【パートナー事例】2020 年までに 1,000 施設導入へ ~公共施設予約サービス「nexres」を Azure で提供するソリマチ技研の選択と目標【1/26更新】


公共施設の業務効率や稼働率などのパフォーマンスを、限られた管理運営予算の中で最大化すること、これは自治体にとって重要な課題の 1 つだといえます。これらの課題解決を支援するソリューションとして Microsoft Azure 上で提供されているのが、株式会社ソリマチ技研 (以下、ソリマチ技研) の施設予約サービス「nexres」(ネクレス) です。同社はこのサービスを 2013 年に構築し、共用サーバー上での提供を開始。2015 年に Azure へと移行し、現在まで約 70 施設に導入 (導入決定を含む) されています。そして 2020 年までに 1,000 施設への導入を目指しています。
それではなぜ共用サーバーから Azure へと移行したのでしょうか。そして目標達成のために、どのような戦略を立てているのでしょうか。

ソリマチ技研 部長の磨田 勝美 氏と山口 武史 氏にお話をお聞きしました。

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磨田 勝美 氏 (写真左) 、山口 武史 氏 (写真右)

ソリマチ技研の概要とクラウドへの取り組みについて

まず御社の概要についてお教えください。

sorimachi_2磨田 ソリマチ技研 は、創業 60 年を迎えるソリマチ グループの「ヒューマン部門」として位置しています。ソリマチグループは 4 部門 15 社で構成されており、グループの総合力でお客様の基幹業務を中心とした、あらゆるニーズに対応しています。豊富な業務ノウハウと最新テクノロジーをベースに、お客様の情報システム構築を支援しています。具体的な業務内容としては、自社ソリューションの開発および提供、サポート、コンサルティング、技術開発を行っており、流通分野や小売店向けのソリューションを強みとしています。メインソリューションは、本部基幹システムや店舗業務システムを中心に流通小売業システムをトータルにカバーする「UNITE cloud」というクラウド サービスです。

クラウド サービスはいつごろから手掛けていますか。

山口 当社では、2010 年にデータセンターを借りて、クラウド サービスを開始しました。その後、2013 年に Azure の活用を始め、2015 年に従量課金利用から EA (エンタープライズ契約) に変更しました。

nexres Azure 上で動いているのですか。

山口 お客様によって異なります。現在の nexres はお客様ごとに異なるインスタンスを動かす形で運用しており、最初の頃に導入したお客様には共用サーバー上でサービスを提供、2015 年 4 月以降は Azure での提供に変更し、それ以降はすべて Azure になっています。共用サーバーで運用しているお客様についても、2016 年 3 月までに Azure へと移行する予定です。

 

Azure を選択した理由

なぜ Azure への移行を進めているのですか。

磨田 以前使用していた共用サーバーはコスト面を最優先に考え、選択したのですが、結果は頻繁にダウンするうえ、パフォーマンスも安定していなかったのです。この問題を解決するため他のサービスを検討していたのですが、会社全体としてマイクロソフト テクノロジーをベースにビジネスを展開するという経営判断もあり、Azure を選択することになりました。

なぜマイクロソフトをベースにすべきだと考えたのでしょう。

sorimachi_3山口 当社は以前からマイクロソフトのテクノロジーを活用しており、マイクロソフト製品に精通したエンジニアも多数いるからです。また Azure には、信頼性がきわめて高いという社内評価がありました。実際、これまでダウンしたことはありません。パフォーマンスのコントロールも容易です。たとえば nexres では、開発時と運用時では異なるプランを使用し、その後、さらに機能を増やした段階で別プランに変更する、という対応を行っています。このような変更を Azure ポータルから簡単に実行できるのです。これは、負荷の分析結果からパフォーマンスの問題を事前に予測して手を打つことにも繋がります。施設予約サービスのダウンやパフォーマンス悪化は、利用者である市民の皆様や管理業務を行っている指定管理者様、さらには施設を保有する自治体様にも多大な迷惑がかかってしまいます。そのため信頼性やパフォーマンスの確保は必須条件なのです。

 

 

 

nexres の概要とビジネス状況

nexres について、もう少し詳しくお教えいただけますか。

磨田 nexres は公共施設の予約サービスです。2003 年 9 月に施行された地方自治法の一部改正によって、スポーツ施設や文化施設といった公の施設の管理方法が、指定管理者制度に急速に移行してきました。指定管理者制度とは、それまで地方公共団体などに限定していた公共施設の管理や運営を、民間事業者をはじめとする多くの団体に、包括的に代行させることができるという制度です。指定管理者様は限られた予算の中で、管理運営を担当する施設の利用率を最大化しなければなりません。これを支援するのが nexres なのです。

機能面ではどのような特長がありますか。

山口 最大の特長は柔軟性の高さです。たとえば施設予約では、予約受付の際に利用団体の抽選を行うのですが、どのようなタイミングで抽選を行うのかは施設によって異なります。nexres では応答月、応答週、応答日の全ての抽選方式に対応できます。また利用料金も、単純に部屋別の料金設定だけでなく、複数の部屋を同時に利用した場合に発生することがある共有部分に対しての料金加算、加えて減免などの利用者区分に基づく料金設定など、施設ごとに異なるさまざまな料金計算に対応しています。備品等の貸出に関しても、ホワイト ボードは利用コマ単位、照明は時間単位といったように、さまざまな設定が可能です。さらにこれらを直感的に把握できるように工夫しています。また、パソコンだけではなくスマートフォンからの利用も可能としており、実際、利用者からのアクセスは PC よりもスマートフォンからの方が高くなっています。この業界では後発であるがゆえに、既存製品やお客様が抱える問題を徹底的に調べることで、使い勝手の差別化を図っています。

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nexres のスマートフォンと PC の予約状況確認画面

 

これまでの導入実績は。

磨田 新潟県のスポーツ施設としては最大規模である新潟県スポーツ公園様や、横浜市藤が丘地区センター様などに導入されています。また既に約 60 施設で導入が決定しています。nexres はクラウドで提供しており、ハードウェアの設備投資がかからないため、初期投資を大幅に抑えることが可能です。管理予算の限られた施設でも導入が容易になります。クラウド型の施設予約サービスはまだ少なく、今後さらに広がっていくと考えています。

 

nexres の機能拡充と今後のビジネス展開

nexres のビジネスは、今後どのように展開していく計画ですか。

磨田 指定管理者様のさらなる IT 化を支援するため、機能を継続的に拡充していきたいと考えています。その 1 つとして準備しているのが、施設のメンテナンス記録の機能です。公共施設の運営では建物や設備の老朽化が大きな課題になっていますが、どの設備に、いつ、どのようなメンテナンスを行ったかを記録、「見える化」することで適正な施設管理を可能にします。また、このメンテナンス記録と施設貸出記録を組み合わせれば、限られた予算をどの箇所のメンテナンスに使うべきかを、より的確に判断できるようになります。その他、施設利用の料金収納といった部分を 当社のクラウド製品群と連携させ、ライフ サイクル全体を IT 化することも考えています。ここでは私どもが蓄積してきた流通システムの技術やノウハウが活用できます。

Azure の機能が貢献できる部分はありますか。

山口 施設では「自主事業」と呼ばれる創意工夫を凝らした独自の事業を展開し、住民のニーズに応えていますが、その点ではPower BI などの分析機能が活用できると考えています。また現在は施設紹介を静止画で行っていますが、Azure Media Services を使えばビデオ ストリーミングで施設紹介が行なえるようになるでしょう。Azure が提供する PaaS の機能は、ぜひとも積極的に活用したいと思います。

販売面での計画は。

磨田 現在は私どもが直接お客様に説明し、商談をまとめていますが、今後は各地の自治体様と関係の深い SIer 様をパートナーにして、販売を加速したいと考えています。私どもは流通系ソリューションではお取引が多く、全国規模のビジネス展開の経験もありますが、行政向けでは後発であり、お客様へのアプローチ方法も異なります。マイクロソフト様と共にこの分野での浸透を図りながら、パートナーの開拓を進めていければと思います。

販売目標は設定していますか。

磨田 5 年後までに 1,000 施設への導入を目指しています。現在の 70 施設という数字から見ると非常に高い目標に見えますが、私どもは十分に実現可能な数字だと考えています。お客様のニーズに柔軟に対応し、マイクロソフト様や販売パートナー様と共に認知度を上げていくことで、nexres のビジネスを着実に拡大できるはずです。

 

ありがとうございました。

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株式会社ソリマチ技研

4 部門計 15 社で構成されるソリマチ グループの「ヒューマン部門」を担う企業として、1983 年に設立。先端技術の追求や業界標準化活動を中心に、システム構築支援やソリューション提供を行っている。2013 年に施設予約サービス「nexres」を開発し、2015 年から Azure での提供へと移行。2020 年までに 1,000 施設への導入を目指している。

 

 

 

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