Windows Server 2016 および System Center 2016 Technical Preview 3 の新機能

このポストは、2015年8月20日に投稿されたWhat’s new in Windows Server 2016 and System Center 2016 Technical Preview 3の翻訳です。

 

マイクロソフトは Windows Server 2016 Technical Preview 3  および System Center 2016 Technical Preview 3 を公開し、プラットフォームの次のマイルストーンを発表しました。マイクロソフトでは目下、一連の 2016 ハイブリッド ソリューションとデータセンター ソリューションのリリースに向けて、お客様組織にクラウド コンピューティングの機敏性をもたらすために必要なツールとリソースを提供するべく、作業を進めています。マイクロソフトにとって、これらの製品マイルストーンは開発プロセスの要であり、多種多様なユーザー グループからのご意見を伺うことができる貴重な機会です。また、お客様にとっても、マイクロソフトの作業経過を確認することはメリットがあります。マイクロソフトでは、当初からビジョンを共有することにより、お客様に新しい機能について知っていただき、この新しいテクノロジがお客様の業務にどのような変化をもたらすかを予測していただきたいと考えています。製品を試用して、感想をお聞かせください。マイクロソフトが提供する機能と、お客様がビジネスを進める上で必要な機能との整合性を取る上で、お客様のフィードバックは非常に重要になります。

このリリースで注目すべき点は、Windows Server Container (英語) のビルドの初公開です。これは、Windows Server エコシステムにコンテナー テクノロジを導入するための第一歩であり、マイクロソフトはその可能性に期待しています。アプリケーションの開発や展開を簡単にする新しいアプローチとして、コンテナー テクノロジに対する期待が高まっていることはご承知のとおりです。マイクロソフトは、コンテナーを最新のアプリケーション プラットフォーム (一連の 2016 データセンター ソリューションで利用可能予定) の一環として組み込むことを確約しています。マイクロソフトによるコンテナー イノベーションについては、Mike Neil のブログ (英語) をご覧ください。

コンテナーは、今回の Windows Server および System Center のテクニカル プレビューにおける新機能のほんの一部にすぎません。マイクロソフトは、前回のプレビューで提供した機能の一部を強化するとともに、今回初めて評価していただく新機能も追加しました。お客様には、完成の途中段階にある機能を確認いただけます。また、マイクロソフトでは従来どおり、手引きになるドキュメント (英語) も提供しています。次に、いくつかの注目機能を示します。

Nano Server

まだ Nano Server を評価されていないなら、これは最小限のフットプリントをもつサーバー展開おのオプションである Nano Server を評価する良い機会になります。TP2 と同様に、Nano Server は物理ホストにインストールすることも、仮想マシンにインストールすることもできます。新たに追加されたEmergency Management Console(緊急管理コンソール)を使用すると、ユーザーは Nano Server コンソールから直接ネットワーク構成を確認したり、修正したりすることができます。また、Nano Server を実行する Azure VM を作成するための PowerShell スクリプトも用意されています。アプリケーションの観点においては、CoreCLR を使用することで ASP.Net v5 を実行できるようになりました。全体的に見ると、フットプリントを最小限にするという大原則に反することなく、Nano Server の機能を拡張するための重要な機能を追加しています。

ソフトウェアによるネットワーク制御

TP3 では、ネットワーキングに関するほとんどの内容が新しくしなりました。プログラミング ポリシーにはスケーラブルなネットワーク コントローラーを取り入れ、高可用性と高パフォーマンスには L4 ロード バランサー、ハイブリッド接続には強化されたゲートウェイを取り入れています。また、RDMA トラフィックとテナント トラフィックを 1 つにまとめる基盤のネットワーク ファブリックも取り入れています。今回のマイルストーンは、Azure で使用するネットワーク機能のコア セットと SDN アーキテクチャの提供に関する、最初のプレビューになります。

セキュリティ

Hyper-V への投資を拡大することで、今回のプレビューには、次回のリリースで実現するセキュリティ イノベーションに関するいくつかのビルドが組み込まれています。Shielded VM(シールド VM) は、マイクロソフトが確約している、共有環境におけるリソースの保護の中心になるものです。今回は、Shilded VM を署名済みのテンプレートから作成する操作をテストできます。また、新しいShielded VM の機能に関する様々な側面もテストできます。さらに、新しい Windows Server の役割である Host Guardian Service についても調べることができます。この役割により、管理者は適正なホストを識別できるようになります。

ワークロードのサポート

主要ワークロードのサポートを強化するために、次に示す追加機能が組み込まれています。

    • OpenGL のサポートにより強化された、リモート デスクトップ サービスを使用するアプリケーション機能の向上
    • Storage Replica(記憶域レプリカ)を使用したストレッチ クラスターに対するサイト アウェアネスによる、ビジネス継続性シナリオの向上
    • SQL Server クラスターに対するドメイン固有の制約を排除することによる柔軟性の向上

管理

System Center 2016 Technical Preview 3 のリリースでは、これまでよりも簡単に Windows Server の新機能を管理できるように、機能が強化されています。例えば、クラスター ノードでのローリング アップグレードのサポートや、ホスト サーバーとファイル サーバーの両方に対する Nano Server のサポートなど、Virtual Machine Manager の高度な機能などがあります。Shelded VM(シールド VM)や防護されたホストの簡単な管理により、共有環境に向けたセキュリティ拡張機能を活用することもできます。記憶域については、要求されるエンドツーエンドのサービスの品質 (QoS) を維持し、記憶域層を使用するデータをより速く取得する機能が向上されています。Operations Manager では、管理パックを探しやすくしたり、PowerShell を使用してメンテナンス ウィンドウを自動化することで、ユーザー エクスペリエンスを強化したりしています。

また、Windows Server 2016 Technical Preview、Windows Server 2012 R2、および Windows Server 2012 のリモート管理を可能にする、Windows 10 クライアントのリモート サーバー管理ツール (別名 RSAT) もリリースしています。サポート対象機能の完全リストを確認し、ダウンロードしてください。

評価の対象が多数ありますので、「エクスペリエンス ガイド (英語)」を確認することをお勧めします。また、User Voice プログラムに参加して、開発プロセスの一員になることもお勧めします。User Voice プログラムは、ここから確認できます。Window Server 2016 TP3 は、こちら (英語) からダウンロードできます。System Center 2016 TP3 は、こちら (英語) から利用できます。皆さんのご意見をお寄せください。

注: これはリリース前のソフトウェアです。機能は最終リリースと異なる場合があります。