SQL Server 2016: あらゆる機能をビルトインで提供


このポストは、10 月 28 日に投稿された SQL Server 2016: Everything built-in の翻訳です。

今回は、マイクロソフトのデータ グループ担当コーポレート バイス プレジデント Joseph Sirosh の記事をご紹介します。

SQL Server 2016 CTP 3.0 や Azure Data Lake プレビューといったさまざまなサービスを続々と発表

データ活用が盛んな今日の社会では、データから実用的なインテリジェンスを引き出せる能力が、私たちの暮らしや仕事、遊びを根本から変革するカギとなります。マイクロソフトは今年の PASS Summit で、その変革をさらに推し進める原動力となる新たな製品や機能の数々を発表します。主な内容は以下のとおりです。

  • SQL Server 2016 Community Technology Preview (CTP) 3.0: 新しい SQL Server 2016 プレビューをこちら (英語) からダウンロードできるようになりました。画期的な機能の数々とより迅速になったリリース モデルを体験してください。また、Microsoft Azure Virtual Machines を使用する場合はこちら (英語) をご確認ください。このプレビュー版には、インメモリ OLTP、リアルタイム運用分析、Always Encrypted (業界初)、組み込みの SQL Server R Services、JSON のサポート、PolyBase を使用したリレーショナル データと Hadoop に対するフェデレーション クエリ、Stretch Database を使用したコールド データの Azure への透過的なアーカイブなど、ミッション クリティカルなパフォーマンスを実現する革新的な技術が盛り込まれています。また、SQL Server Analysis Services と SQL Server Reporting Services 向けに新しいビジネス インテリジェンス (BI) 機能も追加されているほか、今後数か月以内には、エンドツーエンドの BI ソリューションをオンプレミス実装向けに配信できるモバイル BI 機能の導入も予定しています。
  • Azure Data Lake: Strata カンファレンスで発表 (英語) されたとおり、Azure Data Lake では強力な分析処理能力とエクサ バイト規模のビッグ データ ストレージが完全なマネージド サービスとして提供されます。開発者、データ サイエンティスト、アナリストがあらゆるサイズや形状、スピードのデータを格納し、複数のプラットフォームや言語にまたがる処理や分析を行うために必要な機能がすべて組み込まれています。Cortana Analytics Suite (英語) の一部である Azure Data Lake は、新たにプレビューの提供が開始になった Data Lake Store (英語)Data Lake Analytics で構成されています。また、既に一般提供が開始されている Azure HDInsight もこのスイートに含まれます。
  • Azure SQL Database でインメモリ OLTP (英語) とリアルタイム運用分析のパブリック プレビューの提供を開始: インメモリ OLTP は、トランザクション処理のパフォーマンスを大幅に向上させる機能です。同一のクラウド ソリューション内でインメモリ Columnstore とインメモリ OLTP をネイティブに使用することができ、高スループットのトランザクション処理やリアルタイムの運用分析を実現できます。

史上最高と言われる SQL Server 次期バージョンの SQL Server 2016 と先日リリースされた Cortana Analytics Suite によって、オンプレミスとクラウドの両環境を進化させる革新的な機能が提供されます。これにより、ユーザーの皆様のデータに基づくインテリジェントな対応を支援させていただきます。

 SQL Server がさらに進化

マイクロソフトは、先日公開された Gartner Magic Quadrant for Operational Database Management Systems (英語) で「Leader」に認定され、Completeness of Vision (ビジョンの完全性) と Ability to Execute (実行能力) の両方で最高の評価を獲得しました。SQL Server 2016 はこの評価をベースに構築された新しいソリューションであり、さらに強力な機能の数々が組み込まれています。SQL Server は 6 年連続で最も脆弱性の少ないデータベースとして認められており、SQL Server 2016 でも引き続き、データベース製品として他にはない安全性が実現されます。また、データ ウェアハウス機能としては他社に比べて最もコスト パフォーマンスが良く、あらゆるデバイスに対応するエンドツーエンドのモバイル BI ソリューションを実現しています。さらに、インデータベースの高度な分析機能と、Revolution Analytics 社の買収で得られた R 言語やスケーラブルな分析機能を統合したことにより、単なる BI ソリューションを超えた優れたツールが提供されます。

マイクロソフトのクラウド ファーストの製品開発モデルでは、クラウド規模で機能強化を行い、オンプレミスで実証済みのエクスペリエンスをクラウドでも実現することを目指しています。また、オンプレミスとクラウドで一貫したエクスペリエンスを提供できるように、共通の開発ツール、管理ツール、T-SQL を実現しています。

 

Always Encrypted によるセキュリティ

SQL Server 2016 CTP 3.0 に実装される業界初の機能 Always Encrypted は、Microsoft Research が開発した技術を基に開発されたもので、保存中および転送中のデータを保護します。Always Encrypted を使用すると、暗号化されているデータに対して操作を実行でき、特に暗号化キーとアプリケーションの両方をお客様が信頼する環境に置いておくことができます。Always Encrypted では、これまでにない高度なセキュリティが実現されます。

この機能を既に活用しているのが、ISV の Financial Fabric です。同社はヘッジ ファンド向けに DataHub と呼ばれるサービスを提供しており、ヘッジ ファンドが取引や残高、ポートフォリオのポジションといったさまざまなデータをプライム ブローカーやファンド管理者などの複数のソースから収集し、すべてを 1 か所にまとめて格納して、レポートやダッシュボードで利用できるようにします。

Financial Fabric の CEO を務める Subhra Bose 氏は次のように述べています。「データの保護は、金融サービス業界や当社株主にとって欠かせない要件ですが、データ駆動型のビジネス モデルではそれが課題となります。Always Encrypted を採用したことで、オンプレミスとクラウドのどちらのデータベースでもデータのプライバシーを損なうことなく、機密データの保存と処理を社内外で行えるようになりました。当社は DataHub サービスでクライアントのデータを扱っていますが、『プライバシー バイ デザイン』の理念を維持するために SQL Server 2016 の Always Encrypted が非常に役立っています。これは当社にとって競争上非常に大きなアドバンテージであると考えています。このテクノロジのおかげで、金融サービス業でのデータ サイエンスが可能になり、管轄内の規制を確実に遵守することができるからです」。

 ミッション クリティカルなパフォーマンス

SQL Server のインメモリ OLTP テクノロジの活用範囲が広がり、その優れたパフォーマンスを使用できるアプリケーションの数が大幅に増えています。インメモリ分析機能 (Columnstore) にインメモリ OLTP と従来型のリレーショナル ストレージを同一のデータベースで組み合わせた独自の機能により、リアルタイムの運用分析を実現しています。また、SQL Server のコア エンジン内のすべてのコンポーネントに対して、パフォーマンスと拡張性の両面で大幅な機能強化を行っています。

 あらゆるデータから価値ある情報を引き出す

SQL Server Analysis Services (SSAS) と SQL Server Reporting Services (SSRS) が大幅に改良され、スピーディなビジネス分析と BI 開発者やアナリストの生産性向上が可能になりました。また、DirectQuery が強化されたことで、SQL Server Columnstore などの外部データ ソースへのアクセス性も向上します。これにより、SSAS をセマンティック モデルとしてデータに適用できるため、Analysis Services 内にデータを格納しなくてもレポートや分析の一貫性を高められるようになります。

SQL Server Reporting Services 2016 には、改ページ調整されたレポート向けの最新エクスペリエンスのほか、更新された各種ツールや、魅力的なデザインのドキュメントを簡単に作成できる新機能が組み込まれています。SSRS を有効活用するために、また、社内のすべてのユーザーがオンプレミスのレポートに簡単にアクセスできるように、改ページ調整されたレポート アイテムを Power BI ダッシュボードにピン留めできる機能も追加されています。さらに、今後数か月のうちには新しいモバイル BI 機能が Reporting Services に追加される予定です。これにより、モバイル デバイスに最適化された応答性の高いインタラクティブな BI レポートを作成できるようになります。

Analytics Platform System で今回提供が開始された PolyBase は SQL Server にも組み込まれており、既存の T-SQL のスキルを活かして構造化および非構造化データから価値ある情報を引き出すことができます。PolyBase CTP 3.0 では、他の SQL Server インスタンスを使用するための PolyBase ノードのパフォーマンスと拡張性が強化されています。

 高度な分析機能

SQL Server 2016 CTP 3.0 では、組み込みの SQL Server R Services を活用する高度な分析ワークロードが新たに導入されています。SQL Server R Services はデータ サイエンティストとデータベース管理者の橋渡しをする機能であり、オープン ソースの R 言語を SQL Server で使用してインテリジェント アプリケーションを構築したり、ビジネス関連の埋もれていた情報を発見することができます。SQL Server データベースではインメモリ Columnstore や並列化された R Services などの業界最先端のテクノロジを活用して高速なインデータベース予測分析を行えるため、高度な分析を実行する環境として最適です。

SQL 開発者は R 言語のスキルを身に付けながらインテリジェント アプリケーションを構築できる一方、データ サイエンティストは、データベースの強力なツールを活用して予測分析と処方的分析の機能をアプリケーションに追加することで価値を生み出すことができます。SQL Server 2016 は、データベースで分析モデルをホストすることにより、インテリジェント アプリケーションの構築を可能にします。それと同時に、高価な分析処理をデータに近いところで実行することにより、複雑さを解消しながら全体的なコストを抑制します。

 Stretch Database を利用した新しいハイブリッド シナリオ

Stretch Database では、1 つのデータベースをオンプレミスと Azure にまたがって展開することができます。このため、データベースをすべて移行するか、それとも移行をしないかという二者択一の選択をすることなく、クラウドのコスト面のメリットを活用しながら低コストでコンピューティング能力とストレージ サービスを利用できます。Stretch Database はアプリケーションにとって透過的であり、Azure へのデータの移動は、ダウンタイムなしで一時停止と再開が可能です。Always Encrypted と Stretch Database を併用すると、データをより安全な方法で安心して拡張することができます。

 Azure Data Lake Store Azure Data Lake Analytics のプレビュー提供を開始

マイクロソフトは先日、新しい Azure Data Lake を発表 (英語) しました。機能が拡張されているため、ビッグ データの処理と分析がさらに簡単になりました。Azure Data Lake は、あらゆるサイズ、形状、スピードのデータを簡単に取り込める単一のリポジトリ Azure Data Lake Store (英語)、動的なスケーリングが可能で分散インフラストラクチャを気にせずビジネス目標に集中できる Apache YARN を基盤とした Azure Data Lake Analytics、完全に管理された Hadoop クラスター サービスである Azure HDInsight で構成されています。Azure Data Lake は Cortana Analytics Suite に含まれる重要なサービスであり、マイクロソフトのビッグ データ戦略と高度な分析機能のポートフォリオにおける主要コンポーネントでもあります。

Azure Data Lake では U-SQL (英語) 言語を使用できるため、ユーザーが作成したコードの表現力と SQL のメリットを融合することができます。U-SQL のスケーラブルな分散クエリを実行すると、Azure 内の SQL Server、Azure SQL Database、Azure SQL Data Warehouse に格納されているデータの効率的な分析が可能です。Azure Data Lake Tools for Visual Studio は、オーサリングやデバッグ、最適化の作業を簡素化し、分析機能の統合開発環境を提供します。

イギリス最大のファッション/美容関連のオンライン ショップを運営する ASOS.com (英語) では、Web サイトのカスタマー エクスペリエンスの改善に Azure Data Lake を活用しています。ASOS.com のエンタープライズ アーキテクトを務める Rob Henwood 氏は次のように述べています。「ASOS の企業方針は、『お客様最優先』です。20 代の若者を対象とする世界的なファッション モールとして、世界中のどこからアクセスしても最適化されたエクスペリエンスを当社プラットフォーム全体で提供できるように、お客様のサイト内での動きに常に目を光らせておく必要があります。Microsoft Azure Data Lake Analytics は、大量の非構造化クリックストリーム データの処理を追跡し、エクスペリエンスを最適化するうえでとても役立っています。U-SQL は使いやすく、ジョブの拡張、表示、監視を Visual Studio 内だけで行えるため、すぐに生産性を高めることができます」。

 Azure SQL Database のインメモリ OLTP と運用分析

今回、Azure SQL Database でインメモリ OLTP とリアルタイム運用分析のパブリック プレビューが開始され、次世代のインメモリ テクノロジを Azure で利用できるようになりました。このインメモリ OLTP のプレビュー版は活用範囲が広がり SQL Server 2016 で提供されるようになったため、より多くのアプリケーションで高いパフォーマンスを実現できるようになりました。このテクノロジをクラウドで活用することで、お客様はインメモリ OLTP と運用分析の機能を、完全に管理された DaaS (Database as a Service) で 99.99% の可用性を確保しながら利用できるようになります。

Azure SQL Database では、10 月にリリースされた Always Encrypted、Transparent Data Encryption、Azure Active Directory のサポート、行レベルのセキュリティ、動的データ マスク、Threat Detection を組み合わせることで、クラウドで随一のデータ セキュリティと高いパフォーマンスを両立できます。また、インテリジェント機能の一部として Index Advisor も組み込まれているため、インメモリ OLTP を使用してパフォーマンスの最適化に手軽に着手できます。

今回のリリースによって、オンプレミスでもクラウドでも、高い信頼性を確保しながら使い慣れたツールや言語、フレームワークを使用して、ネイティブな形式であらゆるサイズやスケールのデータをかつてないほど簡単に取り込み、変換、活用、分析、視覚化できるようになります。SQL Server 2016 の機能をぜひご利用いただき、Microsoft Connect (英語) までご意見をお寄せください。また、ご不明な点は、MSDN フォーラム (英語)Stack Overflow (英語) までお問い合わせください。

Azure Data Lake Store (英語)Data Lake Analytics の詳細をご確認のうえ、Azure SQL Database の新しいインメモリ機能 (英語)保護機能をお試しください。いずれもプレビューとして提供されています。

最後になりますが、マイクロソフトは PASS Summit 2015 (英語) で基調講演とセッションを行うよていです。会場に足を運んでいただくか、ライブストリームでご視聴いただければ幸いです。他にもさまざまなセッションが用意されていますので、どうぞご注目ください。

 

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