お客様のクラウド導入を成功に導くロードマップの作成 【 8/13 更新】


(この記事は 2015 年 6 月 29 日に Microsoft Partner Network Blog に掲載された記事 Building roadmaps to success in the cloud の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)

ある企業がクラウドへの移行を検討していたとします。これには従業員 300 人のデータを Office 365 に移行させる必要がありますが、従業員が使用している OS バージョンはばらばらであるうえ、一部はデバイスを使用しています。また、すべての従業員にある程度のトレーニングを受けさせる必要もあります。そんなとき、あるベンダーから 1 つの提案がありました。内容は、そのベンダーのクラウド エキスパート チームが同社のシステム状況を詳細に確認し、そのうえで、クラウドに関するあらゆる疑問に答える 3 時間のワークショップを開催。さらに、2 ~ 3 週間程度のオンデマンド技術サポートを提供し、同社専用の最適なクラウド移行ロードマップを作成する、というものです。さて、皆さんならこの申し出を受け入れますか?

私たち IA Cubed (英語) 社は、CEO 兼オーナーの Vivien McKee が 5 年前に創設した「クラウド生まれ」の企業です。McKee が創設時に掲げたビジョンは、お客様に総合的なビジネス ソリューションを提供することでした。その取り組みは成功し、1 年目には 1,000 シートだった Office 365 の販売シート数が、3 年目の終わりには 5,000 シートを超えました。しかしここでは終わらず、次の目標として 2015 年度末までに 20,000 シートの販売を達成するという大きなゴールを設定しました。その実現には、特に顧客サービスを中心に据えた営業活動とマーケティング活動に重点的に取り組む必要がありました。この目標を達成するために私たちが至った結論は、社内のシニア テクニカル チームとサービス提供チームと一丸となって、お客様にクラウド移行のための最善の道を提案することでした。

コンサルティング型の営業 – ロードマップで売上を拡大

当社はお客様にクラウドへの移行を提案する際に、「クラウドの利点はこうで、移行をお勧めする理由はこうです」といった論調のセールス トークは避けたいと考えました。それぞれのお客様が抱える事情や社内の反対意見、着手時の準備状況などはさまざまに異なるからです。たとえ標準的なクラウド移行プロセスを提示したとしても、何らかの障壁は付きものでしょう。そこで当社は、次のようなロードマップを提案することにしました。

  1. クラウド発見ワークショップ: 無料でご提供している 3 時間のワークショップで、お客様の企業 DNA を掘り下げて考える場となっています。当社からはディレクター、シニア テクニカル エキスパートに加え、パートナー アライアンス マネージャーの Kimberley Totten が出席し、お客様からは IT 部門の意思決定者や責任者だけでなく、マーケティング、人事、財務などの各部門のスタッフに同席してもらうようにしています。これは、企業全体を対象とすることで、各方面からの賛同を得て、早い段階で課題を特定できるようになるためです。このワークショップでは、クラウドの各要素の概要としくみについてプレゼンテーションを行った後、お客様が抱えているあらゆる疑問に回答する形式を取っています。
  2. 2 3 週間の無料技術サポート: ワークショップの終了後、お客様と引き続き連絡を取り合い、お客様が必要とする技術サポートをシニア テクニカル チームが提供する期間です。移行に向けて今できることは何かをお客様に理解していただくために、当社のクライアント サービス マネージャーの Lindsay Climson が想定されるシナリオを説明し、疑問があればそれに回答します。これは、発見ワークショップの中で理解した内容をさらに深く検討する期間であると同時に、互いの信頼を構築するための期間でもあります。私たちが時間を割いて専門知識を提供するのは、お客様の成功のためであるということを知ってもらいたいのです。
  3. 復習ワークショップ: 2 ~ 3 週間のサポートの終了後、それまでに明らかになったことをお客様と共有するために再びワークショップを開催します。この復習ワークショップでは、お客様の現状、目標、その目標を達成するためのロードマップについて説明します。当社 (または別のパートナー) がお客様をどのように支援できるかを知っていただいてから、すべての判断をお客様に委ねます。このロードマップは当社リード テクニカル エンジニアの Iain Lennox と Ross Clement が管理、作成し、テクニカル チームやプロジェクト チームと連携して対象範囲を完全に網羅し、お客様に確実に満足していただける内容に仕上げています。これらの各段階は、最初から最後までクライアントに無料で提供されます。

以下は、IA Cubed が提供する業界最高レベルのコミュニケーション ツールを利用して、さらなる成功を収めた家族経営の企業様の事例ビデオです。どうぞご覧ください。

当社が知識やツールを提供し、お客様が独力でクラウドに移行するこのプロセスには、リスクがあるように思われるかもしれません。しかし、このプロセスによる顧客転換率は 30% に上ります。それだけでもこのプロセスは有効であると言えますが、さらに重要なのは、その場では契約に至らなかった 70% のお客様の大半ともやり取りが続き、将来的なプロジェクトの機会が得られているという点です。

もちろん、このプロセスにために私たちは大規模な投資をすることになります。ワークショップを実施する担当者、数週間の無料技術サポート、導入されないかもしれないカスタム ソリューションを作成するために費やした時間など、あらゆるリソースを投入しています。そこで、当社の負担を軽減する方法を探していたところ、当社とお客様の双方にとって有益な導入計画サービスにたどり着きました。

Microsoft Enterprise Agreement に含まれるソフトウェア アシュアランス特典 (英語) を活用していないお客様は、数多くいらっしゃいます。その 1 つが、認定導入パートナーがマイクロソフト ソリューションの計画と実装を支援する導入計画サービスです。復習ワークショップの後にお客様が移行に着手したいと考えた場合、この導入サービスを活用すれば、当社が認定パートナーとしてクラウドへのカスタム ロードマップを作成させていただくことができます。

導入サービスがお客様と当社の双方にとって有益だと言えるのは、お客様はロードマップ作成のために IT プロフェッショナルに料金を支払う必要がないということ、そして、当社も導入サービスを通じることで資金提供を受けることができるためです。また、もしお客様が別のパートナーに依頼することにした場合や、あるいは自力で移行することにした場合でも、当社が作成したツールはそのまま利用していただけます。ありがたいことに、大半のお客様が当社に移行を任せてくださいますが、そのような選択肢もあると知っていただければ、プレッシャーも減り、信頼を高めることにつながります。

コンサルティング型の営業モデルに移行するには大きなリスクが伴うということは承知していました。長期的な契約が増加し、取引開始までの期間も長期化するためです。また多大なコストや高度なリソースを費やしても、利益につながらずに終わる可能性もあります。しかし、お客様と緊密にかかわり合ってカスタム ソリューションを作成し、信頼関係の構築に取り組むことで、満足のいく成功を収めることができています。たった 1 年で 20,000 シートという目標を達成するのは不可能ではないかと思った時期もありましたが、実際には、6 月末の時点で 20,690 シート到達という、想像をはるかに越えた成果を達成することができました。

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