Azure: すべてのアプリ、すべての開発者を支援するクラウド

このポストは、11 月 18 日に投稿された Azure: The cloud for any app and every developer の翻訳です。

マイクロソフトが目指しているのは、すべての開発者の皆様がそれぞれ得意とするツールやテクノロジ、アーキテクチャ、プラットフォームを自由に使って、あらゆる種類のアプリケーションをクラウド上で作成、デプロイ、管理できるようにすることです。マイクロソフトはこのビジョンに基づいて Microsoft Azure のサービス提供方法を刷新し続けていますが、その取り組みの多くでは、最先端のテクノロジを研究しているイノベーターとの緊密な連携が欠かせません。この連携によって、私たちは Azure を利用するオープン ソースやサードパーティのアプリケーションに対する最上級のサポートを提供しています。本日マイクロソフトは、Azure がすべてのアプリケーション、すべての開発者にとって第一のクラウドの選択肢となるように、新たなテクノロジと機能を提供することを発表いたします。バックエンドのクラウド サービスから上位のプラットフォーム サービス、開発プロセスそのものを支援するテクノロジと機能を提供することによって、マイクロソフトが掲げるビジョンを実現します。

高い拡張性を備えたバックエンド サービスをクラウドで構築する方法として現在多くの開発者の注目を集めているのが、マイクロサービス アーキテクチャです。マイクロサービスの特徴である独立性は、スムーズなアプリケーション ライフサイクル管理、パフォーマンスの拡張性、24 時間 365 日の可用性、コスト効率性といったさまざまな面で、従来のモノリシック アーキテクチャよりも優れたメリットをサービス ベースのアプリに提供します。マイクロソフトは、こうしたマイクロサービス ベースのアプリケーションの開発と運用をサポートするプラットフォームとして、Azure Service Fabric のパブリック プレビュー (英語) を発表します。Service Fabric は、マイクロサービス開発に新たなイノベーションをもたらすもので、信頼性の高いステートフルなサービスによって、パーティション分割を利用した低レイテンシで大量なデータへのアクセスや、拡張性の高いマイクロサービス アプリケーションの開発を大幅に簡略化するアクター プログラミング モデルなどを提供します。

既にプライベート プレビューの段階で 300 以上のユーザーとパートナー企業が Service Fabric を基盤とする開発に着手するなど、このプラットフォームには非常に高い関心をお寄せいただいています。今回 Azure で公開されたパブリック プレビュー (英語) は、専用の Visual Studio ツールと組み合わせることで、Service Fabric のスケールアウト性能をさらに引き出すことができます。現在 Service Fabric は Azure でご利用いただけますが、来年には Windows Server、Linux、その他のクラウド プロバイダーにも対象範囲を広げ、アプリケーションの移植やハイブリッド シナリオに対応する予定です。Service Fabric を利用するには、SDK をダウンロードしていただき、概要ビデオとドキュメント (英語) をご確認のうえ、Azure で稼働するクラスターにアプリケーションをデプロイしてください。

Azure App Service は、エンタープライズ クラスの強力な Web アプリやモバイル アプリ開発をサポートするプラットフォームです。クラウドまたはオンプレミスのデータに接続する拡張性に優れたアプリを .NET、Node.js、PHP、Python、Java で開発でき、iOS、Android、Windows 向けの魅力的なモバイル アプリ開発にも対応しています。Azure App Service は Azure サービスの中で最も人気のあるサービスの 1 つで、ユーザーの 60% に使用されており、700,000 以上のアプリをホストしています。今回このサービスに、これまでのメリットをさらに引き上げる新機能が追加 (英語) されました。新機能によるメリットは以下のとおりです。

  • すべてのアプリで EasyAuth によるシングル サインオンが可能になりました。このため、場所を選ばず簡単に認証を行うことができます。
  • コーディング不要のインターフェイスでのデータ設計が可能になり、データ駆動型 Node.js アプリの開発をより迅速に行うことができます。
  • API アプリでのイノベーションがすべてのアプリに拡張され、API ゲートウェイが不要になります。

Azure App Service は今すぐ無料でお使いいただけます。Azure サブスクリプションは必要ありませんので、ぜひお試しください。

クラウドには、開発プラットフォームだけでなく、開発プロセスそのもの、あるいはソフトウェアのビルドやテストの手法を改善する力があります。代表的な例がテスト環境のクラウド移行です。常に使用するわけではないテスト環境の構築には、容量に制限のないクラウドと従量課金モデルがぴったりです。IT 部門の皆様は、今回発表した Azure DevTest Labs のパブリック プレビュー (英語) をご活用いただくことで、クラウドが持つこうした特長を Azure で活かしながら必要なガバナンスを実現し、コストを抑制することができます。Azure DevTest Labs は、組織の開発者へのテスト環境の提供、コスト統制、リソースの節約を担当する IT 管理者向けのソリューションです。

開発者も DevTest Labs を利用することで、セルフサービスですばやく Azure にテスト環境を設定し、プロビジョニングできるため、ハードウェアの購入やローカル データセンターでの VM の作成といった手間から解放され、作業の遅れを回避できます。また、柔軟性という Azure の特長を十分に活かして、必要に応じて大規模な環境をシミュレーションできます。料金はリソースを使用した時間分のみ発生します。つまり、コストを削減できることはもちろん、クラウドを利用する前はコスト的に難しかったシナリオのテストが可能になることで、ソフトウェアの品質を向上できるという大きなメリットがあります。DevTest Labs には、開発者が使用する Azure リソースを対象としたガバナンス機能があります。IT 管理者はこれらの機能を使用して、開発者に対し、使用していないテスト VM を必ず停止させるなど、コストの抑制と監視に役立てることができます。DevTest Labs のさらに詳しい情報を知りたい方や DevTest Labs を使用してみたい方は、こちらのチーム ブログ (英語) の記事をお読みください。

開発者や組織の皆様の間で、Microsoft Azure が個人や企業独自のアプリ開発手法に対応した理想的な環境であるという認識が広まったことで、Microsoft Azure に移行するユーザーはますます増えています。Connect(); (英語) イベントでは、新しい Azure SDK バージョン 2.8 (英語)Azure Storage Explorer (英語) など、クラウド開発関連のさまざまな情報をご紹介する予定ですのでぜひご参加ください。

詳しい情報を知りたい方はもちろん、これまでしばらく Azure の情報をチェックしていなかった方も、マイクロソフトが提供する幅広い選択肢 (英語) をご確認いただけます。信頼性に優れたマイクロソフトのクラウドは、すべての皆様のアプリ開発を支援いたします。