「熱狂的に集中すること」の強み 【6/8 更新】


(この記事は 2015 年 5 月 26 日に Microsoft Partner Network Blog に掲載された記事 The power of having “fanatical focus” の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)

今年 3 月 Convergence カンファレンスに参加した際、マイクロソフトの若い担当者から「PowerObjects は Salesforce を圧倒しています。その秘訣を教えてください」と、当社が競争の激しい状況の中で継続的に成功を収めている理由について、そう尋ねられました。

そこで私たちは「集中することが大事」だと答えました。「当社は Microsoft Dynamics CRM だけに特化しています。だから、同製品のパートナーとして他のどの企業よりも一歩先を行くことができるのです」と。

もちろん、答えはそれほど単純ではありません。そのため、マイクロソフトの MPN グループからこのトピックについてブログ記事を書いてほしいと依頼を受けたとき、私は喜んで引き受けました。最初にこの会話を交わして以来、私は当社が成功を収めている理由についていろいろと考えました。そして、基本的には次の 4 点に集約されるという結論に至りました。

1. 「熱狂的に集中する」対象を見つける

PowerObjects は、1993 年にカスタム アプリケーション開発を行う企業として設立されました。お客様や内容を問わず、コンピューターに関連することなら何でも行いました。しばらくの間は順調でしたが、あまりにも多くの業務に手を広げていたため、あるとき行き詰まってしまいました。どれか 1 つのことに集中し、それを軌道に乗せる必要があったのです。

当時から、マイクロソフトとはパートナーシップを構築したいと考えていました。そこで、マイクロソフト製品について検討したところ、技術部門は Dynamics CRM について「当社の開発基盤として最適なプラットフォームです。これを使用すれば、あらゆる基幹業務アプリケーションを迅速に開発し、より多くの価値をお客様に提供できます」と話し、この製品に集中することを提案してくれました。

2008 年、このようにして当社の専門分野が Dynamics CRM に決定しました。これで、製品と、業界最高レベルのソリューションを継続的に開発するメーカーが見つかったのです。ここでさらに重要なのは、私の言葉で表現すれば「熱狂的に集中する」ものが見つかったこと、つまり、世界で最も優れた Dynamics CRM パートナーになるというまとまったビジョンが持てるようになったことです。

2. 適切なチームを構築する

集中するべき対象が決まったら、次に Dynamics CRM から価値を引き出すことのできるチームを作る必要がありました。そこで従業員たちに「当社は世界ナンバーワンの CRM パートナーを目指します。この取り組みに情熱を注げる人がいれば、ぜひ仲間に迎え入れたいと思います」と伝えました。

2008 年には 20 名だった従業員は現在では 300 名を超え、その 1 人ひとりがやはり「熱狂的に集中すること」を基準に雇用されました。この場合は、目標に向かって努力するチームの構築に集中できるかどうかということです。社内にはどんな質問にも 1 人で回答できるような従業員はいませんが、集団として知識を組み合わせれば、Dynamics CRM に関して当社に勝るチームは、マイクロソフトを除いて他にありません。そして、当社ではこの知識をすべてのプロジェクトに活用しているため、他社よりもコストを抑えつつスピーディな対応が実現されています。当社で Dynamics CRM の次に多用しているツールといえば Yammer です。Yammer は、当社が知る中で最も優れたチーム用コラボレーション ツールであり、常時アクセスして、共同で問題を解決するために活用しています。従業員を PowerObjects に引き留めているのはチームの存在です。チームを失いたくないという理由から退職者が出ません。

3. 常に付加価値を提供する

当初より、お客様が単なるプロフェッショナル サービス以上のものを求めていることは認識していました。最も優れた Dynamics CRM パートナーとなるためには、完全なソリューションを提供する必要がありました。当社は、サービス、サポート、トレーニング、アドオンという 4 つの柱を打ち出し、それぞれに集中できる体制を整えました。当社は、詳細な技術トレーニングも簡単な管理者向けトレーニングも提供することができます。サポートが必要なお客様には、マイクロソフトに次ぐ大規模なサポート デスクを用意しています。Dynamics CRM の機能だけではお客様のニーズに十分に対応できない場合は、その問題を解決するアドオンを開発し、多くの場合無償で提供します。確かに、当社の収益の 70% はプロフェッショナル サービスによるものであり、CRM パートナーの大半がプロフェッショナル サービスに重点的に取り組んでいるのは無理もない話ですが、当社の成功の秘訣は、4 つすべての柱がもたらす総合的な価値であると私たちは信じています。

当社が付加価値を提供する方法として最も大きなものの 1 つが知的財産の提供です。販売できる (人によっては販売「すべき」と言うかもしれません) ものを無償で提供することは一見危険に思えますが、そこで得られるものは与えたものよりも大きいはずです。当社でアドオンを開発して提供するようになったのは、当時、ユーザーによって構成できるダッシュボードをお客様が求めていたからです。Salesforce はそのようなダッシュボードを既に備えていましたが、Dynamics CRM には備わっていませんでした。そこで、当社はダッシュボードを開発してデモを開始しました。これにより、問題は解決し、お客様は満足し、当社の売上は増加しました。その後、Dynamics CRM 2011 に当社のものよりも優れたダッシュボードが組み込まれたため、当社はソリューションの提供を終了し、次のニーズへの対応に移行しました。当社が知識を無償で提供するのは、それが当社の義務であり、最終的にはより優れた製品の開発に役立つと知っているからです。

4. 三脚いすを支える脚の 1 本になる

競合他社に勝るという点では、他の選択肢との最大の差別化要因は当社、PowerObjects であると考えています。もちろん、Dynamics CRM は他よりも優れたソリューションです。そうでなければ、Web サイトにあるように、当社が「Microsoft Dynamics CRM に 100% 専念」しているはずがありません。しかし、競合他社との競争を考えてみると、多くの場合、販売につながるのは「お客様のあらゆるニーズに対応します」と見込み客に伝えられるからです。そして、マイクロソフトが優れているのは、これが営業上の優位性になると理解しているからです。マイクロソフトは、パートナーの先頭に立ってこのメッセージを伝えてくれます。Salesforce では、チャネルの存在は後付けのように思われます。Salesforce の関心は、どちらかと言えばライセンスの移行にあるようです。一方、マイクロソフトはチャネルを本当の意味で支援しています。お客様に「この優れた製品を提供するだけでなく、この優れたパートナーも紹介します」と明確にアピールしてくれるため、これほど心強いことはありません。

結局のところ、私がこの記事で述べた中に難しい理屈は 1 つもないはずです。しかし、熱狂的に集中する対象を見つけ出し、それを中心に企業を構築していくことがいかに重要か、それは当社にとって大きな教訓となりました。「三脚いす」のたとえはよく耳にしますが、当社もその一部になることで競争に勝ち残っています。1 本目の脚は、メーカーとしてソリューションをサポートし、継続的に改善するマイクロソフトです。2 本目の脚は、新しいソフトウェアに移行にするために必要となるすべての変更管理に対応したいと希望されているお客様です。3 本目の脚は、ソフトウェアを提供するだけでなく、お客様、そして Dynamics CRM の成長や進化に合わせて継続的にサポートやソリューションを提供するエキスパート、つまり PowerObjects のことです。

PowerObjects 社は、Microsoft Dynamics CRM Worldwide Partner of the Year (全世界における年間最優秀パートナー賞) を 2012 年と 2013 年に 2 年連続で受賞しました。PowerObjects の詳細については、同社の Web サイト (英語) をご覧ください。

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