マネージド サービス モデルへの移行における成功の指標とは【9/10 更新】


(この記事は 2015 年 8 月 17 日に Microsoft Partner Network Blog に掲載された記事 Measuring up: Moving to a managed services model の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)

前回の私のブログ (英語) では、プロジェクト サービスの収益性を最大限に高めるための 5 つの重要な指標をご紹介しました。しかし、現在多くのパートナー様がマネージド サービスのビジネス モデルへと移行しています。リスクを最小限に抑え、マネージド サービスから適正な利益を確実に回収するためには、長期的な成功に向けた綿密な準備が欠かせません。

マネージド サービスの成功を測る最大の指標は粗利益です。優秀なマネージド サービス プロバイダーはこのことを理解しており、事業を厳格に管理した結果、多くの場合 45 ~ 50% の粗利益を達成しています。これを実現するためには、収益効率リソース活用という 3 つの側面に着目する必要があります。

  1. 収益顧客あたりの平均売上高 (ARC): ここでは、「マネージド サービスに加入している顧客が 1 か月あたりに費やしている平均金額」と位置付けます。多くの場合、パートナー様はさまざまなサービスを提供し、中にはサービスごとに多数の優れたオプションを用意していることもあります。

    しかし、これはあまりお勧めできません。シンプルであることが一番です。サービスが複雑になるほど、担当者は顧客に説明するために多くの時間を費やすことになり、結果的に取引数は減少します。多岐にわたるサービスの中から選択できるのは良いことですが、営業チームがこれらのサービスを販売、契約、アップセルできるようにすることの方がもっと重要です。

    サービス アタッチ率: 「主要な製品に加え、マネージド サービスにも料金を支払っているアクティブな顧客の割合」を表します。

    サービス アタッチ率は、今回取り上げた中でおそらく最も重要な指標でしょう。この割合が低いと、主要な収益源が製品とプロジェクト サービスに絞られるため、事業の成長が妨げられ、収益性が制限されます。広範な収益源の確保に主眼を置いている企業では、70% 以上のサービス アタッチ率を目標とすることをお勧めします。この数字を達成するには、主に、営業チームに適切な報酬を提供するなどの方法があります。売上に対して一律のコミッションを支払うのではなく、収益源ごとに異なるコミッションを支払い、経常的で利益率の高い収益源 (マネージド サービスやパッケージド IP) のコミッションが最も高くなるように設定します。そうすれば、営業担当者はこれらのサービスを付加しようと考えるようになります。また、変動報酬の支払い対象条件に最低サービス アタッチ率を設定することも有効でしょう。

  2. 効率顧客あたりの平均問い合わせ件数: 「マネージド サービスに関して、顧客 1 社あたりがその月に何回問い合わせを行ったか、その平均件数」です。

顧客関係を構築し始めた初期段階に多数の問い合わせが見込まれるのは当然とも言えますが、時間が経過すれば問い合わせ件数は徐々に減少するはずです。いつまでも減らないとしたら、通常は以下のいずれかの問題があると考えられます。

  1. 予防的なメンテナンスを提供する必要がある。システムを常に最新の状態に維持しておかなければ、不満を抱く顧客から多数の問い合わせを受けることになります。そうなる前に Microsoft Intune などのツールを利用して、提供する価値について毎月事前に通知しましょう。
  2. エンド ユーザー向けのトレーニングを提供する必要がある。パートナー様に寄せられる問い合わせの多くは、製品の機能や、エンド ユーザーが簡単に自己解決できるような問題についての内容です。必要とされることはすばらしいですが、こういった問い合わせに対応しているとキャパシティが制限され、新規クライアント獲得のチャンスを逃してしまう場合もあります。新人研修でオンデマンド トレーニングを実施したり、検索機能付きの充実した FAQ 資料を提供したりすることをお勧めします。

案件あたりの平均期間: 「問い合わせへの応対、作業、問題解決、案件のチケットの記録に費やした時間」を指します。

クライアントにトレーニングを提供することも重要ですが、スタッフが最新かつ最大限の知識を持っていることも同じくらい重要です。チームに効果的な新人研修や使いやすいツールを提供するのは当たり前だと思われるかもしれませんが、意外に見落とされやすいポイントなのです。ツールとトレーニングを活用すると、高賃金の万能なリソースを採用する必要性が低くなると同時に、より短い期間でチーム メンバーの数を増やすことができます。各スタッフの業績を定期的に (毎月など) 追跡し、気付いた点を人事考課に含めましょう。また、変動報酬の対象にすると共に、他のチーム メンバーをサポートしたメンバーや、チームにとって有益な記事をナレッジ ベースに投稿したメンバーに対して、その場で報奨を提供することもお勧めします。

 

  • リソース活用サービス担当者あたりの利用率: 「担当者が 1 年間に案件に対応している平均時間÷案件の対応に費やすことのできる時間」で求めることができます。

 

プロジェクト サービスに関して取り上げた前回の記事 (英語) では、請求可能なリソースあたりの利用率についてご紹介しました。ここでも同じ考え方を当てはめることができます。利用されていないリソースはコストの無駄です。業務時間のうち最低でも 80% は顧客対応に費やす必要があります。そうでない場合は、顧客のニーズに応えるために必要な人数を検討し、前回の記事でご紹介したノルマ達成率を測定する必要があります。顧客数の増加に合わせて、対応するスタッフの採用、雇用、トレーニングを行えるように、60 日間は余裕を持つようにしてください。

パートナー様がマネージド サービス業務を発展させるにあたり、優れた力を発揮するリソースが皆様をご支援します。Service Leadership や Cloudspeed といった企業から有益なコンサルティングを受けられるほか、マイクロソフトでは最近、マネージド サービスへの移行をサポートするパートナー向けのトレーニングを発表しました。また、中にはこういった作業を外部委託することで、顧客への販売活動に専念できるようにしているパートナー様もいらっしゃいます。Live Virtual Helpdesk などの企業や多数の 2-Tier CSP プロバイダーは、当社のディストリビューターと提携してこれらの業務を請け負っています。

迅速なスタートを切るうえで、今回の記事が参考になれば幸いです。私たちは皆様をサポートするために日々尽力しております。フィードバック、成功事例、創造的なアイデアがございましたら、ぜひ私の Twitter アカウント (@BrentCombest) をフォローして直接お送りください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆様からのご意見をお待ちしております。

Brent Combest

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