターネット検索に関するアナリティクスを参照できます。

Office365Mon では、Office 365 環境の稼働状況を追跡できます。Office 365 の停止や正常性に関するパフォーマンス データの分析は、Power BI を使用すると簡単です。Office365Mon コンテンツ パックを使用すると、停止や正常性の問題に関するデータを取得して、設定なしですぐに使えるダッシュボードで確認できます。また、取得したデータに基づいたレポートも作成できます。

リアルタイムなコンテキスト分析を実施する VMob を使用することで、小売業者は、高度にパーソナライズしたマーケティング キャンペーンを適切なタイミングと場所で顧客に届けることができます。Power BI の VMob コンテンツ パックは、ユーザーの統計やリテール KPI、キャンペーンの成果などのデータを取得し、取得したデータに基づいてすぐに使えるダッシュボードとレポートを出力します。VMob データの追跡と考察は、Power BI を使用すると簡単です。

これら対応サービスのサブスクライバーの皆様は、Power BI からそれぞれのアカウントに接続することで、あらかじめ組み込まれているライブ ダッシュボードとインタラクティブ レポートによりデータを参照していただけます。データの仮想化と分析を開始するのが、これまでにないほど容易になりました。詳細については、Power BI ブログ (英語) をご覧ください。

System Center Configuration Manager の一般提供開始

System Center Configuration Manager の一般提供が開始になりました。今回のリリースには、多くの重要要素が含まれています:

  • Windows 10 の包括的サポート: Windows 10 は、これまでで最高の Windows であり、企業を意識して設計されています。System Center Configuration Manager は Windows 10 との連携を想定した設計になっており (英語)、Windows 10 の展開、更新、管理をそれぞれのビジネスに適した方法で実現するための選択肢が多数用意されています。
  • Windows 10 の展開/アップグレード/プロビジョニング: ConfigMgr では、デバイスを Windows 10 に展開またはアップグレードする手段として、手間がかからず効率的な方法をいくつかサポートしています。ConfigMgr では、「インプレース アップグレード」により、今までにない速さで、システムを Windows 7、8、8.1 から Windows 10 に直接移行できます。新しい Windows 10 デバイスは、プロビジョニング パッケージとプロファイルを使用すると、短時間でエンタープライズ対応にすることができます。
  • Windows 10 を最新の状態に維持する: デバイスで Windows 10 をいったん実行すると、デバイスが適切に保護されるよう、企業はデバイスを常に最新の状態に保つ必要があります。IT 部門は、ConfigMgr を使用することで、Windows 10 デバイスを常に最新の状態に維持できます。また、構成可能な新しい展開リングとサービス ダッシュボードにより、Windows 10 の展開状況に関する有益な情報を得ることができます。
  • 頻繁かつインストールが容易な更新プログラム: ConfigMgr は、面倒なアップグレードをその都度実施しなくても、簡単にアップデートが行えるよう設計されています (英語)。今後は、新しい Windows、Configuration Manager、モバイル デバイス管理機能をサポートするため、1 年のうちに何度も、今まで以上に速いペースで更新プログラムの配信が行われる予定です。実際、すでに次の更新の準備を進めていますが、機能の一部については、テクニカル プレビューで先行して公開する予定です。
  • Windows 10 の管理: ConfigMgr により、Windows デバイスを管理するうえでの選択肢が広がります。デバイスの管理は、従来の ConfigMgr エージェントを使って行うことができますが、Microsoft Intune と統合すれば、クラウドまたはオンプレミスの MDM からも行うことができます。また、ConfigMgr を使用することで、クラウドにデータを格納しなくても、MDM から直接 Windows 10 デバイスを管理できるようになっています。
  • 一元化されたデバイス管理の改善: ConfigMgr は、Microsoft Intune と統合した System Center Configuration Manager をご利用のお客様に、PC、サーバー、モバイル デバイスを管理する、機能改善された一元化デバイス管理プラットフォームを提供します。このリリースでは、更新が速いペースで行われるため、Intune の新機能をハイブリッド展開で使用できます。今回のリリースで予定されている新しいハイブリッド機能の一部として、Mac OS X MDM、Windows 10 Edition Upgrade、カスタマイズされた使用条件のサポートなどがあります。

Azure Machine Learning の Excel アドインの一般提供開始

Azure ML Excel アドインの一般提供開始をお知らせします。この無料のアドインは、Azure Machine Learningで公開される Web サービスで使用できます。Azure ML 用の Excel アドインにより、リクエスト/レスポンス予測、バッチ予測用の独自の Web サービスの追加や、Windows またはブラウザーでの作業、同僚とのワークブックの共有、複数の Web サービスの呼び出しを 1 つのスプレッドシートから一括して行う、などが可能です。

パブリック プレビュー バージョンの発表以来、お客様のフィードバックの結果を直接反映する形で、リアル サンプル データの取得や、自動予測機能による対話、複数の Web サービス間のジャンプ、パラメーターのマスキング、ヘッダー オプションによる複数の Web サービス入力のサポートなど、たくさんの新機能を追加してきました。

お客様や Neal Analytics などのパートナー様は、すでにそれぞれのアナリティクス業務でこれらの機能をお使いいただいています。Neal Analytics の主任コンサルタントである David McClellan は、次のように述べています。

当社では、お客様と共に、 Azure Machine Learning をビジネスに応用する取り組みを行っていますが、成功の要因として不可欠なことは、機械学習にリアリティと具体性を持たせることだと考えられています。Azure ML 用の Excel アドインにより、直感的でシンプルな方法で機械学習を Excel に組み込むことができ、当社の経営層も無理なく情報を取り込むことができています。マイクロソフトのパートナーである当社にとって、この機能は、データ サイエンス プロジェクトの投資対効果 (ROI) を実証するうえで欠かせません。

本アドインの詳細については、Machine Learning ブログの最新記事 (英語) をご覧ください。

Azure Stream Analytics を使用した Azure Machine Learning のパブリック プレビュー開始

一部の Azure のお客様から、機械学習モデルを Web サービスとして手軽に構築、運用化したいため、Azure Stream Analytics のリアルタイム分析機能と Azure ML の能力を組み合わせて欲しいというご要望をいただいていました。

今回、本機能をパブリック プレビューで提供でき、大変うれしく思っています。Azure ML モデルをストリーミング データの 1 機能として適用できるため、洞察をリアルタイムで得ることができます。

今回のリリースでは、ストリーミング データの個々のイベントの評価や、Azure にホストされている ML モデルの利用が可能になります。また、Twitter でのリアルタイムなセンチメント分析のようなシナリオに対応するアプリケーションを容易に構築できます。

以下は、使用事例の一部です。

  • 利益を上げるため Web サイトでリアルタイムな製品提案を行う。リアルタイムで提示される提案は、Azure ML の製品提案モデルを基準にして評価された Web サイトのクリック データや、ユーザー プロファイル、その他の背景情報に基づいて行われます。
  • 顧客とサポート スタッフとの間で交わされた会話に関連したトピックやセンチメント (感情) をリアルタイムに取り込む。サポート マネージャーはこうした情報を活用して、重大なお客様の問題をその都度認識し、顧客満足度と顧客維持に役立てます。

詳細については、機械学習ブログの最新記事 (英語) をご覧ください。こちらのチュートリアル (英語) では、ストリーミング テキスト データのセンチメント分析を実施することで、基本を学習できます。

ExpressRoute + CRM Online の一般提供開始

お客様の中には、自社のネットワーク接続について、管理の強化、パフォーマンス予測の強化、セキュリティの強化を必要としていることがあります。本日より、Dynamics CRM Online のお客様は、Azure ExpressRoute により、管理された専用回線を使って CRM Online をご利用いただけます。現在、ExpressRoute では、お客様のネットワークから Microsoft Azure へのプライベート接続を介して、専用ネットワーク接続を提供していますが、このたび、CRM Online への接続にも同じ方法をご利用いただけるようになりました。

ネットワーク パフォーマンスを自社環境と同じように予測できるため、ExpressRoute for CRM Online は、自社のデータセンター内に CRM Online 生産性ソリューションをフル装備で構築するのと変わりません。ExpressRoute をお使いいただくことで、CRM Online のお客様は、ネットワーク パフォーマンスをより正確に予測できるだけでなく、専用回線がもたらすネットワークの可用性と信頼性を効率よく管理できるようになります。また、ExpressRoute により、CRM Online ネットワーク トラフィックのほとんどは、パブリックなインターネットを回避できるため、データの機密性が向上します。

インスタンス レベル パブリック IP の予約の一般提供開始

このたび、静的パブリック IP を VM に割り当てることが可能になる、「IP の予約」機能の一般提供開始をお知らせします。この機能は、フロントエンド/バックエンド、予測可能なエンドポイントを必要とするユーザー固有の LOB アプリ サービスのような IP 依存のお客様のシナリオや、スタティック ACL に依存するオファリングを使用するシナリオで有効です。