クラウド プラットフォーム リリースのお知らせ - 2015 年 11 月 18 日

このポストは、11 月 18 日に投稿された Cloud Platform Release Announcements for November 18, 2015 の翻訳です。

こちらのブログでは、クラウド プラットフォーム チームが進める一連の新しい更新をまとめて紹介します。

マイクロソフトは、現在の "モバイル ファースト、クラウド ファースト" の世界で、エンタープライズでのクラウド文化の採用を可能にするテクノロジとツールを提供します。当社の差別化されたイノベーション、包括的モバイル ソリューション、および開発者ツールが、クラウド ファースト時代の真の可能性を実現するうえで、すべてのお客様を支援します。

クラウドでの迅速なイノベーションを期待されるお客様にお応えして、マイクロソフトは幅広いクラウド プラットフォーム製品ポートフォリオを提供しています。お客様に最新情報を提供するため、以下の一覧に当社の最新リリースをまとめました。また、より多くの情報を必要とされるお客様のために、詳細情報へのリンクも示しています。今回の更新内容は次のとおりです。

  • Connect(); 2015 に関するお知らせ
  • Enterprise Security Day に関するお知らせ

Connect(); 2015 に関するお知らせ

ビジネスの変革

  • 無料プログラム Visual Studio Dev Essentials を提供。 Visual Studio Dev Essentials は、あらゆるデバイス、オペレーティング システムでのアプリケーション作成時に開発者が必要とするすべてを提供します。プログラムの特典として、Visual Studio Community、Visual Studio Code、Visual Studio Team Services のほか、Pluralsight、Wintellect、Xamarin によるトレーニング サービス、月額 25 ドル相当の Azure クレジット (2016 年初めに提供開始) などをご利用いただけます。
  • Visual Studio にクラウド サブスクリプションの柔軟な購入オプションを追加。 Visual Studio のクラウド サブスクリプションでは、1 か月または 1 年単位で Visual Studio Professional および Visual Studio Enterprise を提供し、短期開発プロジェクトのニーズに対応しています。この新しいクラウド サブスクリプションは、新しい Visual Studio Marketplace を通じて販売され、請求は Azure で行われます。そのため、開発ツールとクラウドの開発/テスト インフラストラクチャ リソースを、同じ請求に含めることができます。
  • 新しい Visual Studio Marketplace の発表。 Visual Studio Marketplace は、開発者のための専用サイトで、Visual Studio IDE (Visual Studio Enterprise、Visual Studio Professional および Visual Studio Community) や Visual Studio Team Services (旧名 Visual Studio Online)、Visual Studio Code 用の機能拡張を取得、インストールできます。

開発者向けサービス

  • Visual Studio Team Services (旧名 Visual Studio Online) の発表。 今回の名称変更は、今まで Visual Studio Online と呼ばれていた製品の基盤であるクラウド開発サービスを反映したものです。Visual Studio Team Services の新機能には、IntelliJ IDEA 向けの新しい Team Foundation プラグイン、コード検索機能拡張のプレビュー、パッケージ管理機能拡張のプレビュー、リリース管理機能拡張のプレビュー、カスタマイズ可能なタスクベースの新しいビルド サービス、チームの進捗を可視化できるダッシュボードなどがあります。
  • Team Foundation Server 2015 Update 1、2015 年 11 月 30 日に一般提供開始 。新機能として、チームの作業、コード、テスト、ビルドの進捗を可視化するダッシュボードや、同一プロジェクト内での Git および Team Foundation のバージョン管理、Kanban 列の照会機能、オンプレミスおよびホスト エージェントと連携する SonarQube Analysis ビルド タスクなどがあります。
  • HockeyApp 機能拡張、Visual Studio Marketplace にて Free レベルで提供開始。 HockeyApp 機能拡張を使用すると、開発者は既存の DevOps ワークフローをモバイル アプリに拡張できます。マイクロソフトは、HockeyApp を Free レベルで提供することで、ひとりの開発者が 2 つのアプリケーションを管理して、HockeyApp のすべての機能を利用できるようにしています。
  • Azure Service Fabric のパブリック プレビュー提供開始。 Azure Service Fabric (英語) は、開発者向けプラットフォームであり、Microsoft Azure、Visual Studio と完全に統合するマイクロサービス ベースのアプリケーションを大規模に構築、運用できます。Service Fabric では、Actor と Reliable Services というプログラミング モデルを使用することで、ベースとなるプラットフォームによってすべてが管理されるライブ アップグレードにより、即時拡張性、信頼性、即応性に優れたアプリケーションを容易に構築できます。今回のプレビューには、Windows Server 環境での .NET 開発のサポートが追加されています。また、Linux のサポートは 2016 年に追加の予定です。
  • Azure Dev/Test Labs のパブリック プレビュー提供開始。 Azure DevTest Labs は、テスト環境を必要とする開発者および、コストとリソースを厳しく監視しながらテスト環境を提供する必要のある IT 担当者向けのソリューションです。開発者は、DevTest Labs が提供する簡単なセルフサービス方式により、Azure 上にテスト環境を迅速に構成、プロビジョニングできます。ハードウェアの調達やローカル データセンターでの VM の準備にありがちな時間のロスがありません。Azure の伸縮自在の性質上、開発者は、使用するリソース分だけ料金を支払いながら、必要に応じて大規模環境をシミュレーションできます。

上記以外のクラウド開発関連の発表は以下のとおりです。

  • Docker Tools for Visual Studio の RC。開発者は、Linux、Windows の両方のコンテナを対象に、Visual Studio から Docker Containers を使用できます。
  • Azure SDK 2.8。Azure 上の実稼働アプリケーションの診断機能を提供し、Azure Resource Manager (ARM) のテンプレートの作成と展開を直感的にするほか、Visual Studio 2015 から Microsoft Azure Stack の使用を可能にします。
  • Azure の診断機能は、現在では、Visual Studio Application Insights の一部として提供されており、すべてのシステムおよびインフラストラクチャ データを 1 か所で提供しています。

開発者向けツール

  • NET Core 5 の RC および ASP.NET 5 RC (リリース候補版) の一般提供開始。 .NET Core 5 および ASP.NET 5 の RC 版が、Linux、Windows、OS X 向けに一般提供開始となりました。今回の RC は、.NET Core のフル実装であり、Go-Live ライセンスを持つすべてのオペレーティング システムで利用できます。そのため、開発者は、運用環境ですぐに使用を開始できます。ASP.NET 5 RC では、Windows、OS X、Linux に対応した簡素化されたホスティング モデルでランタイムとツールの両方に機能拡張を行っています。
  • Visual Studio Code のベータ版提供開始とオープン ソース化。 ベータ版では、Visual Studio Code または visualstudio.com から利用できる機能拡張ギャラリーなど、Visual Studio Code の新しい拡張モデルを導入しています。機能拡張では、追加機能、テーマ、言語サポートにより、Visual Studio Code の機能拡張が可能になります。また、Visual Studio Code はオープン ソース化され、GitHub から一般提供される予定であり、コミュニティからコード提供を受けます。
  • Visual Studio 2015 Update 1、2015 年 11 月 30 日に一般提供開始 。Visual Studio 2015 Update 1 の更新プログラムにより、.NET 開発者、クロスプラットフォーム開発者の新しい開発シナリオが実現します。Visual Studio 2015 Update 1 の主な新機能には、Tools for Universal Windows Apps のアップデート、Visual Studio での Pull Request ハブの使用、Visual Studio IDE および TypeScript 1.7 からの Java ソース コードの直接デバッグ機能などがあります。
  • Visual Studio Emulator for Android、将来のアップデートで Mac OS X 向けに提供開始。 マイクロソフトは、将来のアップデートで、Mac OS X 向けに Visual Studio Emulator for Android をリリースします。Android 開発者は、OS X 環境でも Windows 環境でも、マイクロソフトの高速かつ強力な無料の Android エミュレーターを使用できるようになります。

このほか、マイクロソフトは次のような発表を行っています。

  • Visual Studio GDB Debugger Extension のパブリック プレビュー。特に、Visual Studio for Linux サーバーや IoT デバイスを対象に、Visual Studio での Linux ネイティブ リモート デバッグをサポートします。
  • Node.js Tools for Visual Studio 1.1 (RTM) 。Visual Studio での開発者の生産性を向上し、Node.js v4.x のサポートを提供します。
  • CodePush Open Beta や Intune App SDK などモバイル開発向けの追加アップデート、Visual Studio Emulator for Android のアップデート、クラウドでの iOS などその他のプラットフォーム用のアプリ構築に特化した Visual Studio Team Services ビルド プランを提供する MacInCloud との事業提携など。
  • 劇的に改善された新しいセットアップ操作、あらゆる言語をサポートする軽量インストール オプション、C# 言語の次期バージョンのイノベーション テーマの先行発表など、Visual Studio の次期メジャー リリースの先行公開。

Enterprise Security Day に関するお知らせ

2015 年 11 月 18 日、マイクロソフトはワシントン DC において、お客様の資産が多くのデバイス、クラウド アプリに拡大していく中で、お客様の安全と適切な運用を保証するマイクロソフトのコミットメントについて詳しく述べました。サイバー攻撃の頻度が急増し、深刻さを増す中、従業員やパートナーが使用するデバイスやアプリ、ハイブリッド インフラストラクチャのセキュリティ保護は重要な関心事です。

今回のイベントで、マイクロソフトはいくつか発表を行っています。以下は、特に C+E に関連した発表です。

  • EMS によるマネージド モバイル生産性を Office をはじめとする MS アプリ、サード パーティー アプリに拡大。 モバイル生産性の管理は、Enterprise Mobility Suite (EMS) (英語) の重要機能であり、EMS は、ID を中心にしてモバイル生産性を管理する、市場をリードする包括的クラウド ソリューションです。このたび、マイクロソフトは、EMS の新機能を発表します。(EMS の一部である) Microsoft Intuneは、モバイル デバイスとアプリケーションの管理機能を提供して、データとアプリのモバイル デバイス上での保護を徹底します。今回、Intune には、自社のユーザーが所有するデバイス上の社内アプリやデータを管理する機能拡張が新たに追加されます。具体的には:
    • MDM を使用せずに Office モバイル アプリを管理する : デバイスを管理用に登録しなくても Office モバイル アプリを管理できます。
      • 特にこの機能は、ユーザーのデバイスを IT 管理対象として登録できない、あるいはユーザー自身がそれを望まない BYO シナリオで便利です。
      • この機能により、お客様は、サード パーティー製の MDM ソリューションですでに管理登録されているデバイス上で、EMS を使って Office モバイル アプリを管理 できるようになります。
      • 今月のサービス アップデートの一環として、Microsoft Word、Excel、PowerPoint、OneDrive では、登録を行わずに Intune MAM をサポートします。Outlook のサポートは、数週間後の対応を予定しています。この新機能は、Intune モバイル デバイス管理 (MDM) への登録を必要とする既存の Intune MAM に対する追加機能です。
    • その他のマイクロソフト アプリを管理する : Intune MAM では、Power BI や Remote Desktop クライアントなど現在一般提供中のマイクロソフト アプリもサポートします。Skype for Business および Dynamics CRM アプリのサポートは、近日中の対応を予定しています。
    • サード パーティー製アプリケーションを管理する : Box や Adobe などの大手企業は、Intune モバイル アプリケーション管理をネイティブでサポートする iOS および Android アプリを発表しました。また、SAP のお客様によってカスタマイズ、ビルドされた SAP Fiori モバイル アプリでも、これらの管理と、Microsoft Intune が提供するデータ保護機能をサポートする予定です。
    • この発表の詳細については、以下のリンクをご覧ください。
  • Azure セキュリティ センター では、Azure 全体の展開のセキュリティを高度に可視化し、制御します。エンド ポイント、クラウド アプリケーション、パートナー様のサービスから得られる何十億というシグナルに基づく脅威の状況に関する独自の洞察により、Azure セキュリティ センターは、高度な分析に基づいた脅威検出を実施し、セキュリティの脅威をリアルタイムで回避、検出、対応します。現在、プライベート プレビューで提供されている Azure セキュリティ センターは、このタイプのサービスとしては初めて、Barracuda、Checkpoint、Cisco Systems Inc.、CloudFlare、F5 Networks、Fortinet、Imperva、Incapsula、Trend Micro Inc. といった企業のセキュリティ ソリューションと連携しています。
  • Azure Disk Encryption のパブリック プレビューが提供開始になりました。Azure Disk Encryption では、Azure Key Vault で制御するキーおよびポリシーを使って VM ディスクを暗号化することで、組織のセキュリティ、コンプライアンス要件に対応します。Azure Disk Encryption を使用すると、ブート ディスクやデータ ディスクを含む仮想マシン ディスクを暗号化できます。Linux、Windows 双方のオペレーティング システムに対応しています。このソリューションでは、ディスク暗号化キーの使用の保護、管理、監査に、Azure Key Vault を使用します。VM ディスクのデータはすべて、Azure ストレージ アカウントの業界標準の暗号化テクノロジを使って、停止した状態で暗号化されます。Windows 用の Azure Disk Encryption ソリューションは、実績のある Microsoft BitLocker Drive Encryption、Linux 用ソリューションは dm-crypt がそれぞれベースになっています。
    • Azure Disk Encryption は、Standard レベルの仮想マシン上のみで利用可能です。
    • Azure Disk Encryption の使用方法等については、こちら (英語) をご覧ください。

米国国防総省のお客様向けクラウド機能を実現

マイクロソフトでは、信頼性と透明性に対する投資を継続的に拡大してきましたが、米国防総省の Cloud Security Requirements Guidelines Impact Level 5 対応の最終コンプライアンス パッケージの提供準備ができたことをご報告いたします。同パッケージは数日中に提供する予定です。これにより、マイクロソフトは、このような厳しい基準を満たす、最初のハイパースケール クラウド プロバイダーとなります。

マイクロソフトは、国防総省の厳しい条件を満たすため、同省専用テナント用の専用インフラストラクチャを、また、DoD Information Networks からマイクロソフトの政府専用ネットワークに伝送される、DoD データ用のプライベート トランスポートを提供する専用ネットワーク環境を、ExpressRoute を介して提供します。

この投資は、マイクロソフトが、機密扱いでないマルチテナント クラウド システムに対して最高レベルのセキュリティを提供していることを意味します。私たちは、Azure Government が、近日中にも、Level 5 Provisional Authorization に認定されることを期待しています。

Azure Government のセキュリティ、プライバシー、透明性、コンプライアンス等の詳細については、Microsoft Azure のトラスト センターをご覧ください。