クラウドでの成功を測定するための主要業績評価指標 (KPI)【4/23更新】


(この記事は 2016 年 3 月10 日にMicrosoft Partner Network blog に掲載された記事 The key performance indicators (KPIs) you should use to measure your success in the cloud の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)

 

Brent Combest author block

 

パートナーの皆様は、業界における変化をチャンスとして活かし、収益性の高いクラウド ビジネスを構築されたことと思います。しかし、パートナー様の企業が最大限の業績を挙げられているかどうかは、どのように判断すればよいでしょうか。

これを判断するには、ビジネスの成功を継続的に測定するための主要業績評価指標 (KPI) を設定する必要があります。これにより、優れた業績を維持するために何らかの変更が必要かどうかを判断することができます。

まずは、ビジネスにおいて等しく重要な 2 つの領域、「成長」と「売上」について確認しましょう。それぞれのビジネス領域には、調整が必要な部分を判断するために役立つ多数の指標があります。これらの指標は、四半期ごと、可能であれば 1 か月ごとに調査することを強くお勧めします。

 

ビジネスの成長に関する KPI

 

ビジネスの成長に関する主要業績評価指標を確認する際には、既存の顧客ベースだけに着目するのではなく、新規顧客を継続的に獲得することが目標となります。

ここでは、下記のような指標を確認します。

 

顧客獲得率

今四半期の新規顧客数は前四半期と同等でしょうか、それとも減少しているでしょうか。顧客獲得率の低下は成長の失速に直結します。獲得率が低下している場合には、調査する内容は明確です。各営業担当者の前月比の業績を測定し、獲得率低下の原因を検討します。たとえば、営業担当者に十分な量の潜在顧客を提供していなかった可能性などが考えられます。

 

ユーザーあたりの平均売上高 (ARPU)

ARPU は、パートナー様が注目すべき 2 つ目の重要な指標です。この業界では、大規模なプロジェクトを実施するよりも、顧客と長期的な関係を築くこと (英語) が重視されつつあるため、ユーザーあたりの平均売上高を最大化することは非常に重要です。進化するお客様のニーズに対応するために IT ソリューション プロバイダーが使用するテクノロジも進化しているため、平均売上高を向上させるにはクロスセルが効率的です。お客様と共同でロードマップを作成してエンゲージメントを継続し、パートナー様が今後のあらゆる課題を解決できることをお客様に繰り返しアピールしてください。

さらに上を目指すパートナー様には、ナーチャリング マーケティング エンジンを実装し、ナーチャリング マーケティングや営業のエキスパートを雇用することをお勧めします。契約更新やクロスセル、アップセルを通じて十分な売上を生み出し、売上原価を収益の 15% に抑えられる場合は、エキスパートを雇用しましょう。たとえば、総雇用コスト (給与、歩合、福利厚生) が 50,000 ドルなら、最低でも 333,000 ドルの売上を創出する必要があります。

 

売上原価

この指標は、営業担当者が企業に提供する価値を判断するものです。クラウドでは 8 ~ 10% が理想的な値で 15% までは許容範囲ですが、これを超えると売上目標が低すぎるか、報酬が高すぎると考えられます。以前にも述べたように (英語)、営業担当者の報酬をどのように決定するべきかは、従来の営業担当者をクラウドに移行しようとしているパートナー様にとって大きな課題です。

 

収益に対するマーケティング費用の割合

売上高が伸び悩んでいるパートナー様からお話を伺うと、マーケティング関連投資の不足が原因であることが多く、新しい需要の開拓に売上の 1 ~ 2% 以下しか投資していないケースも多々あります。一方で、大きな成功を収めているパートナー様の一部は、経常的に 8 ~ 10% を投資しています。キャッシュ フローが発生するまでの期間が長期化していることを考慮すると、新規顧客の獲得は非常に重要です。そのため、マーケティング効果を最大化するための投資は欠かさないようにしましょう。

 

更新率

この指標の理想的な値はどの程度でしょうか。通常は年間更新の 8 ~ 10% 以下に抑えることを目標としますが、この値は顧客獲得率によって変わり、強力なパートナー様であれば 1 ~ 2% を達成しているケースも少なくありません。

更新率は成長率を高めるものではありませんが、間違いなく成長を妨げる要因にはなります。今日では、お客様は月ごとに購買の判断を行っています。このため、現在契約しているサービスの導入率を継続的に上昇させるための付加価値を提供できることと契約期限が迫っていることを知らせるリマインダーの役割を兼ねて、お客様と頻繁にコミュニケーションを取ることが重要です。

この更新プロセスに終わりはありません。初めてご契約いただいたときから、お客様がパートナー様とその製品の価値を理解し、契約を更新する理由を継続的に与えるように、確実に働きかける必要があります。

 

付加サービスの継続率

多くのパートナー様は、エンゲージメントの最初のステップとして一貫したソリューションを販売します。このソリューションは Office 365 であることが多く、これをきっかけにクラウド製品の販売機会を広げています。問題は、非常に多くのパートナー様がここで手を止めてしまうことです。これでは、付加的な価値を求めているお客様は他社に流れてしまいます。

パートナー様が専門的な知的財産のプロバイダーとして特化していて、意図的に閑散市場に絞り込んだビジネス モデルを構築している場合、パートナー様と同様の高度な価値を提供できる競合他社がいなければ、この問題について深く考える必要はないかもしれません。しかし、パートナー様と同等またはそれ以上に優れた製品を提供する競合企業が現れるのは時間の問題です。いずれにせよ、これは成長を左右する重要な要因と言えます。顧客を獲得とユーザーあたりの売上高の最大化を推し進めても、そうした目標を達成することは加速度的に難しくなっていきます。

 

収益の最大化に関する KPI

 

プロジェクトやマネージド サービスを中心とするモデルを構築した場合、それらを管理するうえでどの程度統制が取れているかによって、さまざまな要素が損益計算書 (P&L) に影響を与えます。この業種で成熟しているパートナー様は、収益の 50% 以上をこの収入源から得ています。プロジェクトやマネージド サービスは、パートナー様が最も詳細に管理できる収入源であるため、ビジネスの次の段階を決定する際には必ず考慮に入れましょう。

製品の利益を決定するのはベンダーですが、サービス (および知的財産 (こちらも同時に構築することが理想的です)) を決定するのはパートナー様です。

 

経常的な収入源からの収益の割合

ビジネス モデルを経常的な収入源に移行 (英語) することにより、確実に成長が見込まれますが、この他に粗利益が増加するという大きなメリットもあります。すべての収入源が同等なわけではなく、多くの場合はマネージド サービス (粗利益の 40 ~ 50%) とパッケージド IP (たいていは 65% 以上) の 2 つが最大の収入源となっています。新たに移行するパートナー様の場合、これらの収入源が 1 年目の終わりまでに 15%、2 年目には 33%、3 年目には 45% 以上になることが理想的です。

 

サービスごとの粗利益

どのようなサービスを提供するときにも、各サービスの利益率を定期的に調査することをお勧めします。プロジェクト サービスを提供するなら、30% 以上の粗利益を確保することが重要です。また、マネージド サービスの場合は 40%、知的財産の場合は 50% を超えるようにします。利益率がこの数値を下回っているとしたら、設定が適切でないか、調整が不十分だと考えられます。重要なのは、自社のサービスについて詳細に検討することです。お客様から求められたソリューションやサービスを販売しているのであれば、その成果を測定し、純利益を得られる場合にのみ販売を継続します。

これらの指標には、プロジェクト サービス (英語)マネージド サービスに関する重要な KPI が多数含まれています。これらの指標も四半期ごとに評価することを強くお勧めします。パートナー様に特にご注目いただきたいのは、効率性に関する指標です。この指標は、これまでの取り組みが知的財産として再利用、パッケージ化、再販売されている割合を示すものです。お客様はすぐに実装可能なターンキー製品を求めています。手元にある材料を活用して、プロジェクトを迅速に開始したり製品として再販売したりしましょう。これはパートナー様のビジネスの収益性向上に大きく貢献します。

 

 

いつものお願いではありますが、皆様からのご意見やベスト プラクティスをお聞かせいただけますと幸いです。ぜひ Twitter アカウント (@BrentCombest) までお気軽にご連絡ください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

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