マイクロソフトの IT 部門のクラウド移行から得た 3 つの教訓【11/16 更新】


(この記事は2017 年 10 月 3 日にMicrosoft Partner Network blog に掲載された記事 Three lessons learned from Microsoft IT’s cloud migration の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)

 

 

マイクロソフトがクラウド移行を進める中で、IT 部門は移行を成功させるための課題と戦略について、さまざまなことを学びました。社内で定めた「First and Best (最初から最高の結果を出す)」ルールは、マイクロソフトのすべてのリリースは最初からエンタープライズ環境に展開してテストしなくてはならないという信念を示したもので、パートナー様とお客様の両方にとって貴重な教訓となります。

この移行の第一歩として、クラウド戦略チームが結成されました。このチームの任務は、分析とテストの段階を主導し、新しいクラウド アプリやサービスを展開するためのアーキテクチャとガイダンスを構築することです。このチームが始動してほどなく、私たちは独自のクラウド移行戦略を進化させる必要がある (英語) ことに気付きました。

こちらの動画 (英語) では、ソフトウェア エンジニアリング マネージャーを務める Brad Wright (あだ名は「クラウド野郎」) が、IT プロフェッショナルの集団に向かって、間もなくデータセンター事業から撤退するだろうと告げたときのようすを語っています。当時の IT プロフェッショナルたちは疑念を抱いたものの、その 5 年後にマイクロソフトは複数のデータセンターを閉鎖し、ほぼ 100% クラウドで業務を運用することになりました。

以下に、マイクロソフトの IT 部門によるクラウド移行から得た 3 つの重要な教訓をご紹介します。

 

1. ハイブリッドのアプローチを検討する

クラウドへの移行を進めるにつれ、マイクロソフトの最重要ビジョンも進化しました。一部のアプリはまだクラウド移行の準備が整っておらず、従来のデータセンターで実行する必要があることがすぐに明らかになったのです。その結果、ハイブリッド クラウドの構成を構築することになりました。

 

マイクロソフトは、クラウドへの移行にあたって 4 方面からのアプローチを取りました。

  1. Microsoft Dynamics CRM Online、SharePoint、メールなどのコモディティ化されたサービス (ポートフォリオの約 15%) は、SaaS (サービスとしてのソフトウェア) で展開
  2. 投資が予定されているアプリケーションには、Azure PaaS (サービスとしてのプラットフォーム) を使用
  3. 投資が予定されていない既存アプリは、Azure IaaS (サービスとしてのインフラストラクチャ) に移行
  4. 既存アプリケーションの中でも、規制遵守要件のためにパブリック クラウド ソリューションでは利用できないものは、オンプレミスのプライベート クラウドで使用

 

2. ポートフォリオを評価する

2011 年の時点で、マイクロソフトの IT 部門は約 2,100 種類の LOB (基幹業務) アプリケーションを管理しており、その約半分をカスタム アプリケーションが占めていました。これらのアプリケーションは「最初に移行」するものと認識され、大半を IaaS 仮想マシン (VM) に移行する予定でした。しかし合理化の結果、ポートフォリオの約 30% は廃止、ライトサイジングできると判断され、何千台ものサーバーと VM が削減されました。

マイクロソフトは当初、アプリケーションの移行時期を決定するうえで、2 つの要素を考慮しました。それは、移行の技術的な複雑さとビジネスへの影響です。まずは、最も単純で、最もビジネスへの影響が少ないアプリから移行することにしました。これにより、エンジニアリング チームは最小限のリスクで初期のアーキテクチャ モデルを構築し、クラウド スキルを高めることができました。新しいアプリケーションやメジャー リリースは、PaaS アプリとして再設計することになりました。

 

3. 役割を進化させる

従業員の体制も急速に進化しました。非集約型のインフラストラクチャにより、オンプレミスに多数のデータセンター担当者を配置する必要がなくなったのです。これらの担当者の役割は変更され、より価値のある業務に人員を投入できるようになりました。

クラウドへの移行により、アジャイル開発手法を用いてアプリを迅速かつ反復的に展開できるようになったことで、マイクロソフトの開発チームと運用チームは自然と 1 つにまとまりました。DevOps というこの新しい集団が形成されたことで、開発者はクラウド内のステージング領域でアプリをテストできるようになりました。

一方、運用担当者は、ハードウェア サーバーやネットワークの管理に費やす時間が減り、構成、展開、監視を自動化するスクリプトの作成に専念できるようになりました。

 

 

マイクロソフトの IT 部門のリーダーは、各エンジニアがこの新しい領域でテストを行えるようにし、彼らが技術的な可能性を追求して新しいソリューションを作り出せるようにサポートしています。この創造力がマイクロソフトのクラウド移行の支えとなっているのです。

動画の中で、Wright は次のように述べています。「マイクロソフトのエンジニアは非常に創造的で革新的です。こちらが許可を与えるだけで、自ら実験的な試みにチャレンジして学習し、新しい優れたアイデアを生み出す能力を持っています。そして、それを今まさにクラウド環境で実現しています。これまでの環境ではできなかったことです」

 

皆様はご自身のクラウド移行の経験からどのような教訓を得ましたか。こちらのマイクロソフト パートナー コミュニティ (英語) でご意見をお聞かせください。

 

 

 

 

 

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