【パートナー事例】80 年以上の音声・ネットワーク ビジネスやコール センターのノウハウを活かし、クラウドと運用サービスの二本柱でサービスを拡充していく【2/9更新】


昭和 7 年 (1932 年) に電話を中心とする電気通信設備の事業で創業した都築電気株式会社 (以下、都築電気) は、音声・ネットワークのビジネスを行ってきた企業です。1980 年代からは、ICT 関連の事業を進め、システム構築や運用サービスを全国規模で提供してきました。

永年蓄積されたネットワークと音声 (電話) 構築ノウハウを持つ、国内でも稀な ICT ベンダーである都築電気は、近年はクラウド ビジネスも推し進めてきました。その中で、マイクロソフトのパートナーとして、Gold Communications コンピテンシーに続き、2015 年 12 月に Gold Cloud Productivity コンピテンシーを取得しています。

都築電気が提供するクラウド ソリューションとクラウド ビジネスに対する考え方、マイクロソフトとのパートナーシップのあり方などについて、都築電気株式会社 執行役員 ビジネスソリューション本部副本部長の吉田 克之 氏と、都築電気株式会社 理事 テクノロジーソリューション本部長補佐の腰高 明 氏にお話をうかがいました。

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都築電気のビジネスとクラウドへの移行

御社がクラウド ビジネスを始められた経緯について教えてください。

0209-3吉田 当社は、長年の間、音声・ネットワークやシステムの構築と運用サービスを行ってきました。クラウドには、7 年前から注目し始め、研究を行ってきましたが、当時はお客様の基幹業務に利用するにはまだ早いと考えていました。ここ 2 ~ 3 年になって、お客様からの要望も増えてきたので、今後は、クラウドと運用サービスの二本柱でビジネスを進め、会社全体としてクラウドにシフトしていく予定です。当社グループの全国約 110 拠点網を活用してクラウド サービスを展開していきたいと考えています。

 

クラウドと共に運用サービスを重視されているのはなぜなのでしょうか。

腰高 システムのライフ サイクルを考えれば、設計/構築のフェーズよりも、その後の運用フェーズのほうが圧倒的に長くなります。ただ単にクラウドの導入サービスを行うだけでなく、運用面でさまざまな問題やトラブルを解決するサービスがお客様に望まれているため、これまで培ってきた運用サービスをさらに強化する必要があると考えています。

 

マイクロソフトとの協業を行うようになった経緯を教えてください。

吉田 クラウドの走りである時期は、AWS (Amazon Web Services) の動向を中心に見ておりましたが、お客様がクラウドに求めるものは基幹システムではなく、バックアップ目的のパブリック クラウドでした。その後、マイクロソフトの Microsoft Azure や Microsoft Office 365 が進化してくることで、マイクロソフトのクラウドにも注目するようになりました。当社のお客様のほとんどが Microsoft Office を使い、グループウェアとして Microsoft Exchange を活用しています。お客様からも Azure や Office 365 を使ってみたいという相談を受けるケースが増えてきました。また、マイクロソフトが Skype for Business などで音声の領域に力を入れてきたということも、当社のビジネスやノウハウと合致すると考えました。

 

音声・ネットワーク技術の強みをクラウドで活かしていこうと考えられたということですね。

吉田 そうです。既存のお客様に従来の IT だけでなく、クラウドという新たな提案を行う必要があると考えています。そのため、3 年前に組織変更を行い、これまで IT と音声の 2 つに大きく分かれていた事業を一本化し、業種別に音声と IT の両方を提供できるようにしています。お客様も、これまでは、電話は総務部、IT は情報システム部と分かれていたのが、音声も情報の 1 つと考えて情報システム部に一本化されているケースが増えてきていますね。

 

TCloud for Office 365 の概要

御社のマイクロソフト ソリューションには、どのようなものがありますか。

0209-4腰高 電話交換機 (PBX) と Skype for Business を連携させたユニファイド コミュニケーションを中核としてソリューションを展開し、導入から運用までをワン ストップで提供しています。Skype for Business をきっかけにマイクロソフトとの協業を行い、「TCloud for Office 365」ソリューションでは、第一弾として「Skype for Business デプロイ サービス」を提供しました。

また、Office 365 の導入を検討されるお客様が多くなってきている中で、Skype だけでなく、Office 365 全体の構築と運用サービスを提供するため、「Office 365 マネージド サービス」も 2015 年 10 月から提供し、Gold Cloud Productivity コンピテンシーも取得しました。「Office 365 マネージド サービス」は、音声を中心に Office 365 の構築だけでなく、運用サービスも提供するものです。お客様にとっては、エンド ユーザー様のサポートの負担が特に多いと考え、ヘルプ デスクを代行する「Office 365 ベーシック サービス」を基本サービスとして提供しています。異動/入社/退社などでの情報登録を提供する「Office 365 情報登録サービス」、「Skype for Business 運用代行 トラブル切り分けサービス」「Skype for Business 運用代行 サーバ監視サービス」「Skype for Business 運用代行 音声品質測定サービス」「Skype for Business 運用代行 情報登録サービス」など、音声技術と運用サービスの両輪をワン ストップで提供できるしくみとなっています。

 

実際の導入事例などはありますか。

腰高 大手不動産企業で 2,000 アカウントの構築を行い、お客様ニーズに合った運用サービスを提供することで、たいへん助かっているという声をいただいています。全国に拠点のある企業に対応できる全国網があることも当社の強みですね。このお客様は段階的に導入しているため、最終的には約 7,000 アカウントの構築になると思います。

2000 年以降、ユニファイド コミュニケーションに取り組んできました。当時、ネットワーク事業者が打ち出していたユニファイド コミュニケーションは、ハードウェア ベースで投資コストも膨大になるものでしたが、マイクロソフトや当社が考えるユニファイド コミュニケーションは、ソフトウェア ベースで、情報システムとの連携など、これまでとは違った領域でサービスを提供できるようになっています。「Skype for Business ソリューション」でも、Exchange や Microsoft SharePoint と連携できるサービスが含まれています。また、全国に複数の拠点があるお客様の場合、複数の拠点をすべてユニファイド コミュニケーションにすることは困難で、段階的な移行が必要となります。これまで培ったノウハウを活かし、既存の PBX との接続やマルチ ベンダーの調整をお客様のプロジェクト マネージャーと共に寄り添って行うことで、成果を出していると考えています。

 

運用に注力する中で、御社の運用サービスの品質にはどのような特長があるのでしょうか。

0209-5腰高 itSMF (IT Service Management Forum) および ITIL (Information Technology Infrastructure Library) に準拠した運用サービスを提供しています。ただ単純に運用をサービスするのではなく、蓄積したインシデントを分析しながらシステムのライフ サイクルの中でお客様に改善提案を行うことに重きを置いていますね。コール センターは、約 20 年前より多くのお客様向けに構築してきました。自社がコール センターのサービスを提供するだけでなく、大手金融機関や全国規模の通販事業会社など、コールセンターがストップすれば売上に直接影響を与えてしまうようなミッション クリティカルなコール センター構築も行ってきました。この実績やノウハウをベースに、今後はさまざまなサービスを提供していきたいと考えています。Office 365 と連携させたサービスやアプリケーションを SaaS としてどのように提供していけるかを考えていきたいですね。また、お客様の要望に合わせて、サービス レベルの拡充や、24 時間 365 日のサポート サービスも提供することも考えていきます。

 

Azure などの今後のクラウド ビジネスの展開

Skype for Business Office 365 のソリューションだけでなく、今後はどのようにクラウドを広げていこうと考えていますか。

吉田 クラウドはこれまで、大手企業が先行して導入し、基幹業務よりはバックアップや情報系の導入が中心でした。会計などのサービスは充実してきましたが、販売管理や生産管理の分野でサービスを提供している事業者はまだまだ少なく、業務用アプリケーションのサービスが出始めることで、中小中堅のお客様にもクラウドが広がっていくと考えています。その手始めとして、「介護福祉施設向けのソリューション」を Azure で提供することも計画しています。中小中堅のお客様の業務そのものをサポートする機能をクラウドで提供することを中期計画の中で考えていかなければなりません。

 

Azure を使ったビジネス展開を広げていくということですね。

0209-6吉田 現在、介護サービス統合サービスとして「KitFit SilverLand」というソリューションを提供していますが、今後いくつかの機能を Azure 上に展開しようと考えています。要介護者の方の情報などを Azure に蓄積し分析することで、さまざまなサービスを展開できることに期待していますね。マイクロソフトのコンサルティング サービスやプレミア サポートを活用しながら、技術的なノウハウも蓄積し、将来的には KitFit SilverLand の機能を Azure に追加し横展開していく予定です。

医療と介護の連携にもフォーカスし、少子高齢化や地域の社会課題に対して、KitFit SilverLand などのソリューションで社会貢献することも大きな使命です。それを支えるのが、タブレットなどのデバイス、ネットワーク、クラウドであり、Azure が中核としての基盤として役立つと考えています。また、医療や介護では個人情報とセキュリティが大きな課題となりますが、Azure とオンプレミスで安全な接続ができる Azure ExpressRoute にも注目しており、今後検証を行っていく予定です。

さらに、電子デバイス部門ではセンサー事業を長年行っているので、IoT 市場にも注目し、センサーと IT ネットワークを組み合わせて、スマート ファクトリーの構築なども考えています。これまでやってきたさまざまな事業が有機的につながっていく中心となるのがクラウドだと考えています。当社グループで点在している事業にクラウドを使って面でとらえられるようにしたいと考えています。

 

最後に、今後のマイクロソフトとの協業についてお話ください。

吉田 お客様のリクエストに合わせてクラウド パートナーを選択し、サービスを提供することが当社の使命です。その中で、Azure や Office 365 などのマイクロソフトのクラウド サービスは、今後も非常に重要となってきます。また、世の中にクラウドを広げていくためには、まだまだサービスが足らないと認識しており、業務をサポートするサービスの数を増やし、運用をサポートするサービスを提供していくことが必要となります。クラウドと運用マネージメントへと大きく舵を切っていく当社に対して、より安定し、より安価で、より高品質なクラウド サービスを提供してくれることをマイクロソフトに期待したいですね。マイクロソフト連携プロジェクトとして、営業と技術者で商談情報や技術情報の共有、マイクロソフトへの要望の取りまとめを行っており、今後もマイクロソフトと強固なパートナーシップを組んでいきたいと考えています。

 

ありがとうございました。

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今回の取材に対応してくださった皆様。

写真左より:都築電気株式会社 執行役員 経営企画室長 平井 俊弘 氏、理事 テクノロジーソリューション本部長補佐 腰高 明 氏、経営企画室 部長 北村 克幸 氏、執行役員 ビジネスソリューション本部副本部長 吉田 克之 氏、産業営業統括部 第二営業部 部長 福井 徹 氏

 

都築電気株式会社

1932年に創業した都築電気株式会社は、インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー事業および電子デバイス、電子機器製品、生産・技術サービス事業のノウハウや豊富な業務経験をもとに、最適なソリューションをグローバルに提供し、企業価値向上を実現させる企業として発展してきました。2014年からはマイクロソフトソリューションとして、「TCloud for Office 365」を提供してクラウドビジネスを拡張し、「Skype for Business デプロイサービス」と「Office 365 マネージドサービス」を展開しています。

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