マイクロソフトのデータ プラットフォームの移行に学ぶ【12/13 更新】


(この記事は2017年10月23日にMicrosoft Partner Network blog に掲載された記事 Learn from Microsoft’s data platform migration の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)

 

 

マイクロソフトでは、パートナー様がデータ プラットフォームおよび分析プラクティスを効果的に構築できるように積極的に支援しています。その根底にあるのが、マイクロソフトの財務システムをクラウドに移行した際の私たち自身の成功体験です。そして、ビッグ データ、データ ウェアハウジング、高度な分析によって、パートナー様にとって収益性の高いプロジェクトが多数生じているという事実も大きく関与しています。

マイクロソフトの大規模な IT インフラストラクチャの移行は、現在のところ約 90% 完了しており、これまでに多くの教訓が得られました。だからこそ、厳重に保護されているミッション クリティカルなアプリケーションの移行についてお客様に納得していただくことは、パートナー様にとって非常に困難であることも十分に理解できます。

従来から財務とはリスクを嫌う分野であり、財務部門は新しいことを試すように求められても、当然ながら慎重な姿勢を崩しません。この点については、マイクロソフトの IT 部門でプリンシパル アーキテクトを務める Robert Venable の話が参考になるでしょう。公開されたばかりの動画 (英語) では、PaaS (サービスとしてのプラットフォーム) を使用して、マイクロソフトの収益レポート システムを再構築した際の体験談を聞くことができます。

オンプレミスでは対応できない規模

マイクロソフトでは、SQL Server 上に構築されたデータ ウェアハウスおよび分析プラットフォームの「MS Sales」を 20 年にわたって使用してきました。その間に、このプラットフォームはかなり大規模で複雑なシステムに成長しました。当初は、通常 3 ~ 6 年に 1 回の頻度でお客様が購入するパッケージ ソフトウェアの購入履歴を記録するシステムでしたが、現在では大口の取引から Azure の少額の取引まで、1,500 のソースから 1 日に 260 万件のトランザクションを記録するまでに進化しました。しかも、その約 10 倍の量のトランザクションにも対応できるように設計されています。

転換点を迎えたのは数年前のことです。当時、MS Sales のデータのサイズと成長速度が、コンピューティング能力の進化のペースを上回っていることが明らかになりました。ムーアの法則によると、MS Sales に問題が生じるまでに残された期間は 18 か月でした。

Venable には 2 つの選択肢がありました。1 つは MS Sales をクラウドに移行して IaaS を使用する方法、もう 1 つは PaaS とビッグ データ ソリューションを使用してゼロから新たに開発する方法です。いずれの方法にしても、未知の領域へ足を踏み入れることに変わりありません。Venable は選択を保留することにしました。

 

 

スケールアップかスケールアウトか

マイクロソフトの IT 部門は、スケールアップするのではなく、Azure で実行される最新の分散型データ ウェアハウスによってスケールアウトする方法を選びました。オープン ソースの Apache Spark for HDInsight を採用したことで、ストリーミングでもバッチ処理でも既存のコードを活用することができました。また、スケールアウトするために十分に堅牢なアーキテクチャも確保できました。

このプロジェクトの目標は、MS Sales を Azure に移行することだけではありません。この機会に、アプリケーションのアジリティを高め、煩雑なエンジニアリング作業を行わなくても新しいビジネス モデルを組み込めるようにすることも目指していました。複雑さの軽減とレイテンシの短縮に伴い、スケーラビリティと処理速度の向上も見込まれました。

MS Sales には 21 年分のデータが蓄積されているため、これまでビジネス ユーザーはデータが処理されるまで 24 時間待たないと、新しいデータを確認できませんでした。現在では、42 分おきに最新のデータを確認することができます。どこまでスケーリングできるかテストしたところ、データ量を 10 倍に増やしても、処理時間は 10 分しか変わりませんでした。 Venable は、機械学習機能を追加することで、各事業部門が過去の履歴を確認するだけでなく、予測も実行できるようにしたいと考えています。

 

新しいプラットフォームには、他にも次のようなメリットがあります。

  • ルール変更の展開が容易である
  • ルール定義の管理が容易である
  • 技術的な制約を気にせずに、ビジネス上のニーズに合わせて業務プロセスを定義し直すことができる

 

メリットを実感できるようになると、各事業部門では、業務が今後どのように変化するかを検討するようになりました。移行の結果、マイクロソフトはインフラストラクチャの運用から解放され、サーバーの保守ではなく、新しいビジネス機能の開発に注力できるようになりました。

システムの刷新により、プラットフォームのパフォーマンスやスケーラビリティが大幅に向上しました。この詳細については、IT Showcase の技術事例 (英語) をご覧ください。パートナー様がデータ プラットフォームの移行を進める際のガイダンスについては、データ プラットフォームおよび分析プレイブック (英語) をダウンロードしてお読みください。

MDC Research が実施したクラウド プラクティス開発調査によると、データ プラットフォームおよび分析プラクティスを構築しているパートナー様が利用している Azure サービスは、次のとおりです。

 

 

専門知識を習得し、データ プラットフォームおよび分析プラクティスを構築するにあたっては、マイクロソフトが提供している以下のコンピテンシーの取得もご検討ください。

 

また、Massively Open Online Courses (MOOC、英語) では、データ プラットフォームや Azure での分析に関する無料のトレーニング コースもご用意しています。ご自分のペースで学習を進められるため、ぜひご活用ください。

データ プラットフォームの移行プロジェクトを開始しているパートナー様がいらっしゃいましたら、そのメリットや、意外だったこと、苦労したこと、問題の解決策など、皆様のご経験をマイクロソフト パートナー コミュニティ (英語) でご紹介ください。

 

 

Skip to main content